旅とカメラは人生を彩るスパイスのようなもの。そして、旅とカメラは相性も抜群。旅を楽しむ、カメラを楽しむことをコンセプトに、フォトグラファーの河野鉄平(通称テッピー)が、カメラ片手に旅に出る連載企画。今回はワイドに撮れるのが特徴の新型チェキ「instax WIDE 400」を持って、家族で千葉を周遊してきました。
今回の旅のお供は、ワイドフォーマット対応の富士フイルム「instax WIDE 400」。サイズは162(幅)×98(高さ)×123mm(奥行)とかなり大ぶりでインパクト大! オモチャっぽくてかわいらしいです。重量は616gです(電池、ストラップ、フィルム、接写レンズは別)
こんにちは、テッピーです。
今回はアナログ感がたまらないインスタントカメラ「instax WIDE 400」を持って、家族で千葉を旅行してきました。
「instax WIDE 400」は2024年7月19日発売の最新モデル。チェキではスタンダードなミニフォーマット(86×54mm)の2倍サイズ(86×108mm)で撮影できるのが特徴です。家族やグループでの集合写真や風景写真がダイナミックに撮影できます。
東京湾に浮かぶパーキングエリア、海ほたるからの眺め。この日は快晴! ワイドなので雄大に風景が撮影できます
こんなふうに余白を使った描写も楽しめます
途中、訪れたソフトクリーム屋さん。後述する接写レンズを取り付け忘れてしまい、ちょっとピンボケに。ただ、それも味になっています
のどかな田園風景が広がっています
「instax WIDE 400」は、チェキの他モデルと同じように操作も簡単。シャッターボタンを押すだけです。暗い場所ではフラッシュが発光します。セルフタイマーを搭載しているのも本カメラの大きな魅力。これは後ほど詳しく紹介したいと思います。
使用時はレンズリングを回し、レンズを繰り出すと電源が入ります。被写体との距離に応じて遠距離用「3.0m-∞」と近距離用「0.9-3.0m」のいずれかを選びます
接写レンズを取り付けると、近づいて被写体を大きく写すことができます(0.9mより近づいて撮るときに使用します)。使用時はレンズリングを「0.9-3.0m」に合わせます。自撮り用にミラーも付いています。接写レンズは付属です
撮影時は、フラッシュ発光部や向かって右上にある受光センサー、レンズ、フィルム排出口に指が掛からないように構えます
フィルムバックは背面からセットします。富士フイルム製造のワイドフォーマット用インスタントフィルムのみ対応します。ミニフォーマットやスクエアフォーマットは使えないので注意。フィルムはホワイトフレーム、ブラックフレーム、モノクロームの3種類あります
背面右下のフィルムカウンターを見ながら撮影できます。0になったらフィルムパックを取り替えます
単3形アルカリ電池を4本使用します。電池がなくなると悲劇なので、予備を持っておきましょう! ちなみに、電池は最初から4本同梱されています。ありがたい! ※画像で使用している電池は同梱品ではありません
セルフタイマーを使用する際に便利なカメラ角度調整アクセサリーも付属します
別売りになりますが、専用のカメラケースも。モコモコしていてかわいらしいです。ショルダーストラップが付きます
なお、ファインダーを覗くと中心にターゲットマークが見えます。この位置が画面の中心になるので、このマークを参考に構図を決めます。ファインダーには点線のマークも見えますが、これは接写レンズを取り付けているときのターゲットマークになります。
冒頭で申し上げたように、「instax WIDE 400」にはセルフタイマー機能が搭載されていて、気軽に集合写真を撮影できるのがいいです。しかも、カメラ角度調整アクセサリーを使えば、三脚なしで十分撮影が楽しめます。
こんなふうにテーブルや台座を使い、カメラ角度調整アクセサリーを下にセットすれば自分好みのアングルで撮影できます。調整アクセサリーは2つあって角度を選択できます
カメラ角度調整アクセサリーを取り付ける部分。凹んでいるところにセットします
セルフタイマーは操作しやすいレバー式。4〜10秒の間で4段階からセットできます。アナログ感のあるタイマー音も遊び心があります
花畑を背景に。ワイドに撮れるので、寄っても引いてもたっぷり空間を使いながら撮影できます
接写レンズを取り付けると、40〜50cm程度まで被写体に近づいてピントを合わせて撮影できるようになります。
使用時はレンズリングを「0.9-3.0m」に合わせますが、この40〜50cm程度というのがわりに判断しにくいところがあります。自分の腕の長さより少し短い距離という感じでしょうか。
腕を伸ばしてセルフィーしてみました。こうしたカットも接写レンズを使えばピントをしっかり合わせて撮れます
「instax WIDE 400」には露出補正機能などが付いていないので、暗部がどうしても暗くなることがあります。そういった意味では、あまり逆光は得意ではありません。順光をうまく活用できると、明るく被写体が撮れます。日陰や曇り空など明暗差の少ないシーンもおすすめです。
明暗差を逆手に取れば、こういったシルエット描写も楽しめます。色々な表現が行えます
「instax WIDE 400」は一般的なホワイトフレームのほかに、ブラックフレームとモノクロームにも対応します。ブラックフレームは被写体が強調され、画面が締まって見えます。モノクロームも味があっていいです。インスタントフィルムならではのやわらかい質感にハマります。
今回は夏休みの家族旅行の記録を見ていただきましたが、いかがだったでしょうか。インスタントカメラは、雰囲気あるレトロな描写もひとつの特徴ですが、その場でプリントされて写真が出てくるところも大きな魅力です。だんだんと浮き上がってくる像をみんなでワイワイ言いながら眺めるのもいいですね。本来的な写真の楽しみ方に触れることができる気がしました。
補足ですが、「instax WIDE 400」は暗所では自動でフラッシュが発光し、発光禁止を選べません。フラッシュ禁止の場所での使用は控えましょう。なお、フラッシュの届く範囲は約3mまでとなっています。
また、撮った写真は強い光を避け、涼しく乾燥した場所に保管するのが理想的。密閉した袋などに入れると写真が変色する場合もあるので、密閉状態での保管もNGです。専用のアクリルフォトフレームやアルバムなどもラインアップされているので、こうしたアイテムを使って整理しておくのもおすすめです。
では、また次回の旅でお会いしましょう!