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入門機でもさすがのクオリティ! ヤマハ電子ピアノ「アリウス」最新世代モデルを触ってきた

ヤマハから、電子ピアノのベーシックモデル「ARIUS(アリウス)」シリーズの最新世代機種が発表された。「YDP-165」「YDP-145」「YDP-S55」「YDP-S35」の合計4モデルをラインアップしており、2022年4月27日より順次発売が開始される。同社が開催した体験会で実機を触ることができたので、簡単なインプレッションを交えながらレポートしていこう。アリウスシリーズのスタンダードとなるYDP-165とYDP-145を中心に詳細をお伝えする。

外観は前世代モデルとほぼ変わらないが、サウンド再現が豊かに進化

ヤマハの電子ピアノと言えば「Clavinova(クラビノーバ)」が有名だが、そのクラビノーバより低価格帯の入門モデルとして開発されているのが、このアリウスシリーズだ。「ヤマハの音」をしっかり味わえるスタンダードなエントリー機としてラインアップされ、いずれのモデルも10万円台前半までで購入できる。ピアノを習い始める子供のレッスン用としてや、趣味でピアノ演奏を楽しむ大人ユーザーにも人気となっている。

ちなみに前世代モデルの「YDP-164」「YDP-144」が登場したのが2019年だったので、今回3年ぶりにモデルチェンジする形となる。新世代モデルのYDP-165とYDP-145は、見た目こそ前世代モデルとほぼ同じなのだが、内蔵する音源やサウンド技術は大きくブラッシュアップした。

上位モデルのYDP-165は、2022年4月27日の発売を予定しており、価格はオープンだが12万7,000円前後での実売が予想される

上位モデルのYDP-165は、2022年4月27日の発売を予定しており、価格はオープンだが12万7,000円前後での実売が予想される

YDP-165は象牙調仕上げの「グレードハンマー3(GH3)鍵盤」を採用し、12cmのスピーカーユニットを2基搭載。出力20W+20Wを確保している。最大同時発音数は192で、音色数は10。椅子とヘッドホンも標準で付属

YDP-165は象牙調仕上げの「グレードハンマー3(GH3)鍵盤」を採用し、12cmのスピーカーユニットを2基搭載。出力20W+20Wを確保している。最大同時発音数は192で、音色数は10。椅子とヘッドホンも標準で付属

下位モデルのYDP-145も発売予定日は同じく2022年4月27日。価格はオープンだが、10万4,000円前後での実売が予想される

下位モデルのYDP-145も発売予定日は同じく2022年4月27日。価格はオープンだが、10万4,000円前後での実売が予想される

YDP-145は黒鍵マット仕上げの「グレードハンマースタンダード鍵盤」を採用。スピーカーユニットのサイズは12cm×2で上位モデルと同じだが、こちらは出力が8W+8Wとなる。こちらも最大同時発音数は192で、音色数は10。椅子とヘッドホンも標準で付属

YDP-145は黒鍵マット仕上げの「グレードハンマースタンダード鍵盤」を採用。スピーカーユニットのサイズは12cm×2で上位モデルと同じだが、こちらは出力が8W+8Wとなる。こちらも最大同時発音数は192で、音色数は10。椅子とヘッドホンも標準で付属

操作パネルは2機種とも共通しており、シックなデザイン。ちなみに使用フォントがクラビノーバシリーズと共通になったというマニアックな進化ポイントがある

操作パネルは2機種とも共通しており、シックなデザイン。ちなみに使用フォントがクラビノーバシリーズと共通になったというマニアックな進化ポイントがある

▼改良された「CFX」音源や新搭載の「VRM Lite」「トーンエスケープメント」でより豊かな表現に

ちなみにYDP-165とYDP-145の違いは、主に鍵盤の種類とスピーカーの出力W数となり、それ以外は同じ仕様となる。ヤマハ最高峰のグランドピアノ「CFX」の響きを再現する音源「ヤマハ CFXサンプリング」を内蔵するなど、自宅で練習用として使用するうえでのクオリティは十分だ。

実はYDP-165/145の大きな特徴として、この「ヤマハ CFXサンプリング」音源が改良されたことがあげられる。低音域から高音域までの音のバランスや、打鍵時の反応などがブラッシュアップされた。また、独自技術「バーチャル・レゾナンス・モデリング ライト(VRM Lite)」が新しく搭載されていることもポイントで、これにより、アコースティックピアノ特有の複雑な共鳴音を再現する作りになっている。

「VRM Lite」により、和音を鳴らした際やペダルを使用した際に、よりピアノらしい自然な響きを再現するようになっている

さらにもうひとつ注目してほしいのが、本体背面に装備する「トーンエスケープメント」だ。これは、電子ピアノの背面に音の通り道となる空間を設けることで、アコースティックピアノの音の放射を再現したというもの。これにより、グランドピアノを弾いたときのような奥行きのある音の広がりを再現できるようになっている。

本体の背面板と天板の間に設けられた小さな空間が、音の通り道となる機構「トーンエスケープメント」。本当に小さな隙間なのだが、グランドピアノのような立体的な音の広がりを実現するために、とにかくこだわって調整されたという

本体の背面板と天板の間に設けられた小さな空間が、音の通り道となる機構「トーンエスケープメント」。本当に小さな隙間なのだが、グランドピアノのような立体的な音の広がりを実現するために、とにかくこだわって調整されたという

