人気の加熱式タバコデバイス「グロー・ハイパー」シリーズに、最新モデル「glo hyper X2(グロー・ハイパー・X2)」が追加された。
同モデルは、戦略的な価格設定で導入コストが低く、加熱温度が変更可能な魅力はそのままに、丸みが特徴だったデザインをスタイリッシュに一新したほか、サイズのコンパクト化や重量の軽量化、さらに「ブーストモード」を1発選択できる専用ボタンを搭載するなど、多くの改善を実現している。
ここでは、その使い心地をヘビースモーカーの筆者がじっくり試してみた。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコから発売された「グロー・ハイパー・X2」。2022年11月6日までは、期間限定キャンペーン価格980円(税・送料込み)で手に入る
「グロー・ハイパー」シリーズの特徴と言えば、長くマイルドに味わえる「通常モード」(加熱温度:250℃/セッションタイム4分)と、短い時間で強めの喫味を味わう「ブーストモード」(加熱温度:270℃/セッションタイム3分)を、気分やTPOに合わせ、長押し時間を変えることで切り替えられることだった。
新モデル「グロー・ハイパー・X2」は、上記2モードそれぞれのボタンを搭載することで、1発でモード選択できるようになった。ボタン配置も、本体中央から側面に移動させ、上の短いボタンが短く味わう「ブーストモード」で、下の長いボタンが長く味わう「標準モード」と、直感的に操作できる設計を採用している。
これにより、ボタンの長押し起動時間は3秒間に統一。「ブーストモード」の場合、ボタンを長押ししてから吸えるまで、3秒(起動時間)+15秒(加熱時間)=18秒と、従来モデルより2秒短縮された。わずかではあるが、急いでいるときにはありがたく感じる改善点だ。
従来の「グロー・ハイパー」シリーズの底部に搭載されていた空気孔は廃止され、代わりにフタで密閉される仕様を採用。これにより、エアフローがわずかながら重くなったように感じた。また、加熱機構は変わらないが、喫味も少し強くなったような印象を受けた。
側面のボタンは、上の短いほうが喫煙時間の短い「ブーストモード」で、下の長いほうが長く吸える「標準モード」と覚えるといいだろう。「ブーストモード」使用時は、LEDインジケーターの中央にドットがふわっと浮かぶ
新クリーニング構造は、付属のブラシでフタを開閉する仕組み。クリーニング時は、フタをなくさないようにブラシにロックできるのは便利だが、ブラシ自体をなくすと大変だ(ちなみに、コインなどでも開く)
ルックスも、大きく進化した。
従来モデルは丸みを帯びたやさしい印象だったが、「グロー・ハイパー・X2」はマット&メタリックの高級感にあふれる、都会的に洗練されたデバイスに生まれ変わった。細い専用タバコスティックを使用する従来モデル「グロー・プロ・スリム」の流れを組む、インダストリアルなデザインが特徴だ。
「グロー・ハイパー・X2」は、サイズを15%削減し、重量を7%軽減しており、シャープなデザインもあいまって持ってみると“軽さ”を感じられる。メタリックな円筒型のチャンバー(加熱炉)部分は、放熱には最適だが、使用中に触ると少々熱いので注意が必要だ。手のひらで全体をホールドして使用していた人は、持ち方を変えたほうがよいかもしれない。
見た目の変更点としてはほかに、本体中央にあったLEDインジケーターが天面に移動されたほか、円の大きさも「グロー・ハイパー・プラス」のときの直径9mmサイズから、15mmへと拡大。目視しやすくなった。さらに、「ブーストモード」使用時は、中央にドットが浮かび上がって状態を知らせてくれる。
特筆すべきは、スティックを挿入する穴において、ニオイ漏れを軽減するドアの仕組みをスライド式から、シャッター式へ変更した点だ。役目としては同じだが、円筒部上部のつまみを回転させることで、中のドアが上下に開閉するギミックには、ガジェット的な楽しさを感じた。
シャープな「グロー・ハイパー・X2」(写真左)と、肉厚な前モデル「グロー・ハイパー・プラス」(写真右)。印象がまるで違うが、加熱方式は変わらないので、基本的に喫味は同じだ
シャッタードアの開閉の様子が楽しくて、何度も回してしまう
熱くなりやすいチャンバー内蔵のメタリックな円筒部分と、バッテリーが入っているマットな部分の間には、熱伝導を防ぐ隙間が設けられている
手のひらで包み込むように持つと、メタリックな部分に手が触れ熱くなるため、ギターコードを押さえるようにつまんで持つのがよいだろう
それでは、実際に「グロー・ハイパー・X2」を使ってみよう。
まず、シャッタードアを開け、スティックを挿入する。起動ボタンは重め。強く押し込むように3秒で起動するのは同じだが、最初から「標準モード」か「ブーストモード」を選べるのは、シンプルで操作しやすい。
使用したのは、いちばん人気の「ネオ・ブリリアント・ベリー・スティック」
つまむように持って使うことに慣れることができるかどうかがポイント
「グロー・ハイパー・X2」は、前モデル「グロー・ハイパー・プラス」と基本的な内部構造は同じなので、喫味に変更はない。買い換えは、このインダストリアルなデザインを気に入るかどうかが最大のポイントだろう。いっぽうで、直感的なボタン操作により、紙巻きタバコからの乗り換え組を狙っているようにも感じた。
筆者的には、これまでの分厚くて丸みのある路線よりも、直線的で洗練された雰囲気の「グロー・ハイパー・X2」のほうが気に入った。メカニカルな動作もとても楽しい。カラバリを全部揃えたくなる、モノとしての魅力もある。
カラバリは5種類。写真左から、ミントブルー、メタルブラック、メタルオレンジ、レッドブラック、ホワイトゴールド
現行の専用スティックは、全20種類
【各スティックのレビューはこちら!】
「グロー・ハイパー・プラス」専用スティックの4ブランド全20種吸い比べレビュー!
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!