新製品レポート
注文や会計などが行える「Pepper」や、自律型床清掃ロボットが登場

ソフトバンクロボティクスの最新ロボット事情

ソフトバンクロボティクスは2017年11月20日、ロボットに関する新技術を記者向けに発表した。ロボット技術の展示会「ソフトバンク ロボットワールド 2017」(11月21日、22日開催)に先立ったもので、見かける機会が急増している「Pepper(ペッパー)」の機能強化や、同社が新しく投入する自律型床清掃ロボットなどが発表された。その様子をレポートしよう。

「ソフトバンク ロボットワールド 2017」に先駆けて行われた記者発表では、ソフトバンクロボティクスの持つ最新技術や、おなじみのPepperの新機能などが発表された

うるさい場所でも実用的な音声会話ができるようになった「Pepper」

ソフトバンクロボティクスのヒューマノイド「Pepper」を見かける機会が、近ごろ増えている。Pepperは、当初は家庭用ロボットとして登場したが、近ごろは店舗での導入が進んでおり、すでに2000社の導入実績があるという。

そんなPepperだが、当初の物珍しさから来たブームも収まりつつあり、現在はさらなる実用フェーズへ進んでいる。今回の発表会では、Googleの自然言語対話プラットフォーム「Dialogflow(ダイアログフロー)」を活用した、ホームセンターでの商品探しガイドの事例や、IBMのAI技術「IBM Watson」を使ったショッピングセンターでの顧客案内の事例が発表された。こうした新展開を支えているのは、現在AIスピーカーなどで注目を集めている、クラウドを使用した音声認識技術の著しい向上である。

ホームセンターチェーン「GooDAY(グッデイ)」では、Pepperを使って商品の売り場へ案内するサービスを実施中。1日平均30名の顧客に対応しているという

イオンモールでは、PepperとIBM WatsonのAIを活用した店舗案内を実施中。当初は4割未満だった会話の認識率が、近ごろでは73%まで向上しているという

Pepperは、人の多い店内など、比較的騒がしい環境で使われることが多く、音声入力には不向きな部分があったため、入力はもっぱらタッチパネルに頼っていた。しかし、近ごろ認識精度が著しく向上しているGoogleやIBMの音声認識技術やAI技術を使うことで、騒がしい環境でも、実用になる精度の音声認識が使えるようになっているためだ。

また、注文や決済にPepperを活用する「レジ for Pepper」も発表された。これは、料金先払い式の店舗で、商品の注文や支払いをPepperが行うというもの。電子マネーまたは中国で普及が進んでいるQRコード決済に対応する。また、日本語、英語、中国語の3か国語に対応しているので、外国人観光客のインバウンドニーズにも対応できる点も魅力だ。

Pepperに注文や支払いを行わせる「レジ for Pepper」。この12月よりサービスが開始される

Pepperに注文や支払いを行わせる「レジ for Pepper」。この12月よりサービスが開始される

複雑な状況に対応する自律型掃除ロボットを2018年8月に国内に投入

また、Pepperに続く新たなロボットとして、米国Brain社の業務用自律型床掃除ロボット(名称は不明)を、来年8月に投入することも発表された。同じような床清掃ロボットはすでに存在するが、こちらの製品は、精度の高い「ライダー」センサーと、3D TOFカメラ(被写体との距離を計測可能なカメラ)、超音波センサーを組み合わせることで、複雑な地形に合わせた掃除が行いやすく、通行人の登場などとっさのトラブルを回避する能力が高いという。

Brainの自律走行型床清掃ロボットは、複雑な地形や、軌道上の進入者に対応できる柔軟性が自慢。手動の操縦にも対応している

「ソフトバンク ロボットワールド 2017」では、これらに加えて、ソフトバンクが今年の6月に買収した、アメリカのロボット企業、Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「Spot」などが展示される見込みだ。なお、入場には事前の登録が必要となっている。

インターネット上でその動きがたびたび話題になる、Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「Spot」。動物のような動きに注目だ

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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