新製品レポート
旧アメリカン・ヴィンテージシリーズが生まれ変わった

50s・60s・70sの音を復刻! Fenderの新ギター「アメリカン・オリジナル」登場

1946年の創業以来、多くのミュージシャンと音楽ファンに愛されてきた世界的ギターブランド・Fender(フェンダー)。そのFenderが本家・米国で製造しているギターラインアップに、“アメリカン・オリジナル(AMERICAN ORIGINAL)”という名の新シリーズが追加された。コンセプトは「50年代・60年代・70年代サウンドの継承」。新しいUSA製モデルの詳細をご紹介していこう。

米Fenderの新ライン「アメリカン・オリジナル(AMERICAN ORIGINAL)」を、日本にある同社ショールームでひと足先に見てきた

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直近2年で続々生まれ変わったUSA製Fender

米Fender本社で製造されるギターにはさまざまな種類があるが、なかでもセミプロ以上のユースをターゲットとした上位機種として位置づけられるのが、“アメリカン・シリーズ”である。その製品群は、細かいラインに分かれてさまざまな変遷を辿ってきたが、2016年から続々と新シリーズにブラッシュアップされている。

現在は、同社の王道・スタンダードラインに位置づけられる「アメリカン・プロフェッショナル(AMERICAN PROFESSIONAL)」(旧アメリカン・スタンダード)、テクニカルな技巧派のモダンプレーヤーに向けた「アメリカン・エリート(AMERICAN ELITE)」(旧アメリカン・デラックス)、そして今回発表された「アメリカン・オリジナル(AMERICAN ORIGINAL)」(旧アメリカン・ヴィンテージ)の3つをラインアップする。

旧シリーズから約20%低価格化! 新しい「アメリカン・オリジナル」とは?

新シリーズ「アメリカン・オリジナル」のベースになったのは、旧シリーズである「アメリカン・ヴィンテージ(AMERICAN VINTAGE)」だ。まずはこの旧アメリカン・ヴィンテージについてご説明しよう。その名称の通り、50〜60年代のFenderサウンドを、現代技術で再現するというコンセプトで人気を博したシリーズだった。

旧アメリカン・ヴィンテージの製品として、「52s」「65s」といったように、特定の年のサウンドをフォーカスして製造されたストラトキャスターやテレキャスターなどが展開されていた。ただ、製品数は豊富なものの、ラインアップが細分化されすぎてわかりにくいという面もあった。

そこで、ユーザーのわかりやすさを最優先とし、この旧アメリカン・ヴィンテージを「50s」「60s」「70s」という3つのラインにシンプル化しリニューアルしたのが、今回の「アメリカン・オリジナル」なのだ。特定の年ではなく、各「年代」のサウンドを再現するというコンセプトを採用し、現代のプレイヤーが即戦力として使えるシリーズとしてブラッシュアップされた。

ストラトやテレキャス、ジャズベといった定番はもちろん、ジャズマスターやジャガーなどもラインアップする新「アメリカン・オリジナル」

ネックのラジアスが9.5インチに変更されるなど、細部に旧シリーズのユーザーフィードバックを反映させた仕様に

Fenderによれば、旧アメリカン・ヴィンテージの基本技術を継承して製造を行っているため、製品のクオリティは同等を保っているという。しかし、製品ラインを絞ることでコストを抑え、旧アメリカン・ヴィンテージと比較して価格を約20%下げることに成功したというのは、ユーザーにとってうれしいニュースだろう。日本での販売価格は、272,000円〜277,500円(税別)を予定している。

それでは以下より、「アメリカン・オリジナル」の製品各種をざっとご紹介していこう。ギターは「ストラトキャスター」「テレキャスター」「ジャズマスター」「ジャガー」、ベースは「プレシジョンベース」「ジャズベース」をラインアップする。ヴィンテージ仕様のピックアップなど、各年代に対応したパーツを搭載しながら、プレイヤビリティーを進化させていることが特徴だ。

▼ストラトキャスター

1954年の登場以来、Fenderギターのアイコン的存在になっているストラトキャスター。新しくなった「アメリカン・オリジナル」では、50sモデル「American Original‘50s Stratocaster」と、60sモデル「American Original ‘60s Stratocaster」の2種類をラインアップする。それぞれスタンダードモデルのほかに、レフトハンドモデルも用意している。

左から、「American Original‘50s Stratocaster」と「American Original ‘60s Stratocaster」。写真右は、「Pure Vintage‘ 59 シングルコイル Stratocaster ピックアップ」を搭載する「American Original‘50s Stratocaster」

50sモデルはボディが厚めの「Soft V ネックシェイプ」で、ポッティング(ロウ漬け)された「Pure Vintage‘ 59 シングルコイル Stratocaster ピックアップ」を搭載する。60sモデルは「‘60S Cネックシェイプ」のボディに「Pure Vintage‘ 65 シングルコイル Stratocaster ピックアップ」を装備している。Formvar コーティングコイルワイヤーからクロスカバー出力ワイヤー、ファイバーボビン、アルニコ5 マグネットに至るまで、当時の仕様を忠実に再現した。

