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小型・軽量で高い解像力を持つ注目の超望遠レンズ

世界最高の6段補正を実現!「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」登場

オリンパスの高性能なマイクロフォーサーズ用レンズ「M.ZUIKO PRO」シリーズに、35mm判換算で600mm相当の画角が得られる超望遠・単焦点レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」が追加される。2014年2月に開発が発表されていた製品で、動物や飛行機、スポーツなどの撮影で活躍するレンズだ。発売は2016年2月末。37万円(税別)と高価な製品だが、オリンパスの最新技術が詰まった高性能モデルに仕上がっている。その特徴を紹介しよう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

手持ち撮影が行えるコンパクトな超望遠レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROは、オリンパスのレンズとして初めてレンズ内に手ブレ補正機能を搭載することも注目点だが、35mm判換算で600mm相当の画角と、開放F4の明るさを持つ超望遠レンズとしてはコンパクトなサイズに収まっていることも見逃せない。オリンパスは、手持ちでの撮影が可能な高性能・超望遠レンズであることをアピールしている。

35mmフルサイズ対応で焦点距離600mmを超える本格的な望遠レンズとなると、三脚や一脚の使用が必須の大型サイズのものがほとんどだ。だが、このレンズは最大径92.5×長さ227mm(フード収納時)/重量1270g(三脚座除く)で、手持ちでも十分に安定した撮影が行えるサイズ・重量になっている。オリンパスは、35mmフルサイズの600mm F4.0レンズと比較して重量は1/3以下、長さは1/2以下とそのコンパクトさをアピールするほか、飛行機での移動の際に、カメラ本体とまとめて機内に持ち込める機動性の高さもメリットに挙げている。

35mm判換算で600mm相当の画角の超望遠レンズだがサイズはコンパクト。手持ち撮影も可能だ

35mm判換算で600mm相当の画角の超望遠レンズだがサイズはコンパクト。手持ち撮影も可能だ

さらに、M.ZUIKO PROシリーズのレンズらしく、17か所に密封シーリングを施し、防塵・防滴性能を実現。-10度の耐低温性能も有している。また、高精度な薄肉レンズ加工技術によってフォーカスレンズが軽量化されており、駆動の高速・高精度化とユニットの小型化を実現。オリンパスのフラッグシップミラーレス「OM-D E-M1」での使用では400ms以下の高速オートフォーカスが可能となっている。MSC(Movie & Still Compatible)機構の採用でAF動作音が静かなのもポイントで、「OM-D」シリーズの静音撮影モードと組み合わせることにより、ピアノの発表会など音を立てられないシーンでの撮影にも威力を発揮する。

ボディ内5軸補正との組み合わせで6段補正が可能

オリンパスのデジタルカメラといえば、カメラ内に手ブレ補正機能を持つのが特徴となっているが、このレンズは、レンズ内手ブレ補正機構をオリンパス製レンズとして初搭載。その狙いは、ボディ内の5軸手ブレ補正と協調する「5軸シンクロ手ぶれ補正」によって従来以上の補正性能を実現することだ。

5軸シンクロ手ぶれ補正は、本レンズと「OM-D E-M1 Ver.4.0」「E-M5 Mark II Ver.2.0」と組み合わせた場合に有効。レンズ内でピッチ(上下方向の角度ブレ)とヨー(左右方向の角度ブレ)の2軸を補正したうえで、ボディ内の5軸補正(ピッチ、ヨー、並進ブレ×2、光軸回転ブレ)が働く仕組みになっている。この仕組みでは、現時点で世界最高となる6段の補正性能を発揮する。

OM-D E-M1 Ver.4.0、E-M5 Mark II Ver.2.0と組み合わせることで6段の手ブレ補正効果を発揮する

OM-D E-M1 Ver.4.0、E-M5 Mark II Ver.2.0と組み合わせることで6段の手ブレ補正効果を発揮する

なお、レンズ内手ブレ補正自体は4段の補正性能を持っており、OM-D E-M1 Ver.4.0、E-M5 Mark II Ver.2.0以外のボディとの組み合わせても利用可能。6段の補正効果は出ないが、「OM-D E-M10 Mark II」や「PEN E-PL7」などでも、ファームアップすることでボディがレンズを認識して最適な手ブレ補正効果が得られるようになっている。ただし、「PEN E-P3」などの古いボディや他社製ボディの場合は、カメラ本体とレンズの両方の手ブレ補正をオンにすると干渉するため、カメラ本体もしくはレンズのどちらかの手ブレ補正オンにして使う必要がある。

オリンパス史上最高レベルの解像力を実現

M.ZUIKO PRO シリーズのレンズといえば描写力の高さで定評があるが、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROは、その中でも特に解像力にすぐれるレンズとなっている。オリンパスは、フォーサーズシステムのスーパーハイグレード(SHG)レンズをしのぐ「オリンパス史上最高レベルの解像力」を実現したとしている。

レンズ構成は10群17枚で、スーパーEDレンズ3枚、E-HR(特殊高屈折率)レンズ 1枚、HR(高屈折率)レンズ3枚と特殊レンズを使用し、色にじみや色収差を抑制して高い解像性能を実現。高精度大口径レンズや薄肉ガラス研磨レンズを用いることで、高解像力とコンパクトサイズを両立している。

テレマクロに強いのも特徴で、最短撮影距離は1.4m(レンズ先端から約1.15m)。最大撮影倍率は0.48倍(35mm判換算)となる。

さらに、新しいコーティング技術「Z Coating Nano」を採用し、ゴースト・フレアを大幅に低減。このコーティング技術は、空気の層を持つナノサイズの粒子をレンズ表面に敷き詰めることで、空気に近い屈折率のコーティング層を形成し、表面の反射を抑えるようになっている。

また、超望遠レンズらしく、クイックシュー対応のレールを搭載した脱着可能な三脚座が用意される。鏡筒部にはフォーカスリミットスイッチ(4m〜∞、全域、1.4〜4m)と、IS切り替えスイッチ(ON/OFF)、L-Fnボタンを装備。フードは、スライド式のレンズ一体型だ。絞り羽根は9枚円形絞りで、フィルター径は77mm。

このほか、別売オプションの防塵・防滴・耐低温性能を持つ専用のテレコンバーター「M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14」を使用すれば、高解像力のまま35mm判換算で840mm相当の画角が得られるようになる(※絞り値は1段下がる)。フレーミングをサポートするドットサイト照準器「EE-1」も、望遠撮影では便利なオプションだ。

EE-1の利用イメージ。防滴に配慮した設計になっているほか、ボタン型電池を採用し、アクセサリーシューでの利用が可能

まとめ

35mm判換算で600mmを超える画角で高性能な望遠レンズというと、50万円を超える価格のものが多い(ハイスペックなものになると100万円を超えるものもある)が、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROは、それらよりは安い37万円(税別)という価格設定になっている。マイクロフォーサーズ用としてはもっとも高額でけっして安いわけではないが、35mm判換算で600mm相当の画角&開放F4で撮影ができるスペックながらコンパクトなサイズで、6段分の補正効果が得られる手ブレ補正性能とオリンパス史上最高の解像力という、このレンズにしかない特徴があるのが魅力だ。コンパクトなマイクロフォーサーズシステムのよさを存分に生かした高性能な超望遠レンズといえよう。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

体力勝負ならそこそこ強い編集部デスク。カメラやAV家電を中心に製品のレビュー記事を担当しています。撮られるのは苦手ですが撮るのは好きです。

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