9月16日に発売され驚異的な速度で売り切れになった「ポケモンGO Plus」
モノ系ライターのナックル末吉です。今回は9月に発売された、スマホを操作せずにポケモンを捕獲できる「ポケモンGO Plus」のレビューをしたいと思います。
まず、ポケモンGO Plusがどんなモノかを簡単に説明しましょう。ポケモンGO Plusは世界的に人気を博している位置情報ゲーム「ポケモンGO」専用の周辺機器で、スマホとワイヤレスで接続することにより、スマホを操作せずにゲームがプレイできるガジェットです。
ポケモンGO Plus本体
本体の横幅は約32mm
接続はポケモンGOのアプリから行います
ポケモンGO Plusは、ポケモンに遭遇したり、ポケストップに近づくと中央のボタンが光り、さらに本体に内蔵されたバイブレーターが振動します。その際に、ボタンを押すだけでポケモンの捕獲を試みたり、ポケストップにアクセスできます。もちろん、スマホは操作しなくてOKです。カバンの中にでもしまっておいてください。
中央のボタンが光ることでアクションを通知します。同時にバイブレーターが振動します
ポケモンGO Plus本体のボタンが何色に光ったかで動作内容が判別できます。ボタンの色と動作の対応を表にまとめてみました。
ボタンが青く点滅した際に、ボタンを押すとポケストップにアクセスします。また、緑や黄に点滅した際にボタンを押すとポケモンの捕獲を試みます。ほかの色は操作した結果を知ることができます。
さらに、ポケモンGO Plusの動作の特徴として以下のことが挙げられます。
・ポケモンに対して投げられるのはモンスターボールのみ(スーパーボールやハイパーボールは投げられない)
・投げたモンスターボールは必ずポケモンに当たる(当たった後、逃げられる可能性はある)
・ポケモンの所有数が上限に達していると捕獲できない
・アイテムの所有数が上限に達しているとポケストップのアクセスが失敗する
・青色に点滅していてもポケストップとの距離が離れすぎるとポケストップのアクセスに失敗する
では、実際に街に出てポケモンGO Plusを使用してみます。前述の通り、ポケモンGO Plusは、ポケストップへのアクセスも可能なので、一か所に留まるよりも、移動しながらプレイするのが得策です。しかし、電車などの移動速度が速い乗り物に乗ってプレイすると、プレイが制限されてしまいます。これは、プレイの過度な効率化を防ぐ措置で、ポケモンGOの前身である「Ingress」でも採用されている仕様です。
Ingressでは移動速度の遅いバスに乗って、制限を回避しながらプレイするスタイルが考案されました。しかし、同じ事をしてもつまらないと思い立ち、筆者はとあることに気づきました。「路面電車って遅くね?」。
そこで、今回のレビューはコレに乗って行うことに決定!
都電荒川線!
都内で唯一残された路面電車「都電荒川線」
検証を始める前に、都電荒川線を簡単に説明しましょう。
かつて東京には多数の路面電車が運行していましたが、道路整備や地下鉄の増加にともない、徐々に廃止され、都内で現存する唯一の路面電車が都電荒川線です。荒川区の三ノ輪から新宿区の早稲田を結ぶ12.2kmを運行しています。全線の所要時間は約53分。
実は、筆者はこの都電荒川線に乗るのは今回が初めて。路面電車なら速度が遅いので、制限にひっかからないだろうと侮っていました。しかし、出発前はそんなことを考える間もなく、初めての都電荒川線に胸を弾ませ、ポケモンGO Plusを起動するのでした!
出発進行! ちなみに都電は発射時に「チンチン!」とクラシカルな効果音が流れます。線路上を走りますが、路面電車なので赤信号で停車することも。
走り出してすぐにポケモンGO Plusがビービーと唸りだしました。前に立つ少年の痛い熱視線に耐えながらボタンをポチっとな!
ちなみにポケモンGO Plusで操作中は、スマホの画面にこんな表示がされます。サクサクとポケストップにアクセスしていきます
ところがココで問題発生! 遅いと思っていた都電が意外にもハイスピードで走りやがります。というのも、都電荒川線は一部を除き、車道とは区別された専用の線路があり、自動車など他の交通の影響を受けない路線なのでした。そりゃあマスコンを握る運転士さんの手にも力が入りますよね。
ということで、快走区間ではたびたび速度制限に引っかかりました……
路面電車と言ってもかなり近代的。ズンズンと進行していきます。この間もポケモンGO Plusは、次々にポケストップやポケモンを捕らえていきます
都電荒川線で唯一の自動車併走区間である北区の飛鳥山前。線路の上を自動車が走っています! ちなみにこの線路の上は二輪車通行不可。バイクに乗る筆者には苦い思い出が……
そうこうしているウチに終点の早稲田駅へ到着! 都電荒川線ぶらりポケモンの旅もここで終着。気になる結果はいかに?
さて、気になる結果ですが、移動速度の制限にかかりつつも、顔を真っ赤にしながらポチポチしましたので発表したいと思います。と、その前にポケモンGO Plusで操作すると、どの種類のポケモンやアイテムをゲットしたのか判別できません。確認するにはスマホにて「ぼうけんノート」を開けばプレイ内容が記録されてるのでチェックが可能です。
ポケモンGO Plusでの操作もぼうけんノートに記録されます。ただし、一定数に達すると古い順に消えてしまうので要注意
経験値の増加分。左が検証前、右が検証後
アイテムもザックザク増えています!
移動速度の制限に引っかかりつつも、移動距離は僅かながらに加算されている模様
今回の検証でゲットしたポケモンやアイテムを集計してみました。
経験値:5800XP
ポケモン:25匹
キズぐすり:25個
いいキズぐすり:13個
すごいキズぐすり:3個
げんきのかけら:13個
モンスターボール:67個
スーパーボール:11個
ズリのみ:10個
ご覧ください、スマホを一切操作しなくてもこの破壊力。一度、ポケモンGO Plusを使いだすと、あっという間にポケモンやアイテムの数が上限に達してしまい、整理するのが面倒なくらいです。特に、モンスターボールはポケモンを捕獲するために投げまくっているにも関わらず、大幅に増加しています。ポケモンGOリリース直後にモンスターボール不足で、泣く泣く課金していた頃が懐かしいくらいです。
ポケモンGO Plusは、ポケモンやアイテムの入手が捗るだけでなく、歩きスマホの防止にもつながります。街を歩いている最中に、ポケモンGO Plusが振動したらノールックでボタンを押すだけ。立ち止まる必要すらありません。
そんなお手軽で簡単な神アイテムですが、プレイが作業的になることも否めません。さらに、レアなポケモンに遭遇したことすら知らずに逃がしてしまう可能性も。これから購入を予定されている人は、そんな懸念点があることを念頭においてプレイすることをオススメいたします。
いいモノ調査隊にも度々登場するウチのリアルニャース、ではなくネコの十兵衛君7歳。ポケモンGO Plusの着け心地はイマイチだった模様……。
この後、地面にゴロンゴロンして貴重なポケモンGO Plusをすりおろされそうになりました
※記事中のデータや画像は取材時の仕様に基づいています