「リル ハイブリッド」ユーザーに朗報です! 新作「リル ハイブリッド 3.0」がデビューしました。
発売日は2025年4月15日。「リル ハイブリッド」は、韓国のタバコメーカーであるKT&Gがフィリップ モリス ジャパンとの協業により展開するブランドで、2020年10月の上陸以来、初めてリニューアルされました。
左が従来モデル「リル ハイブリッド」で、右が新モデル「リル ハイブリッド 3.0」。メーカー希望小売価格は、どちらも税込3,980円
従来モデルの「リル ハイブリッド」から、どのように進化したのか、新旧モデルを比較しながら「リル ハイブリッド 3.0」の特徴を解説します。
改めて「リル ハイブリッド」の概要から紹介すると、旧モデルは韓国における「リル ハイブリッド 2.0」に当たります。ほかにも現地には「1.0」「ミニ」「プラス」などさまざまなモデルがラインアップされていますが、日本ではシリーズ化されておらず、2020年の上陸以来、この「2.0」を「リル ハイブリッド」として展開してきました。
日本で展開されている「リル ハイブリッド」のパッケージには、実は「2.0」の文字が……
日本で「リル ハイブリッド 2.0」の名称で販売しなかった理由はわかりませんが、今回は新モデルになりますから、同一名称というわけにはいかないでしょう。そんな理由もあって、韓国における名称と同じ「リル ハイブリッド 3.0」で発売したのではないかと思います。
サイズは、デバイス本体もパッケージもほぼ同サイズ。本体重量は旧モデルが95gで、新モデルが93gです
カラーバリエーションは、旧モデル「リル ハイブリッド」が「プリズム ホワイト」(写真)、「マット ブラック」「メタリック ブロンズ」「コバルト ブルー」と4色だったのに対し、「リル ハイブリッド 3.0」は「ビアンカ ホワイト」(写真)と「ノアール ブラック」。今後、新色が加わる可能性もありますが、現状は2色展開です。
左が「リル ハイブリッド 3.0」の「ビアンカ ホワイト」で、右が「ノアール ブラック」
付属品は「リル ハイブリッド 3.0」になって、かなりすっきりしました。「リル ハイブリッド」に付いていたクリーニングピン、クリーニングスティック、パワーアダプターはなく、USBケーブルのみが同梱されます。
「リル ハイブリッド 3.0」の付属品は、充電用のUSBケーブルのみ
「リル ハイブリッド 3.0」には充電アダプターが付いていないので、汎用性がありそうなアダプターなら何でもいいのかと思いがちですが、その点は注意。アダプターに推奨される仕様は、インプット「100-240V=50-60Hz 0.35A」で、アウトプット「9.0V=1.67A」(急速充電)、または「5.0V=2.0A」(通常充電)です。
「リル ハイブリッド 3.0」付属のUSBケーブルは、Type-A to Type-Cで、端子は旧モデル「リル ハイブリッド」と同じです
ちなみに、フル充電までの時間は少々長くなり、「リル ハイブリッド」が約1時間40分だったところ、「リル ハイブリッド 3.0」は約2時間。そして充電サイクルはほぼ変わらず、どちらもフル充電の状態で約20本使用可能です。
左が旧モデルで右が新モデル。どちらも、充電端子はUSB Type-C
ただし、「リル ハイブリッド 3.0」の約20本というのは、使用モードによって異なります。そしてこの「使用モード」が、本モデルの最大の進化ポイント。詳しく解説しましょう。
「リル ハイブリッド」シリーズは、フィリップ モリス「アイコス」やJT「プルームX」、BAT「グロー」などの高温加熱式タイプと、JTの低温加熱式タイプ「ウィズ2」の間に位置する中高温加熱式タイプですが、後者の「ウィズ2」には「ノーマルモード」と「ハイモード」の2種類の吸い応えを切り替えられる機能が搭載されています。
こういった仕様は、旧モデル「リル ハイブリッド」には付いていませんでしたが、新モデル「リル ハイブリッド 3.0」ではついに実装。「Classic(高温加熱)」「Standard(中温加熱)」「Quick(低温加熱)」と3つのモードを選べるようになり、さらに最大2分間の一時停止機能も搭載されました。
ステータスディスプレイも進化。旧モデルのモノクロから、LEDカラーのディスプレイに変更されました
ということで、実際に「リル ハイブリッド 3.0」を使っていました。
