この春発売の新モデルにいち早く触れてきた!

カメラの総合イベント「CP+2017」で見かけた注目の新製品5選!

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2017年2月23日〜26日の4日間にわたり開催される、カメラと写真のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)2017」。毎回、今後登場する新製品が多数展示されるCP+だが、今年はニコンが新製品を用意しなかったこともあってやや低調な印象を受けるが、それでも会場には多くの新製品が並んでいた。ここでは、その中から、会場で実際に触ってみて特に好印象だった5製品を厳選して紹介しよう。

“爆速”の空間認識AFに注目のハイスペックな新フラッグシップ
パナソニック「LUMIX GH5」

LUMIG GH5

LUMIG GH5

パナソニックのブースでは、ミラーレス「LUMIX Gシリーズ」の新しいフラッグシップモデル「LUMIX GH5」にいち早く触れることができた。新開発の撮像素子(有効約2033万画素の4/3型 Live MOSセンサー)と、10世代目となる画像処理エンジン「ヴィーナスエンジン」を搭載し、LUMIX史上最高の写真画質を実現するなど、非常に見どころの多い製品だ。

4K/60pや4:2:2 10bitの4K/30pでの記録を実現するなど、プロフェッショナル用の高性能な動画機能も注目点だが、今回試してみてその進化を強く感じたのがオートフォーカス。“爆速”というと大げさかもしれないが、食いつきがよく狙った被写体に高速にピントが合う。動く人物を追いながら撮影してみたが、追従性にもすぐれ、想像を超える性能を体感できた。従来モデル「LUMIX GH4」もすぐれたAF性能を持っていたが、LUMIX GH5は、さらにそのレベルが上がった印象。最近のハイエンドミラーレスはAFの性能向上が著しいが、その進化のキーのひとつとなるのが像面位相差AFだ。パナソニックのミラーレスは像面位相差AFを搭載せず、コントラストAFのみでの動作となるが、LUMIX GH5のAFは、像面位相差AFではないことをネガティブに感じない、他メーカーのハイエンドモデルと比べてもそん色のない性能を実現していると感じた。

パナソニックのミラーレスのAFシステムは、ピント位置の異なるライブ画像から空間を認識して物体までの距離を高速に演算し、画面に写るすべての被写体距離を瞬時に算出する独自の「空間認識AF」を搭載するのがポイント。LUMIX GH5では、10世代目のヴィーナスエンジンによってこの技術が大幅に進化した。従来と比べて最大6倍の速度(フレームレート)で被写体距離の検出が可能になったうえ、検出領域も最大2倍に高精細化。さらに、演算アルゴリズムの進化により、奥行き方向の距離検出精度が向上したほか、フレーム間の被写体の動き量をベクトル情報(移動方向と移動量)として算出し、距離演算時に被写体の動きを補償することで動体の検出性能も向上したという。

会場には「空間認識AF」の技術を紹介するコーナーを用意。動く電車の模型を追従する様子がモニターに映し出されていた

3.2型のバリアングル液晶モニター(約162万ドット)を採用

3.2型のバリアングル液晶モニター(約162万ドット)を採用

ボディのスリム&軽量化と高感度画質の向上を実現
リコー「PENTAX KP」

PENTAX KP

PENTAX KP

2月23日に発売された、リコーの中級デジタル一眼レフ「PENTAX KP」も注目のモデルだ。ペンタックスブランドのデジタル一眼レフは防塵・防滴・耐寒性能のコンパクトボディが特徴で、アウトドアでもアクティブに活用できるのが魅力。このモデルもその特徴を継承しているが、これまでのペンタックスの中上位機とは少し異なり、内部構造の最適化により、ボディがスリムかつ軽量に作られている。重量は、5段の補正効果を持つ5軸対応のボディ内手ブレ補正「SR II」を搭載しつつ、上位モデル「K-3 II」よりも約80g軽い約703gに抑えられている。

リコーのハンズオンコーナーで実機を試すことができたが、カメラをホールドした感じが非常によく、これまで以上に軽快に使えるペンタックスのデジタル一眼レフという印象を受けた。連写でシャッターを切ってみたがミラーのバタつく感じが少なく、K-3 IIよりもミラーショックは抑えられているように感じた。このあたりは、新開発のミラー機構を採用し、こだわって開発したとのこと。クラシックカメラのような筐体も高品位で、ほかの中級一眼レフにはない雰囲気のデザインだ。ボディ前面に設置された前ダイヤルは、シャッターボタンとの位置関係がよく、違和感なく操作することができる。3タイプのグリップが付属し、六角レンチを使ってグリップの交換が可能なのもユニークなところだ。

