「グロー・ハイパー/プラス」で使用可能な専用スティックシリーズに、紙巻きタバコを目指したケント・ネオスティックの、「トゥルー・リッチ・タバコ」「トゥルー・リッチ・メンソール」が追加となった。はたしてどの程度紙巻きタバコに近づいているのか、ヘビースモーカーの筆者が確認してみよう。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BAT)による、ケント・ネオスティックの「トゥルー・リッチ・タバコ」(左)と「トゥルー・リッチ・メンソール」(右)。各20本入り480円(税込)
火を使わないことでタールを減らし、ニオイを低減した加熱式タバコ。より多くの紙巻きスモーカーを移行させることが至上命題で、その歴史は、いかに紙巻きタバコのうまさを再現するかの闘いだったとも言える。
今回登場した「トゥルー・リッチ」シリーズ2製品は、昨年6月に喫味アップのためにタバコ葉を増量して登場した「ケント・ネオスティック・トゥルー」シリーズからの、さらなる喫味強化ラインである。
すでに「ケント・ネオスティック・トゥルー・タバコ」の時点で、紙巻き感はかなり感じていたので、さらにどうパワーアップしたというのか。「グロー・ハイパー・プラス」で体験してみた。
穴が空いた中央に蒸気を集めることで喫味を上げるフィルター形状を引き続き採用
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「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・タバコ」は、"濃厚さをアップさせた"レギュラータイプだ。箱を開けた段階では、軽くウッディな香りで、従来の「トゥルー・タバコ」との違いは感じ取れない。
ブーストモードで加熱後、一服する。ケント特有のアメリカンな酸味とわずかな甘みがやってきて、そこにふくよかなタバコ葉の旨味が加わる。蒸気は少々のいがらっぽさがあり、甘みがない。吐き出す蒸気は確かに紙巻きに近いシャープな切れ味だと感じた。
そのいっぽうで、少々味が飛んでしまっている気もする。ケムリ感は強いのだけれど、ケントのアロマもタバコ感も脇役に甘んじている印象だ。
今度は通常モードで味わってみる。するとケント・アロマが濃厚になって驚いた。そして分厚いタバコ葉の旨味がやってくる。クセは強まるが、確かに濃厚な吸い応えだ。ただその分、吸い殻のニオイも強めだし、残り香も強い。
ケントの風味が好きなレギュラー派にとっての最高濃度
強めのニオイと重みのある蒸気で、罪深いうまさ
メンソール派で濃い味を求める人向けに、"強いメンソールの味わい"が売りなのが「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・メンソール」だ。箱を開けると、ガム的なストロングミントのフレーバーが広がった。
まずブーストモードで加熱して吸ったところ、強めで辛めのスースー感が素早くのど奥までたどり着いて、一気に目が覚める。ビリビリした蒸気が確かに紙巻きメンソールタバコ感である。短い時間で一気に吸うのに適した、濃いというより強い喫味。ただこれもタバコ感が若干飛んでしまっている気がする。
通常モードで味わうと、まずメンソールの味わいが変わったのに気づく。単なる辛口スースーではなく、スペアミント的な甘みと苦みのマッチしたおいしい清涼感なのである。さらにふた吸いめからは、そこにケントのアロマが加わって、実に奥深いメンソールタバコの味わいとなった。
レギュラーだとクセが強すぎると感じる人も少なくないケント・アロマだが、この清涼感をまとうと、タバコ葉の旨味を引き立てる役割となり、メンソールの味わいと相まって、実にうまい。吐き出す蒸気はビリビリ感も加わって、紙巻きフィールである。
ビリビリ感のある強めのメンソール
「トゥルー・リッチ・タバコ」「トゥルー・リッチ・メンソール」ともに、ブーストモードでは蒸気がケムリを見事にシミュレーションしている印象だ。ただ筆者はタバコとしてのおいしさを感じるためには、通常モードのほうが向いていると感じた。
どちらも通常モードで吸うほうが濃厚。「トゥルー・リッチ・タバコ」は、洋モク(海外タバコ)感をみなぎらせた罪深い味で魅了してくれるし、「トゥルー・リッチ・メンソール」の絶妙なバランス感は、メンソールタバコ味のひとつの完成形だと思う。ぜひ一度紙巻きユーザーに体験してみてほしいものである。
限界まで濃いケント味を体験したいなら!
※本記事は喫煙を推奨するものではありません。ご利用にあたっては、健康リスクなどをご考慮のうえ、注意・マナーを守ってご使用ください。
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!