……と、テキストで書いてもなかなか伝わりづらいとは思うのだが、実際にYDP-165を試奏してみたらその実力が体感できた。弾いているときの自然な感覚や、ナチュラルな音の抜け感・広がりは、「VRM Lite」や「トーンエスケープメント」によるものだろう。また、エントリーモデルながら弾き心地のクオリティも高く感じられ、この辺は「ヤマハ CFXサンプリング」音源で打鍵時の反応が向上されていることも大きいと思われる。

以下、YDP-165を演奏している様子を動画でお届けしよう。音声はカメラ内蔵マイクで収録しているため完璧ではないが、豊かな響きの雰囲気を少しでも感じていただければ幸いだ。

そのほか、音量に合わせて自動的に音質を補正する機能「インテリジェント・アコースティック・コントロール(IAC)」がヘッドホン使用時にも適用されるようになったことにも注目(※上記写真に写っているヘッドホンは、製品に付属するものとは異なります)

そのほか、音量に合わせて自動的に音質を補正する機能「インテリジェント・アコースティック・コントロール(IAC)」がヘッドホン使用時にも適用されるようになったことにも注目(※上記写真に写っているヘッドホンは、製品に付属するものとは異なります)

ヤマハが提供する無料アプリ「スマートピアニスト」と連携させての操作にも対応。アプリから音色選択、メトロノーム、録音再生機能などの基本操作を手軽に行える。バイエル・ブルグミュラーなど初心者向け練習曲303曲の楽譜を、アプリ上で閲覧することも可能

ヤマハが提供する無料アプリ「スマートピアニスト」と連携させての操作にも対応。アプリから音色選択、メトロノーム、録音再生機能などの基本操作を手軽に行える。バイエル・ブルグミュラーなど初心者向け練習曲303曲の楽譜を、アプリ上で閲覧することも可能

スタイリッシュなフォルムが魅力的な「YDP-S55」「YDP-S35」

続いては、本体サイズをコンパクト化したスリムシリーズのYDP-S55とYDP-S35を見ていこう。アリウスシリーズの中でも、「モダン&スタイリッシュ」をコンセプトに設計されている製品で、インテリア空間になじみやすいフラットで直線的なフォルムが魅力。2機種とも、本体奥行き約300mmという省スペース設計で、室内のさまざまな場所に設置しやすいのもよい。

2機種とも2022年5月26日発売を予定しており、価格はいずれもオープンだが、YDP-S55(右)は12万円前後、YDP-S35(左)は9万7,000円前後での実売が予想される。なお、2機種には椅子やヘッドホンが標準で付属しないので注意されたい

2機種とも2022年5月26日発売を予定しており、価格はいずれもオープンだが、YDP-S55(右)は12万円前後、YDP-S35(左)は9万7,000円前後での実売が予想される。なお、2機種には椅子やヘッドホンが標準で付属しないので注意されたい

なおYDP-S55とYDP-S35の違いは、上述のYDP-165/YDP-145と同じで、主に鍵盤の種類とスピーカーの出力W数の差異。それ以外の基本仕様は共通している。

2機種とも、改良された「ヤマハ CFXサンプリング」音源や、独自技術「バーチャル・レゾナンス・モデリング ライト(VRM Lite)」など、YDP-165/145と共通する新テクノロジーをしっかり搭載(トーンエスケープメントは非搭載となる)。また、「インテリジェント・アコースティック・コントロール(IAC)」がヘッドホンに適用された点や、ヤマハが提供する無料アプリ「スマートピアニスト」と連携させての操作にも対応することなど、機能面もYDP-165/YDP-145とほぼ共通している。

YDP-S55は、YDP-165と同じ象牙調仕上げの「グレードハンマー3(GH3)鍵盤」を採用。12cmのスピーカーユニットを2基搭載。出力20W+20Wを確保している。最大同時発音数は192で、音色数は10

YDP-S55は、YDP-165と同じ象牙調仕上げの「グレードハンマー3(GH3)鍵盤」を採用。12cmのスピーカーユニットを2基搭載。出力20W+20Wを確保している。最大同時発音数は192で、音色数は10

YDP-145は、YDP-145と同じ黒鍵マット仕上げの「グレードハンマースタンダード鍵盤」を採用。スピーカーユニットのサイズは12cm×2で上位モデルと同じだが、こちらは出力が8W+8Wとなる。こちらも最大同時発音数は192で、音色数は10

YDP-145は、YDP-145と同じ黒鍵マット仕上げの「グレードハンマースタンダード鍵盤」を採用。スピーカーユニットのサイズは12cm×2で上位モデルと同じだが、こちらは出力が8W+8Wとなる。こちらも最大同時発音数は192で、音色数は10

横から見ると、そのスリムさがわかる

横から見ると、そのスリムさがわかる

さらにフタを閉めると、直線的でフラットなフォルムになる。まるで家具のよう

さらにフタを閉めると、直線的でフラットなフォルムになる。まるで家具のよう

というわけで、若干駆け足になったが、アリウスシリーズの最新世代機種をご紹介してきた。ピアノメーカーならではの性能を備えたエントリーモデルとして、ぜひ注目してほしい。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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