新製品レポート
初のベース用エフェクターも登場

Fenderのエフェクター“2年目の挑戦”とは? 満を持しての6機種登場

世界的ギターブランドのFenderが楽器エフェクター市場へ本格参入したのは、2018年のこと。ちょうど1年前の「The 2018 NAMM Show」で話題になったトピックだった。そして2019年、同社が「エフェクター2年目の挑戦」との意気込みで発表したのは、中〜上級者向けを狙った6機種だ。

そこには、今年も引き続きエフェクター市場に注力するFenderの気合いが詰まっている。そんな新モデルの実機をちらりと見てきたので紹介しよう。

ビギナーからプロまでのニーズに応えるシリーズに

昨年に登場したFenderのエフェクターは、「FENDER EFFECTS PEDALS」というシリーズ名を冠し、リバーブ、ディレイ、オーバードライブ、ディストーション、コンプレッサー、バッファーといった定番製品を取り揃えてきた(詳細はこちらをチェック!)。これらのモデルは、いい意味でハードルが低くビギナーにも向いた製品としてアピールされており、Fenderによれば実際に市場からも高い評価を得たという。

そして今回、中〜上級者向けの製品が追加されたことで、「FENDER EFFECTS PEDALS」は初心者〜上級者までより幅広いプレイヤーのニーズに応えられるシリーズとなった。なお、これまではオーバードライブやディストーションといったひずみ系が多かったが、新モデルでは空間系やモジュレーション系に力が入っていることに注目だ。

満を持しての中〜上級者向けモデル登場。ユーザーからの多くの要望に応えるスペックを搭載している。詳細は以下をチェック!

設計のリーダー役を務めたのは、従来と同じく、Fender製アンプの設計を13年に渡って手がけてきたエキスパート、スタン・コーティ氏。その内部には、完全オリジナルのサーキットを採用している。また、Fenderアンプのデザインを踏襲したジュエルランプを搭載し、軽量で耐久性の高いアルマイト加工の筐体を採用する点や、コントロールノブにLEDバックライトを備える部分など、基本コンセプトは従来と統一。それでいて、いずれも上級者向けの機能性を備えているのがポイントだ。

それでは、新モデル6機種を一気に紹介していこう。いずれも、2019年3月発売を予定している。ここでは、プレイヤー側の目線を代表し、カカクコムのギター&エフェクター大好き社員・カズー藤田による、各モデルの注目ポイント3つも付けさせていただいた。ぜひあわせてご参照いただきたい。

▼「MTG TUBE DISTORTION」

ギターアンプ界の巨匠ブルース・イグネイター氏とFenderによって共同設計されたというディストーションペダル。“TUBE”と名の付く通り、真空管を内蔵している。採用したのはニューオールドストックの米国製サブミニチュア管「6205」で、9V電源で150Vに内部昇圧してからひずませる。やはり、真空管ならではのサウンドを狙えることが最大の魅力。

また、切り替え可能なブーストを搭載していて音色やサチュレーションを調整でき、3バンドEQとハイパスのタイトコントロールも装備しているので、細かく音を作り込める。メーカー希望小売価格は18,000円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・EgnaterとFenderのコラボレーションというだけで興味を持ったギタリストも多いはず
・デットストックではなくNOS(New Old Stock)チューブという表記にFenderらしさが光ります
・9V電源で150Vに内部昇圧というのがうれしい! エフェクトボードへの導入もスムーズですね!

