レビュー
マニュアルシフト車・勝手に推進委員会

MTで乗れるスポーティーコンパクト、「MAZDA2」を山道で試した

実用的なコンパクトカーも、できればMT(マニュアルトランスミッション)で乗りたい自動車ライター、マリオ高野です。

今回「走り」の気持ちよさに注目したのはマツダのベーシックカー「マツダ2」。
かつての「デミオ」にあたるコンパクトカーで、2019年からマツダ車の国際的な名称に統一されました。デミオとしては4代目モデルにあたり、2014年デビューということで基本設計は古いと言えますが、内外装の見た目の印象や走り、乗り心地などに古さは感じられません。

最近のマツダ車の統一デザインは視覚的な耐久性が高く、古さを感じさせません

最近のマツダ車の統一デザインは視覚的な耐久性が高く、古さを感じさせません

全体的なフォルムや細部の造形など、洗練度の高さを感じさせます

全体的なフォルムや細部の造形など、洗練度の高さを感じさせます

デザイン性が高い割に実用性が犠牲になっておらず、荷室はコンパクトカーとして大きな不満のない容積を備えます

デザイン性が高い割に実用性が犠牲になっておらず、荷室はコンパクトカーとして大きな不満のない容積を備えます

2021年夏にもマイナーチェンジが実施され、何度も改良が重ねられたことで商品性を維持向上させているのが奏功しています。

見た目の印象も、躍動的で生命力あふれる造形にこだわったとされるマツダ独自の「魂動デザイン」の完成度の高さのおかげで、数年経ってもあまり色褪せないことに感心させられました。

走りに注目するにあたり、最大のポイントはガソリンエンジンとしては異例といえる圧縮比14という新しい高圧縮エンジンです。最高出力などスペック面では従来型の1.5リッターエンジンとほとんど変わりませんが、“燃料をしっかり燃やしきる”ことを突き詰めたユニットで、内燃機関エンジンの可能性をとことん追求し続けるマツダの執念が込められたエンジンといえます。

これをベーシックなコンパクトカーにも搭載して、6速MTで味わい尽くせる状況を作ってくれているマツダは、MT好きとしてはひたすら賞賛したくなるところ。

ガソリンのほかにディーゼルエンジンが選べるところは稀有な個性。ディーゼルエンジンでもMTが選べます

ガソリンのほかにディーゼルエンジンが選べるところは稀有な個性。ディーゼルエンジンでもMTが選べます

乗ってみると、エンジンの回転フィールとMTシフト操作フィールの気持ちよさが堪能できることが確認できました。基本的には実用に徹した性能を追求しているはずが、まるでスポーツ性を徹底追求したユニットのように活発で、アクセル操作に対する反応が鋭敏なのです。

取り立ててパワフルではないというのに、エンジン内部の爆発のひとつひとつに力強さを感じさせ、それらがとても緻密に整えられた結果、効率よくクルマを前に進める動力を生み出すというプロセスがイメージできる気持ちよさが得られるのでした。

この緻密な回転フィールを味わい尽くすためには、やはりダイレクト感のあるMTが最適。MTのシフトやクラッチのフィーリングもまた秀逸で、ストローク量や節度感など、まるでスポーツカーのシフトのように運転のリズムを与えてくれます。

基本的には非力なので、高速道路の上り坂での追い越し時などでは痛痒感を伴いますが、直進性や快適性は高いレベルにあるので、ロングドライブは快適です

基本的には非力なので、高速道路の上り坂での追い越し時などでは痛痒感を伴いますが、直進性や快適性は高いレベルにあるので、ロングドライブは快適です

ロードスターなどスポーツカー作りの歴史が長いマツダならではの秀逸なシフトフィールが得られます

ロードスターなどスポーツカー作りの歴史が長いマツダならではの秀逸なシフトフィールが得られます

内装の基本デザインもほかのマツダ車と共通したもの。コンパクトカーとして不満のない質感を備えます。運転環境もスポーツカー的。ステアリングやシフトとの位置関係も良好です。リヤシートの足元空間は狭め

内装の基本デザインもほかのマツダ車と共通したもの。コンパクトカーとして不満のない質感を備えます。運転環境もスポーツカー的。ステアリングやシフトとの位置関係も良好です。リヤシートの足元空間は狭め

ハンドリングも素直でクセがなく、山道を軽く流す際に得られる気持ちよさもスポーツカーで得られるそれに近いものがあり、昔ながらのホットハッチ的な感覚がしっかり味わえるところも特筆に値する魅力的なポイントです。

小型のハッチバック車で過ごす日常、通勤や買い物といった何気ない移動時間がとても充実したものになる。マツダ2のすばらしさを再確認できたのでありました。

高速道路では非力さを感じるいっぽうで、緻密に気持ちよく回るエンジンの性能を使い尽くす楽しさがあります

高速道路では非力さを感じるいっぽうで、緻密に気持ちよく回るエンジンの性能を使い尽くす楽しさがあります

この試乗の模様は動画でもご覧いただけます。

マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。

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MAZDA2の製品画像
マツダ
4.19
(レビュー28人・クチコミ706件)
新車価格:145〜271万円 (中古車:93〜249万円
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