画質については、35mmフルサイズデジタル一眼レフ「K-1」と同じ最新の画像処理エンジン「PRIME IV」とアクセラレーターユニットによるノイズ処理によって、ペンタックスのAPS-Cデジタル一眼レフ史上最高の高感度画質を実現したとしている。最高感度はISO819200で、K-3 IIと比べても1段以上の高感度耐性の向上を実感できるとのこと。実際の画質がどのくらい進化しているのが気になるところだ。

3.0型のチルト液晶モニター(約92.1万ドット)を採用

3.0型のチルト液晶モニター(約92.1万ドット)を採用

エントリーを超えた性能を持つ新型デジタル一眼レフ
キヤノン「EOS 9000D」

EOS 9000D

EOS 9000D

デジタル一眼レフでは、キヤノンが4月上旬に発売するエントリー一眼レフの上位モデル「EOS 9000D」もその性能の高さで話題を集めている。2015年4月発売の「EOS 8000D」の後継モデルで、中級機「EOS 80D」とほぼ同等の性能を搭載したうえで、最新の「DIGIC 7」を採用。一部機能ではEOS 80Dを上回るところもあり、エントリーモデルを超えた高性能なデジタル一眼レフに仕上がっている。下位モデルの「EOS Kiss X9i」も同じ性能を搭載しているが、EOS 9000Dは、上面のサブ液晶パネル、背面のサブ電子ダイヤル、親指AF用としても使用できるAF-ONボタンを装備し、より本格的な操作での撮影が可能だ。

スペックをチェックすると、有効約2420万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)やオールクロス45点AF、CMOSセンサーの画素撮像と位相差AFの両方を行う「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載し、基本性能はEOS 80Dと何ら変わらない。非常に高性能なエントリーモデルだが、実機に触れてみて、特によさを感じたのがデュアルピクセルCMOS AFによるライブビュー撮影時のAF。EOS 9000Dは、世界最速(※APS-Cサイズ相当の撮像素子を搭載したレンズ交換式デジタルカメラの撮像面位相差AFにおいて)となる0.03秒の高速AFを実現したとしているが、確かに、一眼レフのライブビューとしては非常に高速なピント合わせが行える。光学ファインダーでの撮影だけでなく、ライブビューでもAFが利用できるのは非常にポイントが高い。

EOS 8000Dとは異なり、別売のバッテリーグリップが用意されないのは残念なところだが、使ってみて満足度の高いカメラになるのではないだろうか。

ボディ上面にサブ液晶を装備する

ボディ上面にサブ液晶を装備する

フラッグシップミラーレスと同等の画質性能を搭載
富士フイルム「FUJIFILM X100F」

X100F

X100F

富士フイルムのブースでもっとも人気を集めていたのは中判ミラーレス「GFX 50S」だったが、2月23日に発売された高級コンパクトデジカメ「FUJIFILM X100F」にも目を向けたい。APS-Cサイズのセンサーを搭載するコンデジ「X100シリーズ」の4世代目となる製品だが、従来から大幅な進化を遂げている。

画質面では、同社のミラーレスのフラッグシップ「X-Pro2」「X-T2」と同じ有効約2430万画素の「X-Trans CMOS V」センサー(ローパスフィルターレス)と、最新の画像処理エンジン「X-Processor Pro」を採用し、レンズには開放F2の「フジノン23mmF2レンズ」を搭載。「フィルムシミュレーション」の「ACROS」モードの利用も可能で、X-Pro2とX-T2と同等の高画質な撮影が可能となっている。さらに、レスポンスも強化され、起動時間約0.5秒、シャッタータイムラグ最速0.01秒、最短撮影間隔0.2秒を実現。ボディ前面の切り替えレバーの操作でOVFとEVFを切り替えられる「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」も健在で、OVFの画面右下に小型EVFを表示する「ERF」機能も利用できる。ERFでは視野率100% のほか2.5倍拡大と6倍拡大も選択できるようになった。

実機に触れてみたが、91点(最大325点)の測距点を持つAFシステムは、従来よりも合焦スピードが速くなっており、さらに撮影しやすいカメラに進化したという印象を受けた。マグネシウム合金の天面は表面の仕上げが高品位で、合成皮革によるレザー調仕上げの外装も高級感がある。まさに高級コンデジのよさを凝縮したような製品と言えるだろう。

