新製品レポート
人気の高いネオレトロな「ボンネビル」シリーズの新モデルも登場

長い歴史を持つトライアンフのアドベンチャーモデル「タイガー」シリーズがより快適に進化!

2年連続で最高販売台数を更新し、大型の輸入バイクとしてはハーレー・ダビッドソン、BMWに次ぐ3位の日本国内販売台数を達成するイギリスのバイクメーカー「トライアンフ」が、2018年2月10日にニューモデル発表会を開催した。世界的に人気の高い長距離ライドに対応したアドベンチャーモデルや、同社ならではのヘリテイジを感じさせる”ネオレトロ”系モデルなど、この発表会でお披露目された新モデル3車種の詳細を紹介する。

快適性をブラッシュアップした新「タイガー」シリーズ

トライアンフが近年力を入れているのが、世界的に人気が高まっているオンロードもオフロードも含む長距離ツーリングに対応したアドベンチャー系のモデル。今回発表された3車種の内、2車種がアドベンチャー系となっており、アドベンチャーモデルとしてもっとも長い歴史を持つという「タイガー」の新モデル、「タイガー1200」シリーズと「タイガー800」シリーズがお披露目された。トライアンフならではの独自性を感じさせる3気筒エンジンを搭載した新モデルは、2017年に発売された前モデルから100か所以上の改良が施され、大きく進化。リアタイヤが滑らないようにパワーを調整するトラクションコントロールやABSといった先進のアシスト機構が採用されたほか、クラッチを切らずにシフトアップができるシフトアシスト機構も装備され、長距離ツーリングがさらに快適にできるようブラッシュアップされた。新「タイガー」シリーズは、2018年3月10日発売予定。

1,200ccエンジンを搭載したオフロード志向の「タイガー1200 XCA」(リアのパニアケースなどはオプション)。サイズは930(全幅)×1,540mm(全高)で、重量は248kgだが、前モデルよりも最大11kgの軽量化を実現している。価格は273万1500円

1,215ccの排気量を持つ水冷3気筒エンジンは、141PS/9,350rpmの最高出力と122NM/7,600rpmの最大トルクを発揮

19インチのスポークホイールに120/70 R19のタイヤを装着。ブレーキにはブレンボのダブルディスクが採用されている

リアは、片持ち式のスイングアームに17インチのスポークホイールを装備している。タイヤサイズは170/60 R17。サスペンションは前後ともWP製だ

メーターパネルも前モデルから大きく変更。5インチの大型フルカラー液晶モニターとなり、視認性が高まった。なお、イグニッションはキーレス化されている

液晶モニターは表示モードを切り替えることができ、下部に表示されるアイコンを選択すればライディングモードを変更することもできる

ラインディングモードの切り替えなどは、左手側の小さなジョイスティックのようなレバー(黄色の部分)で行えるようになった。操作性がかなりよく、グローブをつけていても操作に困ることはなさそうだ。なお、アシストをすべてオフにしてすべるタイヤを自分でコントロールできる「OFF-ROAD PRO」というライディングモードも搭載されている

長距離の高速走行にも対応できるように高さ調整可能なウインドスクリーンも装備されている。また、ライトはすべてLED化された

このほか「タイガー1200」シリーズには、オンロード寄りのタイヤとホイールを採用した「タイガー1200 XRT」(価格は265万3400円)もラインアップ。サーキットを攻めるような走りができる性能が装備されている。

「タイガー1200」シリーズより小さな排気量(800cc)を搭載した「タイガー800」シリーズも、基本的なデザインと大きな進化点は「1200」シリーズと同じ。ただし、大陸を横断するような超長距離の移動も視野に入れている「1200」シリーズはメンテナンスサイクルの長いシャフトドライブを採用しているのに対し、「800」シリーズはチェーンドライブとなっている。車重が「1200」シリーズに比べ40kgほど軽いので、日本国内のツーリングには「800」シリーズのほうが向いているだろう。

800ccエンジンを搭載したオフロード志向の「タイガー800 XCA」(リアのパニアケースなどはオプション)。サイズは805(全幅)×1,390mm(全高)で、重量は208kg 。パッと見のデザインは「タイガー1200 XCA」と大きく変わらない。価格は185万6000円

