レビュー

“罪深きウマさ”! 「グロー・ハイパー」専用の「ケント・トゥルー・リッチ」に新作追加

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(以下、BAT)が展開する加熱式タバコ「グロー・ハイパー」シリーズの専用たばこスティックのなかでも、紙巻きタバコ感に重点を置いているのが「ケント・トゥルー・リッチ」シリーズだ。

今回、同シリーズに新たにバニラ風味のレギュラー「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・クリア」と、マスカット風味のメンソール「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・グリーン」が加わった。ヘビースモーカーの筆者が、その紙巻きタバコぶりを確かめてみた。

BATの加熱式タバコ「グロー・ハイパー」シリーズ専用タバコスティック「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・クリア」(左)と「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・グリーン」。2022年8月29日発売で、20本入り500円(全国のコンビニエンスストア、gloストア、一般たばこ取扱店、glo & VELOオフィシャルオンラインショップにて販売中)

BATの加熱式タバコ「グロー・ハイパー」シリーズ専用タバコスティック「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・クリア」(左)と「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・グリーン」。2022年8月29日発売で、20本入り500円(全国のコンビニエンスストア、gloストア、一般たばこ取扱店、glo & VELOオフィシャルオンラインショップにて販売中)

紙巻きタバコからの乗り換え組の期待に応える「ケント・トゥルー・リッチ」シリーズ

加熱式タバコとその専用スティックの進化は、ニオイをできるだけ低減することにしのぎを削っている状態だ。先鋭化した技術により、加熱式タバコならではの雑味を排した味を追求している傾向も見られる。

そうした背景のなか、「グロー・ハイパー」シリーズ専用の濃い味のタバコスティック「ケント・トゥルー」シリーズから生まれた「ケント・トゥルー・リッチ」シリーズは、あえて紙巻きタバコを連想させるワイルドな吸い心地にこだわった製品群だ。

強くて濃いめな味わいに、蒸気だというのにケムリ感さえ感じさせるニオイ。「ケント・トゥルー・リッチ」はまさに紙巻きタバコからの乗り換え組のために作られた、キツめの喫味が魅力のシリーズだ。

既存ラインアップは、レギュラーの「タバコ」と王道な清涼感の「メンソール」のみ。そこに新たにフレーバー付きのレギュラーとメンソールが加わった形だ。

「ケント・トゥルー・リッチ」シリーズは、4種類に。写真左から「タバコ」「メンソール」「クリア」「グリーン」

「ケント・トゥルー・リッチ」シリーズは、4種類に。写真左から「タバコ」「メンソール」「クリア」「グリーン」

バニラ風味レギュラー「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・クリア」を吸ってみた

紙巻きタバコのレギュラータイプではおなじみのバニラ風味。「ケント」以外にも、「ピース」や「ウィンストン・キャスター」などの銘柄がバニラ風味だ。使用モデルは、新モデル「glo hyper X2(グロー・ハイパー・X2)」

紙巻きタバコのレギュラータイプではおなじみのバニラ風味。「ケント」以外にも、「ピース」や「ウィンストン・キャスター」などの銘柄がバニラ風味だ。使用モデルは、新モデル「glo hyper X2(グロー・ハイパー・X2)」

箱を開けると、乾燥したタバコ葉の香ばしさとバニラ風味が合わさって、紙巻きタバコのようなエモーショナルな香りがした。これは期待できる。まずは、通常モードで加熱して味わってみる。

スティック全体に熱が十分に回ると、バニラの香りが色濃く広がる。ただ、実際の味は甘いわけではなく、キリッとしたタバコ味。どちらかと言うと、バニラはタバコ臭さをマスキングする役割のようだ。箱の中にお知らせの紙が入っていて、「匂いを軽減」と明記してあるが、匂い自体を軽減するのではなく、バニラで覆い尽くしている気がする。後半になると、多少バニラ風味がクドく感じてしまった。

しかし、ブーストモードで吸ってみたところ、印象は一転、バニラ風味がいい感じで揮発して、ほのかな甘い香りの上質なタバコ味へと変化した。ガツンとした喉へのキック感、エッジの効いた蒸気はケムリ感が高まって、確かに紙巻きタバコに近いフィールを感じられた。これは、“罪深きウマさ”。

ほんのり甘い、「ケント・マイルド」に近いフィールだがタバコ感は強め

ほんのり甘い、「ケント・マイルド」に近いフィールだがタバコ感は強め

「匂いを軽減」というよりも、バニラで気になりにくくした感じ

「匂いを軽減」というよりも、バニラで気になりにくくした感じ

マスカット風味のメンソール「ケント・ネオスティック・トゥルー・リッチ・グリーン」を吸ってみた

「グリーン」という名前だが、マスカット風味

「グリーン」という名前だが、マスカット風味

箱を開けると、鮮烈メンソール臭と、ほんの少しの甘い香り。よく嗅いでみると、なるほど、マスカットの風味である。まずは、通常モードで味わってみる。

ニオイどおりの爽快な清涼感が喉奥まで届く。そして、吐き出した蒸気にマスカットの甘い風味が広がるという仕立てだ。ただ、熱いマスカットの香りには多少の違和感は拭えない。ケミカルと感じてしまう人もいるかもしれない。

次に、ブーストモードで味わってみる。こちらも、マスカット風味のケミカルさがいい具合に飛び、ほのかな酸味が際立って、フルーティーなフレーバー系メンソールに変身した。これならウマい。

【まとめ】ブーストモードでグッとウマくなる!

紙巻きタバコから加熱式タバコに乗り換えたい人におすすめな強烈系だった

紙巻きタバコから加熱式タバコに乗り換えたい人におすすめな強烈系だった

「グロー・ハイパー」シリーズは、加熱温度が異なる通常モードとブーストモードで味が変わる。今回の2製品はどちらも、ブーストモードに映える味仕立てだと感じた。なかでも、フレーバー系レギュラータイプの「トゥルー・リッチ・クリア」は、ブーストモードで味わったとき、紙巻きタバコならではの罪深いフィーリングまで再現していたのに驚いた。

ただ、紙巻きタバコと比べれば、ニオイは低減されているが、加熱式タバコ専用スティックの中では、ポップコーン臭強めのワイルド派であり、吸い殻もそれなりに臭う。周囲に配慮するならば、密閉できる灰皿を使用するほうがよいだろう。

清水りょういち
Writer
清水りょういち
嗜好品評論家。20年間、情報誌「月刊歌謡曲」編集長を務めた後、Webメディアを中心に執筆活動を開始。現在は買物情報サイト「特選街web」ディレクターとして活動している。「Forbes JAPAN」「ダイヤモンドオンライン」などへの寄稿多数。専門分野はタバコをはじめとする嗜好品、新商品・新技術、シェーバーなど。深い知識と鋭い視点で、商品の魅力や価値をわかりやすく解説する。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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