OVFとEVFの切り替えが可能なアドバンスト・ハイブリッドビューファインダーを採用

OVFとEVFの切り替えが可能なアドバンスト・ハイブリッドビューファインダーを採用

AF動作に対応したEマウント用の中望遠STFレンズ
ソニー「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」

FE 100mm F2.8 STF GM OSS(ボディはα7R II)

FE 100mm F2.8 STF GM OSS(ボディはα7R II)

CP+2017では交換レンズの新製品も数多く展示されていたが、その中でもっとも注目したいのは、4月の発売が予定されているソニーの「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」だ。高性能な「G Master」ブランドのEマウント用中望遠レンズで、最大の特徴は、アポダイゼーション光学エレメント(レンズの中心から周辺にかけて透過光量が低減する特殊なフィルター)によって非常に滑らかなボケ味が得られるSTF(Smooth Trans Focus)レンズながらもAF動作に対応したこと。

ソニーは、STFレンズとして、Aマウント用の「135mm F2.8 [T4.5] STF」を発売しているが、こちらは位相差AFでの動作が難しいためMFレンズとなっていた。だが、FE 100mm F2.8 STF GM OSSは、コントラストAFと像面位相差AFの両方に対応し、圧電素子の超音波伸縮運動を用いてフォーカスレンズを駆動する「ダイレクトドライブSSM(DDSSM)」の搭載によって高速・高精度なAFを実現。実際に試してみても、AFはスピーディーで動作音も静かだった。

ソニーのブースでは、このレンズを使っての試写が行えたが、STFレンズ独特のやわらかいボケ味を確認できた。徹底的にボケ味にこだわっており、専用に開発されたアポダイゼーション光学エレメントだけでなく、口径食の発生を抑えるための設計や、新規設計の11枚羽根の円形絞りを採用するなどして、きれいな円形ボケが得られるのも特徴だ。

また、最短撮影距離0.57m、最大撮影倍率0.25倍の近接撮影に対応し、マクロ域への切り換えが行えるリングなども搭載。光学式手ブレ補正機構も備える。レンズ構成は10群13枚(アポダイゼーション光学エレメント含まず)で、ED(特殊低分散)ガラスと非球面レンズを採用。独自の「ナノARコーティング」も採用している。

マクロ域への切り換えが行えるリングを装備

マクロ域への切り換えが行えるリングを装備

その他注目の展示

CP+2017にあわせて目玉になる新製品のリリースがなかったニコンだが、参考出品として、「D5」や「D500」、レンズのニコン100周年記念モデルが展示されていた。発売時期を含めて詳細は未定だが、いずれもハードケースが用意され、D5とD500は外装がガンメタリック調に仕上げられていた。専用のストラップなども付属するようだ

リコーのブースには、開発中のスターレンズの「D FA★50mm F1.4」が展示されていた。フルサイズ対応の大口径標準レンズで、高解像、高コントラストでボケ味のやわらかさにもこだわった高性能レンズとのこと。価格と発売時期は未定

シグマのブースでは、2月21日に発表された、フルサイズ対応の超広角レンズ「SIGMA 14mm F1.8 DG HSM」がケースに展示されていた。同時期に発表された3本のレンズ「SIGMA 135mm F1.8 DG HSM」「SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM」「SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」についてはハンズオンコーナーが設けられていた

タムロンは、フルサイズ一眼レフ用の望遠ズームレンズ「SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2(Model A025)」を展示。2月23日発売の新モデルだ。APS-C一眼レフ専用の超広角ズームレンズ「10-24mm F/3.5-4.5 DiU VC HLD Model B023」も並んでいた

コシナとカールツァイスの共同開発レンズ「Milvus」シリーズの新モデル3製品「Milvus 2.8/15」「Milvus 2.8/18」「Milvus 2/135」も手に取って試すことができた。画像はMilvus 2.8/15

コシナは、Eマウント用のフォクトレンダーブランドのレンズを参考出品。画像は「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical E-mount」

トキナーの新しいレンズブランド「FiRIN(フィリン)」の第一弾製品となるEマウント用のフルサイズ対応MFレンズ「FiRIN 20mm F2 FE MF」。コンパクトながらもF2の明るさを実現した広角レンズだ。艶を抑えた外装なので「α7シリーズ」の第2世代モデルとの相性がよさそうだ

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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2017.10.16 更新
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