2025年5月27日、JTは新しい加熱式タバコ用デバイス「プルーム・オーラ(Ploom AURA)」と、新・専用タバコスティック「EVO(エボ)」3銘柄を発売しました。
上段に4つ並ぶデバイスが新作「プルーム・オーラ」で、その間に並んでいるのが新タバコスティック「エボ」3銘柄。手前に並ぶのは専用アクセサリーです
「プルーム・オーラ」の価格は2,980円(税込)。なお、「はじめて割」(後述)対象者なら980円(税込)で、「フリートライアル」やクーポン(後述)を活用すれば、従来モデルのユーザーでも1,480円(税込)で購入できます。
「エボ」の価格は各550円(税込)。従来スティックの「メビウス」と「キャメル」シリーズは各500円(税込)なので、50円高いですが、味もそれだけプレミアムになっているとのこと。
ちなみに、「プルーム・オーラ」と「エボ」は、まず「CLUB JTオンラインショップ」と全国の「プルームショップ」などで先行発売されており、コンビニやタバコ取扱店などでは2025年7月1日から順次発売されます。
“すべての加熱式を、過去に変える。”と、インパクト大なメッセージ!
本稿では、製品発表会と体験会で得た情報を基に、「プルーム・オーラ」の特徴と、新旧で何が進化したのかを解説。また、「エボ」は3銘柄それぞれの味わいをレポートします。
まずは「プルーム・オーラ」の解説から。
最初に目を引くのは、本体デザイン。2025年5月中旬以降の販売終了が発表された従来モデル「プルームX アドバンスド」より、細長いフォルムに仕上がっています。
手前右の真っ黒なモデルが従来モデル「プルームX アドバンスド」。従来モデルではタバコスティックの挿入口のスライドカバーが外側に出ていましたが、「プルーム・オーラ」では内側入ったことで、より滑らかなフォルムを実現しています
上が「ローズゴールド」で下が「ジェットブラック」。どちらもミラー仕上げとマット仕上げを組み合わせた高級感のあるデザインに仕上がっている
サイズは、24.2(幅)×29.2(奥行)×109.4(高さ)mmで、重量は75.5g。「プルームX アドバンスド」が約44(幅)×約24(奥行)×約89(高さ)mmの約95gだったので、スリム化&軽量化を実現しているわけです。
本体のカラーバリエーションは全4色。また、専用のフロントパネル(写真上/各税込1,480円)とファブリック・バックカバー(写真中央後部/各税込1,980円)は、ともに各10色用意されています
そして、「プルーム・オーラ」最大の特徴は、最新加熱技術「スマート ヒートフロー(SMART HEATFROW)」を搭載していることでしょう。
「スマート ヒートフロー」は、「プルームX アドバンスド」で搭載された加熱技術「パワー ヒートフロー」をさらに進化させたもので、最高加熱温度約320度の、より緻密なコントロールを実現。加熱により発生する雑味や焦げ臭さを抑えつつ、タバコ葉の香味を引き出す最適な温度を長くキープすることで、味わいの一貫性が高まりました。
発表会時のプレゼンテーション資料より。最高加熱温度である約320度は「プルームX アドバンスド」のものと同じですが、温度制御のテクノロジーが向上しています
加えて、加熱効率を最大限に高めるため、ミクロン単位の精度で加熱カップを加工。その楕円状のカップ構造により、タバコスティックとの接触面積を増やすことで、その味わいをあますことなく引き出せるようになったようです。
そして、「スマート ヒートフロー」におけるもうひとつの重要なポイントが、「ヒート セレクト システム(HEAT SELECT SYSTEM)」です。これは、好みに合わせてタバコの味わいや吸い応えを調整できる機能で、タバコ1本あたりの使用可能時間が最長約6分、本数は最高約27本まで吸えるように進化しました。
専用アプリまたはコネクトブラウザを経由し、デバイスをBluetooth接続することで、4つの加熱モードからセレクト可能に
いっぽう、従来モデル「プルームX アドバンスド」は、タバコ1本あたりの使用可能時間が最長約5分、本数は最高約20本。つまり、「プルーム・オーラ」は最長使用可能時間が1分長くなり、最高本数は7本増えたというわけです。
「プルーム・オーラ」本体には充電用のUSB Type-Cケーブルと、クリーニングスティックが付属。なお従来モデル「プルームX アドバンスド」よりコンパクトになった分、フル充電までの時間は90分から180分に延びています
「ヒート セレクト システム」の加熱モードは、デバイスとスマホをBluetooth接続することで変更可能。なお、こちらは従来モデル「プルームX アドバンスド」と同様、通常のBluetooth接続ではなく、アプリを介してBluetooth接続する仕様です。
iOS(iPhone)の場合は「コネクトブラウザ」(写真左)を、Androidの場合は「My Ploom」(写真右)をそれぞれダウンロードして、それぞれBluetooth接続を行います
接続完了すると、「プルーム・オーラ」の登録へと進み、スマホ画面にデバイスのステータスなどが表示されます。ここでは加熱モード変更のほかにも、バッテリー残量と使用可能本数の確認、接続中の「プルーム」デバイスを素早く見つけ出す「デバイスレーダー」、誤作動を防ぐためのデバイスロックなども操作できます。
iOSにおける画面。左下の「加熱モード」をタップすると、右側の「加熱モードを選んでください」の画面に遷移してモード変更できます
初期設定の「スタンダードモード」から、「ストロングモード」へ。選択し、設定変更すると、右の切り替え完了画面へ遷移します