基本的な操作に関しては、特に新旧で変更はありません。リキッドカートリッジの装着方法や、タバコスティックを挿入すると自動的に起動するオートスタートなどはそのままです。
本体のキャップを外したところ。「リル ハイブリッド」は、単体別売り(税込80円)の専用リキッドカートリッジを装着する仕様で、この点にも変更はありません
購入時のモードは「Standard」。タバコスティックを挿入すると、振動とともに自動で電源が入り加熱がスタートします。そして吸える状態の10秒前になると、ディスプレイでカウントダウン。ひと目でわかりやすいディスプレイは旧「リル ハイブリッド」でも評価が高く、それがよりグラフィカルに進化しました。
余熱時間はモードによって異なり、「Standard」は25秒
なお、ステータスディスプレイはその名のとおり、デバイスのさまざまなステータスを表示する役目も担っており、バッテリーやリキッドカートリッジの残量なども教えてくれます。
ステータスディスプレイで見られるさまざまな表示
余熱が終わると、ディスプレイが切り替わり、残りのパフ回数が表示されます。残数は14回、または5分(旧「リル ハイブリッド」は4分20秒)のいずれか早いほうとなります。なお、残り3パフまたは終了の30秒前になるとデバイスが1回振動し、時計のアイコンが表示されます。
ちなみに、連続で吸える本数は3本まで。4本目を吸う前に、安全のためのクールダウンとして3分30秒待つ必要があります。
専用タバコスティックは「アイス」を使用。フレーバーは全4種のラインアップで、各510円(20本入り)です
また、先述した一時停止機能も「リル ハイブリッド 3.0」の進化点です。これは喫煙できる状態でボタンを素早く2回タップすると、最大2分間一時停止してくれる機能。一時停止中に吸うと、自動的に再開されます。
「リル ハイブリッド 3.0」のパッケージ裏面。一時停止時は、いわゆるポーズマークがディスプレイに表示されます
「Standard」の味は、旧「リル ハイブリッド」と同レベルのパワー。味わいも新旧モデルで同じでした。「Standard」の25秒という余熱時間は、旧「リル ハイブリッド」と同じ秒数ですから、この点からも納得できます。では、モードを変えると吸い応えはどう変化するのでしょう。「Classic」に切り替えて試します。
「Classic」は高温度加熱による深い満足感が特徴で、余熱時間は30秒。なお、モードを切り替える方法は、ボタンを押してモード選択画面になったら再度ボタンを2秒長押し。すると画面が点滅し、ここでボタンを押すとモードを切り替えられます。
「Classic」で「アイス」のタバコスティックを吸ってみます
味の感想は、確かに「Standard」よりパワフル。その強さは、感覚的に1.5倍程度でしょうか。タバコらしいキックに、タバコ葉的なコク、さらにスモーキーなフレーバーや、「アイス」特有のシャープでクールな爽快感など、全体的に吸い応えがアップしていると感じました。
そして次は「Quick」に切り替えます
「Quick」は、低温度加熱によるマイルドな満足感が特徴。加えて余熱時間は10秒と、名称どおりに短時間でパフの準備が整います。味は想像どおりですが、やはり「Classic」と逆で「Standard」より全体的にボリュームダウン。ただ、よりライトな喫味を求めている人にはぴったりのモードです。
左から「Quick」「Standard」「Classic」の吸い殻。加熱された場所の色の濃さからも温度の違いがわかります
旧モデル「リル ハイブリッド」よりもダイナミックな喫味になる「Classic」モードを備えた「リル ハイブリッド 3.0」は、もちろん強い吸い応えを求めている人には朗報ですが、逆にこれまでの味わいが強すぎると感じていた人にもうれしいニュースでしょう。
ただ、基本的には中高温加熱式タイプなので、「アイコス」などの高温加熱式よりも喫味は弱めだ。いっぽうで、タバコスティックを使っていることもあり、低温加熱式の「ウィズ2」よりはタバコの味をしっかりと楽しめる。
今回比較した新旧モデルのスペック一覧
また、「起床したてはやさしいほうがいいけど、食後はパワフルな味を楽しみたい」といったように、時間やシーンなどに応じて濃淡を変えたい人にもおすすめです。
既存ユーザーのほか、「リル ハイブリッド」自体が未体験な人は、全国の「IQOSストア」(札幌、銀座、名古屋、心斎橋の4店舗)へ行けばお試しもできるので、機会があれば行ってみてください。