いずれも、ネック部は新しい9.5 インチR 指板を採用。そのほか、ヴィンテージ・トールフレット、各オリジナルモデルのボディラジアス、6 点支持シンクロナイズド・トレモロブリッジ、ラッカーフィニッシュなど、細部に至るまで50〜60年代の代表的なスペックを反映しているのが特徴だ。

▼テレキャスター

テレキャスターは、Fenderが開発した初のソリッドボディの量産型ギターとして登場以来、モダンカントリーミュージックやブルース、そしてヘビー・メタルまで幅広い音楽ジャンルで演奏されてきたもうひとつの代表的モデル。こちらも、50sモデル「American Original‘50s Telecaster」と、60sモデル「American Original‘60s Stratocaster」の2種類をラインアップしている。それぞれスタンダードモデルのほかに、レフトハンドモデルも用意する。

左から、「American Original‘50s Telecaster」と「American Original‘60s Stratocaster」。写真右は、「Pure Vintage '64 シングルコイルTelecaster ピックアップ」を搭載する「American Original‘60s Stratocaster」

ボディは、50sモデルが厚めの「Uネックシェイプ」で、「Pure Vintage ’52 シングルコイルTelecaster ピックアップ」を搭載。60sモデルは「mid-'60s C ネックシェイプ」に「Pure Vintage '64 シングルコイルTelecaster ピックアップ」採用する仕様で、エナメルコーティングされたコイルワイヤーからクロスカバー出力ワイヤー、ファイバーボビン、アルニコ5 マグネットに至るまで、当時のスペックを忠実に再現した。ブリッジ・ピックアップの銅メッキプレートによってトーンに独特のエッジーさを演出すると同時に、弦間の出力バランスを整えるためポールピースはスタッガード仕様になっている。

いずれも、ネック部は新しい9.5 インチR 指板を搭載。そのほか、ヴィンテージ・トールフレット、各オリジナルモデルのボディラジアス、ブラス製3バレル・サドルや、ラッカーフィニッシュなど、ストラトと同じくこちらも50〜60年代当時の特徴を再現した仕様になっている。

▼ジャズマスターとジャガー

上述のストラト、テレキャスといった定番に加え、新しい「アメリカン・オリジナル」にはジャズマスターとジャガーもラインアップされる。いずれも60年代当時のモデルを再現したものだ。

左から、「American Original‘60s Jazzmaster」と「American Original ‘60s Jaguar」。写真右は、「Pure Vintage‘ 65 Jazzmaster シングルコイルピックアップ」を搭載する「American Original‘60s Jazzmaster」

ジャズマスターは、もともとはジャズギタリストのために開発されながら、そのパワフルなサウンドでロックやパンクのミュージシャンからも支持を得たモデル。そのオリジナルサウンドを再現するのが「American Original‘60s Jazzmaster」で、トーン回路も60年代当時の設計をそのまま受け継いだ仕様となっている。ポッティング(ロウ漬け)された「Pure Vintage‘ 65 Jazzmaster シングルコイルピックアップ」を備え、オリジナルと同じく、ピックアップのポールピースはフラッシュマウントされている。

いっぽう、1962年に登場したジャガーは、多彩な機能を備える最先端のエレキギターとして人気を博した。「American Original ‘60s Jaguar」は、そんなオリジナルジャガーの仕様を踏襲するモデルとなる。「Pure Vintage ‘62 Jaguar シングルコイルピックアップ」を採用し、ジャガーのリード/リズムのプリセット切り替え、ローカットスイッチといったユニークな回路も当時の設計をそのまま受け継いでいる。

いずれも、ヴィンテージ・トールフレット、オリジナルモデルのボディラジアス、プッシュインアーム式のロックボタン付きフローティング・トレモロなどを搭載し、オリジナルのスペックを忠実に再現している。

▼プレシジョンベースとジャズベース

そして「アメリカン・オリジナル」には、Fenderの代表的なベース群もラインアップされる。

左から、「American Original‘50s Precision Bass」「American Original‘60s Precision Bass」「American Original‘60s Jazz Bass」

ひとつは1951年に登場したプレシジョンベースで、50sモデル「American Original‘50s Precision Bass」と、60sモデル「American Original‘60s Precision Bass」の2種類をラインアップ。50sモデルは「Pure Vintage‘ 58 P Bass スプリットコイル・ピックアップ」、60sモデルは「Pure Vintage ‘63 P Bass スプリットコイル・ピックアップ」を搭載する。

もうひとつは1960年に発表されたジャズベースで、こちらは60sモデル「American Original‘60s Jazz Bass」と70sモデル「American Original‘70s Jazz Bass」の2種類を用意。60sモデルは「Pure Vintage ‘64 Jazz Bass シングルコイルピックアップ」、70sモデルは「Pure Vintage ‘75 Jazz Bass シングルコイルピックアップ」を搭載する。

それぞれヴィンテージ・トールフレット、オリジナルモデルのボディラジアス、4 サドル・ブリッジといった、50〜70年代当時のスペックを再現した仕様となっている。

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杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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