▼「TRE-VERB」

Fenderアンプの「トレモロ」「リバーブ」を1台に投入したモデル。有名なスプリングリバーブユニットと複数のトレモロモードをベースにした、伝統的なリバーブボイシングを搭載する。具体的には、63年(ブラウンフェイス初期)/65年(ブラックフェイス期)/PLATEの3モードを選択可能。「Fenderの○○風の音が鳴るペダル」と謳われるサードパーティー製品はこれまでにもあったが、それを本家Fenderがやりましたよという1台。

また、タップテンポ機能付きのトーンシェイピングコントロールなど幅広い機能も搭載。ステレオ入出力によって、ペダルボードやアンプへ簡単に接続できる。メーカー希望小売価格は30,000円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・サーフミュージックの新定番になりそうな逸品。ぜひともモズライトで鳴らしてみたい(笑)
・トレモロとリバーブの一体型ペダルは選択肢が限られるほか、このサイズ感というものちょうどよくて〇
・別売フットスイッチ等も不要、この1台でタップトレモロまでカバーできるのはすごくありがたいです

▼「LOST HIGHWAY PHASER」

レートとデプスをそれぞれ2種類設定できるフェイザー。本体に備えるファースト/スローのスイッチでその揺らぎ設定を切り替えられる。ゆったりしたムーディーな揺れから、ワイルドなウネりのモジュレーションまで、簡単に位相をスイッチできる。

このほか、2種類の設定をベースに揺らぎのスピードを変化させられる「SENS機能」を搭載しているのも特徴。また、波形のトグルスイッチは正弦波と三角波を4段階と8段階で切り替え可能で、レゾナンスを簡単に追加できる。メーカー希望小売価格は16,500円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・クランチぎみのシングルコイルに軽くフェイザーをかける音作りを推したい
・SLOW/FASTが足元で瞬時に切替えられて、それぞれRATEとDEPTH設定できるのがかなり実践向き
・コンパクトペダルで波形を細かく設定できるフェイザーは少ないので、要チェックです

▼「BUBBLER CHORUS」

上述のフェイザーと共通の機能を搭載したコーラス。独立したレートとデプスコントロールの設定を切り替えて最適なサウンドをダイレクトイン可能。「SENS機能」を使うことで、演奏の強弱に応じて簡単にモジュレーションレートを変更できる。メーカー希望小売価格は16,500円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・コーラスでSLOW/FASTを足元で切替えできるいうというのはかなり希少
・クリーンにかけっぱなしのSLOWと、飛び道具的に使うFAST等の使い分けができるのがうれしい
・ピッキングニュアンスで表情をつけられるのも、音作りの可能性をすごく広げてくれます

▼「THE PINWHEEL」

専用ビブラトーンエフェクトを含む、3つのロータリースピーカーボイスを搭載する1台。1(122スタイル)/2(145スタイル)/3(Fender Vibratone)の3種類をエミュレートしている。こちらも「SENS機能」を搭載しており、演奏のダイナミクスにあわせてスピーカー回転のシミュレーションを設定可能。また、本体に搭載するスロー/ファーストのスイッチでスピードを切り替え可能で、踏み続けるとブレイクモードになりスピーカーの回転を止めることができる。メーカー希望小売価格は30,000円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・フェイザーともコーラスとも違うモジュレーションエフェクトとして注目を集めるレスリーエフェクト
・SLOW/FAST切替えの活用法は、このロータリースピーカーエミュレートが1番イメージしやすいですね
・フットスイッチをHOLDすることで得られるブレイクモードが胸アツすぎ

▼「DOWNTOWN EXPRESS」

Fender初のベース用エフェクター。ブレンド機能付きのコンプレッサーや、3バンドのアクティブEQを搭載している。また、“バキバキにひずむ”オーバードライブを内蔵し、軽めのドライブからバキバキのサウンドまで、幅広いひずみを作り出すことができる。ミュートスイッチで信号をオフにして、サイレントチューニングも可能。ダイレクトアウトを使用することで、ステージからスタジオまであらゆるシーンで活躍する1台だ。メーカー希望小売価格は27,000円(税別)。

▼エフェクター大好きカカクコム社員・カズー藤田が語る注目ポイント
・「コンプ/3バンドEQ/歪み搭載でDI付き」というスペックだけでも十分な説得力を持っていますね
・Fenderのジャスベorプレベにコレ、でもはや十分なのではないかとすら思えてきます
・COMPとODの接続順をスイッチひとつで切替えできるのも、プレイヤー目線で音作りの幅がすごく広がります

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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