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久々にモデルチェンジした人気シリーズ

20年ぶりに進化したヤマハ電子ピアノ「クラビノーバ CLP Series」を体験してきた

音楽にくわしい方はもとより、楽器やピアノにあまり縁がない方でも、“クラビノーバ”という名前を聞いたことはあるのではないだろうか。「Clavinova(クラビノーバ)」は、日本最大級のピアノブランド、ヤマハが手がける電子ピアノの主力シリーズ。国内では、今や電子ピアノの“代名詞的存在”になっている。そんなクラビノーバの中でも人気の“CLP”シリーズが、3年ぶりにモデルチェンジし、さらに20年ぶりに鍵盤の機構が刷新されたというので、さっそくその音を聴きに行ってきた。

クラビノーバは、レッスン用として根強い人気の“CLP”シリーズと、多機能モデルの“CVP”シリーズをラインアップする。今回、新しくなったのは前者“CLP”シリーズ。グレード別に4製品を用意し、5月1日より順次発売される。本日開催された製品発表会では、ピアニスト 三浦友理枝さんの演奏も披露された

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20年ぶりに進化した「GrandTouch鍵盤」でタッチ感が格別にアップ

ヤマハのクラビノーバといえば、コンサートグランドピアノの音色と弾き心地を追求し、エスケープメント(ピアノの鍵盤をタッチしたときに感じられる手ごたえ)の再現にもこだわっていることが特徴だ。“CLP”シリーズでは4製品を用意しており、グレード別にタッチ感の再現精度が異なっている。

新モデルの型番は、上から「CLP-685」「CLP-675」「CLP-645」「CLP-635」。注目すべきは、上位のCLP-685/CLP-675に搭載される、新開発の「GrandTouch鍵盤」だ。タッチ感を再現する内部アクション機構が刷新されたことで、フォルテッシモからピアニッシモまでより細かいニュアンスが再現できるようになっている。ヤマハが同社製電子ピアノのアクション機構をイチから新しく開発するのは、実に20年ぶりである。

鍵盤の先端から支点までを、グランドピアノと同等まで長くしたことにより、鍵盤の奥のほうのタッチ感まで再現できるようにしていることもポイント。同社によれば、この鍵盤先端から支点までの距離は、他社製品も含めた現行の電子ピアノの中で「GrandTouch鍵盤」がもっとも長いという。

シリーズ上位モデル「CLP-685」。新開発のGrandTouch鍵盤を採用する。内部スピーカーは、16cmフルレンジスピーカー、8cmフルレンジスピーカー、2.5cmツイーターを搭載する3ウェイ。フルレンジユニットは同社製グランドピアノの響板を素材に採用し、音の響きを高めている。価格は、黒鏡面艶出しモデルが42万円(税別)/ブラックウッド調モデルが38万円(税別)

次位モデル「CLP-675」。同じく新開発のGrandTouch鍵盤を採用する。内部スピーカーは、16cmフルレンジスピーカー、8cmフルレンジスピーカー、5cmツイーターを搭載する3ウェイ。価格は、黒鏡面艶出しモデルが328,000円(税別)/それ以外のモデルが288,000円(税別)

新開発の「GrandTouch鍵盤」により、特に弱音のニュアンスをより細かく再現できるようになっている。最上位のCLP-685は、1鍵1鍵で異なる鍵盤の重みや戻りの感触を再現する「88鍵リニアグレードハンマー」と、各鍵のバランスを細かく調整する「カウンターウェイト」を搭載することで、さらに弾き心地を追及(CLP-675も、「88鍵リニアグレードハンマー」は搭載)

ヤマハ「CFX」、ベーゼンドルファー「インペリアル」と、2種類のコンサートグランドピアノからサンプリングされた音色を搭載しているのもCLPシリーズに共通のポイント

普段、自宅でヤマハのアコースティックピアノを使用している筆者も少し触らせてもらったが、確かにエスケープメントの手ごたえがしっかり感じられ、弱音のニュアンスも出しやすくなっている。また、生ピアノメーカーならではの、自社製アコースティックピアノをベースにした音作りになっているので、聴きなれた「ヤマハの音」であることも好印象。なお、4製品とも黒鍵はプラスチック製だが、木目調の仕上げになっていることで手触りが非常によく、快適性が高い。なお新世代モデルより、最エントリー機のCLP-635も黒鍵が木目調になった(前世代CLP-535ではプラスチック仕上げだった)