「プルーム」専用タバコスティック「エボ」は、JTが日本市場において15年ぶりとなる、タバコの新ブランド。名称の「エボ」は「エボリューション(進化)」の略であり、世界30か国以上の国々から、JTの厳しい品質基準を満たしたタバコ葉のみを厳選したプレミアムブランドです。
左から、「エボ・ディープ・レギュラー」「エボ コールド・メンソール」「エボ ベリー・クリスタル」
「エボ」は、従来モデルとの互換性はあり、「プルームX アドバンスド」など、現行の「メビウス」や「キャメル」が吸えるデバイスであれば使用可能。ただ、タバコ葉の配合を見直し、密度を高めた新ブレンドを採用しているため、そのポテンシャルを最大限に引き出せるのは、「スマート ヒートフロー」とのコンビネーションが追求された「プルーム・オーラ」のみです。
公式リーフレットより抜粋。まずは3銘柄からのスタートですが、今後ラインアップも増えていくでしょう
「エボ」は、タバコ葉はもちろん、1,000を超える試作回数を経て選び抜かれた逸品。さらに、味のエキスパートであるブレンダーが、10万回を超えるテイスティングによって味覚を設計したとのこと。また、フィルターと紙も、こだわり抜いた素材を使用した妥協のないスティック設計を採用しています。
「プルームショップ」の各店では、「プルーム・オーラ」をアプリで製品登録していれば、「エボ」のテイスティングやカフェの利用(広島店は除く)が可能に。写真は東京・銀座店
ここからは、実際に吸った感想をレポート。
なお、改めて「ヒート セレクト システム」における4つのモードを喫味の側面から解説すると、最も強いのが「ストロングモード」。「スタンダードモード」と「エコモード」の喫味は同じで、「ロングモード」はやさしい味わいです。
「ヒート セレクト システム」の一覧表。プレスリリースより
論より証拠ということで、「エボ・ディープ・レギュラー」を「ストロングモード」「スタンダードモード」「ロングモード」で吸い比べてみることに。すると、まず味わいとして今まで経験したことのない、高級葉巻のような芳(かぐわ)しいフレーバーに驚かされました。
パッケージを開けて嗅ぐだけでも、リッチなアロマが実感できます
モードの違いとしては、キックの強さと全体的な重厚感がともに反映され、「ストロングモード」はノドまでしっかり届くスモーク感が印象的。「スタンダードモード」もキックはそこそこ強く、続けて濃密な甘香ばしさが口いっぱいに。そして、「ロングモード」はインパクトこそマイルドながら、ブラウン調の甘みとウッディーなフレーバーは十分感じられました。薄いという印象はなく、どのモードでも「エボ」ならではのプレミアムな持ち味をしっかり楽しめます。
「エボ・ディープ・レギュラー」は、キャラメルのような甘香ばしいアロマが超リッチ
続いては「エボ・コールド・メンソール」を、「スタンダードモード」で。こちらも、「メビウス・コールド・メンソール」や「キャメル・メンソール・コールド」とは異なる方向性の爽快さを感じます。具体的には、キリッとしたたかなミントのフレーバーが響きながら、厳選されたタバコ葉の旨味が寄り添い、スムースな吸い応えが優雅な気分にさせてくれます。
ベースにはタバコ葉の旨味がどっしり。そのうえで、冷涼感と喫味がバランスよく邂逅しています
「エボ・ベリー・クリスタル」は、カプセルを潰し、「スタンダードモード」でテイスティング。こちらもひと口で、ワンランク上の味わいであることを実感できます。「メビウス」と「キャメル」、ともにカプセルタイプのベリーフレーバーはありますが、「エボ」はエレガントとも形容できる、上品で伸びやかなミントと果実味のハーモニーが印象的でした。
メンソールの清々しい爽快感と、フレッシュベリーのジューシー感。そこにタバコ葉の絶妙なコクが調和しています
「エボ」の3銘柄を吸った感想としては、50円分の差は間違いなく感じられるということ。このプレミアム感は、デバイスを「プルームX アドバンスド」にして吸っても十分楽しめました。対象になりそうな「メビウス」と「キャメル」を吸っている人には、ぜひ試してほしいと思います。
なお、冒頭でも紹介した、「プルーム・オーラ」が980円で購入できる「はじめて割」は、過去に「プルームX アドバンスド」「同 X」「同 S」の購入や、「プルーム」のタバコスティック購入、デバイス登録をしたことがないなどの条件を満たした人に適用されます。
そして「フリートライアル」は、14日間の無料お試し体験という太っ腹なキャンペーン。内容は、「プルーム・オーラ」本体と、モニター用のタバコスティックが最大9箱(4,650円相当)がもらえて、返品する場合は送料も無料。そのまま気に入って使う場合は、メーカー希望小売価格から1,500円引きの1,480円で購入できます。
ほかにも、リニューアル記念クーポンや無料サンプリングなど、お得な企画が目白押し!
発表会では、JTたばこ事業本部 RRP商品企画の山口顕統括部長が、「プルーム・オーラ」と「エボ」を成長ドライバーに、日本市場で加熱式タバコシェア2位を目指すと宣言。それだけ自信があるということでしょう。確かに筆者も今回味わってみて、納得できるクオリティーの高さを実感しました。
JTの加熱式タバコは、インフューズドタイプの「ウィズ2」を含めれば、すでに市場で2位のシェアを築いています
よりおいしく、より自由度が増してスタイリッシュになった「プルーム・オーラ」と、野心的なデビューを果たした「エボ」。先述のとおり、コンビニやタバコ取扱店での販売は2025年7月1日からとなりますが、気になる人は公式サイトでチェックしましょう!