新製品レポート
おもちゃではなく、もはやロボットの領域

アニメに出てきた技術が現実に!実際に動いて会話し“並列化”までできる「攻殻機動隊」の「タチコマ」が1/8スケールのスマート・トイになって登場

アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場した「ドミネーター」など、アニメやゲームに登場するアイテムを現実世界に再現するCerevoのプロジェクト「S2R(From screen to the real world)」から、第2弾製品となる「うごく、しゃべる、並列化する。1/8タチコマ」(以下、1/8タチコマ)が登場しました。タチコマはアニメ「攻殻機動隊S.A.C.」シリーズに登場する多脚戦車のことで、丸みを帯びたかわいいフォルムや愛嬌のあるボイスが特徴になっており、原作を見たことがなくても知っているという人も多いはず。このタチコマがCerevoからスマート・トイになって発売されます。

「1/8タチコマ」の発表会で展示されていた試作機。アニメから飛び出してきたかのようなデザインは再現性がかなり高い!

本体サイズは352(幅)×391(奥行き)×249(高さ)mmで、重さは1.5kg。見た目のサイズが大きいため重そうに見えますが、片手でも持ち上げられるくらいの軽さです

前面にはマニピュレーターを搭載しています

前面にはマニピュレーターを搭載しています

背面のポッド。設定ではここに人が乗り込めます

背面のポッド。設定ではここに人が乗り込めます

おもちゃのレベルを超えてロボットの領域に

開発に1年以上がかけられたという「1/8タチコマ」は、計21個のモーターを搭載し22軸の可動自由度を誇るうえ、ユーザーと交わす会話に合わせてバリエーション豊かな自律動作を行います。脚部だけではなく、アームや外部観測機器(映像センサー)なども動く本格仕様。アニメに登場するタチコマさながらの動きを再現するのは相当苦労したそう。デザインと可動性のバランスをとるためにバッテリーを後部ポッドではなく4本の脚部に分けて内蔵するといった工夫が施されています。

アニメそのままのボイスで会話しながらカタカタと小気味よく動いて感情を表現する様子は、アニメの世界から現実世界に飛び出してきたかのようでした

また、スマートフォンの専用アプリからタチコマを操作するリモコン機能も搭載されています。歩行時は3本のつめを使い走行時は車輪を出す原作の設定と異なり、「1/8タチコマ」の脚部は最初からタイヤが出ている状態。ユーザーがスマートフォンを使ってラジコンのように操作できるほか、いくつかの姿勢コマンドを発行することで脚部の関節やポッドを動かして、原作に登場する多彩な動きも再現できるとのこと。なお、走行中は前部の外部観測機器(映像センサー)に搭載されたカメラでとらえた映像をリアルタイムでスマートフォンで確認することもできます。

1/8タチコマをリモートコントロールする専用アプリのUIにも攻殻機動隊らしいデザインを採用(画像は開発中のアプリになるため、製品版は異なるデザインになる可能性があります)。なお、アプリの対応スマートフォンはiOS 9.3以上、Android 4.4以上です

ユーザーと自然な会話が行える会話機能には、原作でタチコマの声を担当した玉川砂記子さんのボイスが600パターン以上収録されています。「いってきます」や「ただいま」といったユーザーの話しかけた言葉を「1/8タチコマ」が認識し、内容に適した返事をアニメそのままの声でしてくれるのは、原作ファンにとっては落涙レベルのうれしいポイント。「神様、僕達はなんて…無力なんだ…」といった名言を聞けるかもしれません。ランダムな会話にも対応できるように音声合成技術を採用しており、あらかじめ登録された以外の内容も話すことが可能とのこと。ただし、会話機能を使用するにはインターネットに接続する必要があり、インターネットに接続しない場合は、スマートフォンでのリモートコントロールのみが可能なスタンドアロンモードとなります。

また、日常会話だけでなく、Googleカレンダーと連携したスケジュールや天気予報をタチコマが音声で教えてくれるネット連携機能も搭載。たとえば、「タチコマ、今日の天気を教えて」と話しかけると、「今日は晴れです」と答えてくれるといった具合です。さらに、「○○って何?」と聞くと、インターネットで検索して調べて回答してくれる機能(回答はボイスではなくアプリに表示)も備わっており、もはやおもちゃの次元を超えたコミュニケーションロボットのような製品に仕上がっています。

「すごーい! 経験値がどんどん上がっていくー!」

最後に紹介したいのが、原作にも登場した「並列化」の機能。「並列化」とは、簡単に言うと、あるタチコマが集積した記憶や情報をほかのタチコマと共有し経験値として蓄積する機能のことで、これを「1/8タチコマ」でも再現しているというわけです。具体的には、とある「1/8 タチコマ」の外部観測機器(映像センサー)のカメラにモノを見せると、クラウド上で物体認識エンジンが動作して物体の詳細を認識。たとえば、カメラにりんごを見せて「これは何?」と聞けば、「りんごです!」と回答してくれ、続けて「りんごは甘いんだよ」と教えると、この情報をクラウドに送信すると、ほかのユーザーが利用しているすべてのタチコマと「並列化」します。そして、数日後に別のユーザーが自分の「1/8タチコマ」にりんごを見せると、「知っているよ。りんごって甘いんでしょ」と答えてくれるといった具合です。ただし、タチコマが不適切なことや個人情報を言ってしまわないように、「並列化」される情報は一度チェックされる仕様になっています。

発表会会場の試作機では「並列化」のデモが実施されましたが、映像センサーに搭載されたカメラの周囲に人が多く集まったり回線が混雑していたりしたため、「並列化」を体験することはできず。同機能に関しては実機を見て確かめたいところです

「1/8タチコマ」に搭載されている無線LAN機能はIEEE802.11b/g/nに対応。バッテリー駆動時間は動かし方にもよりますが、最大6時間とたっぷりあります。スマートフォンでラジコンのように操作して動かせるだけでなく、クラウドを使った会話機能や並列化機能まで搭載し、Cerevoのこだわりをビシビシと感じられる「1/8タチコマ」は、価格が157,400円(税別)で2017年3月23日から予約受付開始。発売は6月の予定です。発売を記念して本体のバンパー部や砲身カバー部など全7か所にアルミ削り出し部品を採用した「SPECIAL EDITION」も数量限定で発売予定となっています。

「SPECIAL EDITION」はアルミ削り出し部品を7か所に採用した数量限定のプレミアムモデル。通常版と比べて2万円高くなっていますが、ファンなら必ず手に入れたい一品です

おもちゃとしては高額ですが、コミュニケーションロボットとしては低価格な部類に入る「1/8タチコマ」。一般的なコミュニケーションロボットであればサーバー料金がかかってくるものの、同製品はサーバー料金が価格に含まれており、追加の料金なども発生しません。「実機を見ていない段階で購入はちょっと……」という人は、3月23日〜26日まで東京ビッグサイトで開催されている「AnimeJapan 2017」のProduction I.Gブースで実機が展示されているほか、福岡市の電気ビルみらいホールで3月31日に開催予定のイベント「『映画』VS『リアル』〜『福岡 IoT 元年』×cross fm」でも展示されるので、ぜひチェックしてみてください。

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水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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