外部接続インターフェイス。MIDI入力や外部スピーカーへの出力に対応する

外部接続インターフェイス。MIDI入力や外部スピーカーへの出力に対応する

4製品とも、ペダル部は従来と同じものを搭載している

4製品とも、ペダル部は従来と同じものを搭載している

CLPシリーズ共通で、「バーチャル・レゾナンス・モデリング」技術により、ピアノ内部の共鳴音の再現も高めていることが特徴だ

内部回路の処理能力も向上し、エントリー機もより豊かな音に

なお、最エントリー機のCLP-635は「グレードハンマー3エックス(GH3X)鍵盤」、ひとつ上のモデルであるCLP-645はむく材を使った木製の「ナチュラルウッドエックス(NWX)鍵盤」を採用する。いずれも、鍵盤自体は前世代と同じだ。

それでは、低価格ラインであるこの2機種は前世代から何も変わっていないのかというと、そんなことはない。上位のCLP-685/675も同じなのだが、新世代モデルでは内部回路の処理能力を向上させており、以前よりも大容量のサンプリング音データを搭載することができるようになった。これにより、ピアノを弾いたときに鳴る音の精度が高くなっており、より豊かな音色を楽しめる。なお、CLP-645/635とも、「ブラックウッド」「ホワイトアッシュ」「ニューダークローズウッド」「黒色艶出し(鏡面仕上げ)」に、新色「ダークウォルナット」を加えた5色を用意する。

最エントリー機のCLP-635(写真のカラーは「ホワイトアッシュ」)は「グレードハンマー3エックス(GH3X)鍵盤」を採用。価格は、黒鏡面艶出しモデルが208,000円(税別)/その他モデルが168,000円(税別)

ひとつ上のモデルであるCLP-645(写真のカラーは「ニューダークローズウッド」)はむく材を使った木製の「ナチュラルウッドエックス(NWX)鍵盤」を採用。価格は、黒鏡面艶出しモデルが26万円(税別)/その他モデルが22万円(税別)

そのほか、4製品とも共通して、Bluetooth接続機能が搭載されたこともポイントだ。対応デバイスと接続して、CLPシリーズの高品位なスピーカーを使って音楽再生を楽しむことができる

ピアニストも納得の弾き心地!ピアノ内部の共鳴まで再現

本日、ヤマハが開催した新製品発表会では、ピアニスト・三浦友理枝さんによるCLP-685の演奏も行われた。ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』とショパン『幻想即興曲』の2曲を披露した三浦さんは、新しくなったCLPシリーズについて「以前のモデルより、一段も二段もランクアップした感じ。鍵盤をタッチし始めてから降りきるまでの、その1cmほどの鍵盤幅で、ピアニストは音のニュアンスを出します。今回の新モデルでは、電子ピアノでもそのニュアンスを出せるからすごい。また、弾いていると、ピアノ内部の共鳴まで再現されているようでした」と語った。

実際に三浦さんの演奏を聴くと、「エスケープメントの手ごたえまでもが音に乗っている」と言えるような、アコースティックピアノを彷彿とさせるナチュラルな音色だった。ピアノは強い音で迫力を出すよりも、弱音のニュアンスを出すほうが難しいわけだが、新開発のGrandTouch鍵盤によってこの弱音の表現に成功していることが大きいのだろう。

三浦さんは、2001年「第47回マリア・カナルス・バルセロナ国際音楽演奏コンクール」ピアノ部門第1位、最年少ファイナリスト賞などの受賞歴を持つ注目のピアニスト。3歳からヤマハ音楽教室でレッスンを受けていたそうだ。新しくなったCLPシリーズを弾き「以前よりさらに音色のグラデーションが豊かになっていますね」とコメント

ヤマハでは、お子さんのレッスン向けはもちろん、以前に習っていたピアノをもう一度再開したい“経験のある大人層”にもクラビノーバを訴求していく構えだ

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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