800ccの水冷3気筒エンジンは、95PS/9,500rpmの最高出力と79Nm/8,050/rpmの最大トルクを発揮

800ccの水冷3気筒エンジンは、95PS/9,500rpmの最高出力と79Nm/8,050/rpmの最大トルクを発揮

フロントは21インチのスポークホイールを装着し、サスペンションセッティングもオフロード寄りとなっている

フロントは21インチのスポークホイールを装着し、サスペンションセッティングもオフロード寄りとなっている

なお、「タイガー800」シリーズもバリエーションモデルを複数ラインアップ。オンロード志向の足回りとなった「タイガー800 XR」(価格は143万円)とその装備をさらにグレードアップさせた「タイガー800 XRX」(価格は161万4600円)と「タイガー800 XRT」(価格は181万3400円)、オフロード志向の「タイガー800 XCA」の下位モデルに当たる「タイガー800 XCX」(価格は169万9800円)が用意される。

「タイガー800」シリーズのオンロードに振ったセッティングの「XR」系(タイガー800 XR/タイガー800 XRX/タイガー800 XRT)は、フロントホイールが19インチのキャストホイールにされ、オンロードでの剛性感を高めているのがポイント。「1200」シリーズの場合、ホイールサイズはオン/オフフロード志向モデルともに変わらない
※写真は「タイガー800 XRT」

リアホイールは「XC」系(タイガー800 XCA/タイガー800 XCX)同様に17インチだが、「XR」系はキャストホイールを採用

“真のボバースタイル”を極める2人乗り「ボンネビル スピードマスター」

アドベンチャーモデル「タイガー」シリーズに続き、ネオレトロ路線(トライアンフでは「モダンクラシック」と称している)を牽引する「ボンネビル」シリーズに加わった新モデル「ボンネビル スピードマスター」も発表された。「ボンネビル スピードマスター」は2017年に登場し、大きな人気を博した「ボンネビル ボバー」のイメージを引き継ぎつつ、2人乗車を可能にしたモデルで、余計なものを削ぎ落とし低く構えた車体が特徴な「ボバースタイル」となっている。リア・サスペンションを低く構えたシート下に収め、一見するとサスペンションのないリジッド構造に見えるようにしているのもポイントだ。「ボンネビル スピードマスター」の発売日は2018年4月7日。

低く構えたクラシカルな雰囲気ながらスピード感を感じさせるデザインに仕上げられた「ボンネビル スピードマスター」。サイズは770(全幅)×1,040(全高)mmで、重量は245.5kg。シート高が710mmとかなり低めなので、小柄な女性でも乗りやすい

「ボンネビル」シリーズに共通する1,200ccの並列2気筒水冷式エンジンを搭載。過去の空冷エンジンを思わせる冷却フィンが刻まれており、過去に世界最速を誇った同社の「ボンネビル」を思い起こさせるルックスとなっている。最高出力は77PS/6,100rpm、最大トルクは106Nm/400rpm

サスペンションはシート下に収納。2人乗りができるピニオンシートが装備されている

タイヤサイズはフロントが130/90 B16、リアが150/80 B16

タイヤサイズはフロントが130/90 B16、リアが150/80 B16

近年の排気ガス規制に対応するため燃料供給は電子制御となっているが、車体デザインとイメージを合わせるため、クラシカルなキャブレターを模した作りとしている

コックピットはシンプルな作り。この辺りにも余計なものを削ぎ落とすボバースタイルの香りがする

コックピットはシンプルな作り。この辺りにも余計なものを削ぎ落とすボバースタイルの香りがする

アクセルグリップもクラシカルな樽型だが、アクセルを操作しなくても高速走行ができるクルーズコントロールを搭載している

また、「ボンネビル」シリーズはメーカー純正のカスタムパーツが豊富に揃っているのも特徴のひとつ。その種類は130種類以上にもおよび、自由に組み合わせることで自分だけの1台に仕立てることできる。エキゾーストマフラーやシートなどのカスタマイズが納車時にディーラーでできるのも、「ボンネビル」シリーズの大きな魅力だろう。

シングルシートにカスタマイズされた「ボンネビル スピードマスター」。マフラーもバンス&ハインズというブランドのものに交換され、よりクラシカルな雰囲気に

レザー調のシートや手描きのストライプ入りタンクも味わいがある。スタンダードな「ボンネビル スピードマスター」とはまったく違うキャラクターにできるのがたまらない

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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