「初代ファミコン」と「ミニファミコン」の姿は、まさに親子

あぁ最高だ。“親子2世代”で「ミニファミコン」を遊び尽くしてわかったこと、思い出したこと

このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年11月10日に発売され、現在、品薄状態が続いている「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(以下、ミニファミコン)。前回のレビューでは、初代ファミコンと「ニューファミコン」を使った比較をお届けしましたが、今回は、自宅でミニファミコンをやりこんだ感想を、“ファミっ子”ならではの視点でレポートします。

ミニファミコン(写真左)と初代ファミコン(写真右)の大きさを比べると、まるで“親子”のよう。ミニファミコンは、初代ファミコンの本体サイズを約60%縮小し、往年の名作30タイトルをあらかじめ収録したのが特徴で、現在も品薄状態が続いています

Amazon.co.jpでは、名作30タイトルのパッケージをポストカードで再現した「オリジナルポストカード(30枚セット)」付きセットも限定発売されました

アキバでレトロゲームを買い漁っていた日々

“ファミっ子世代”のツボを押さえた名作30タイトルをあらかじめ収録し、初代ファミコンの本体サイズを約60%に小型化した「ミニファミコン」。初代ファミコンをリアルタイムで楽しんだユーザーの方々を中心に、いまだ多くの反響が続いています。

筆者も、そんな“ファミっ子世代”のひとり。しかも一時期は、秋葉原にある「スーパーポテト」や「フレンズ」、「レトロげーむキャンプ」などのゲーム専門店で、ファミコンカセット(ワゴンセールのジャンク品を含む)を買い漁っていたほどの“レトロゲーマー”でもあります。今回のミニファミコンの登場は、本当に心が躍ってしまいました。

自宅にあるファミコンカセットの一部と、AV仕様ファミコン(ニューファミコン)。初代ファミコンは、VHF(地上アナログ放送)の接続端子を利用しましたが、コンポジット接続のニューファミコンを使えば、地デジ対応テレビでもファミコンゲームを楽しめます

筆者が購入したニューファミコンのパッケージを見ると、「税別5,980円」のシールが(定価は税別6,800円)。単なるこじつけかもしれませんが、ミニファミコンの定価も税別5,980円なだけに、運命を感じてしまいます。それにしても、「さくらや」の文字がなつかしい。安さ爆発!

夢のような「中断ポイント」機能

今回は、前回のレビューでお伝えしきれなかった、ミニファミコンの各機能や名作ゲームの魅力などに迫っていきます。

ミニファミコンは、“ファミっ子世代”にとって夢のような、ゲームの進行状況をセーブできる機能を備えています。ゲームのプレイ中にリセットボタンを押すと、ホームメニューが表示され、ゲームの進行状況を「中断ポイント」として、ゲームごとに最大4つまで保存できます。

たとえば、「アトランチスの謎」でワープを使わずに、100面まで無謀にチャレンジしたい場合などに便利です。中断ポイントが4つまで対応しているため、家族で分けあってセーブするのもいいですね。

ゲームのプレイ中にリセットボタンを押すと、ホームメニュー上に、中断ポイントリストが表示されます。そこでAボタンを押し、中断ポイントを保存する流れです。なお、誤って削除しないように、中断ポイントをロックして、カギをかけることも可能です

このほかホームメニューでは、「アナログテレビ」、「4:3」、「ピクセルパーフェクト」という3つの設定から、好みの画面表示を選択できます。初期設定は4:3ですが、童心に返ってどっぷりプレイしたい場合は、当時の画質を再現したアナログテレビを選ぶといいでしょう。なお、ピクセルパーフェクトは、1ドットを正方形にして表示するモードのこと。16:9のテレビで表示しても、画面表示が横長にならず、高画質なスクエア画面でプレイできます。

画面表示は、「アナログテレビ」、「4:3」、「ピクセルパーフェクト」という3つから選択可能。実際にプレイしてみると、アナログテレビは、アイデアとしてはおもしろいものの、ボケ味と走査線が気になって目が疲れてしまい、すぐに4:3へ戻してしまいました

ホームメニューからは、ミニファミコン本体や各ゲームの取扱説明書も確認できます。と言っても、画面にQRコードが表示されるだけなので、これをスマートフォンやタブレットで読み取り、Webサイト上で閲覧しなければなりません。実際に、スマートフォンでこのサイトを見ましたが、これがかなりの感涙モノ! 取扱説明書がゲームごとにPDFで用意されており、これらを眺めるだけでも、歴史的価値があります。

取扱説明書は、画面に表示されたQRコードを読み取って、スマートフォンやタブレットで確認します

取扱説明書は、画面に表示されたQRコードを読み取って、スマートフォンやタブレットで確認します

取扱説明書を閲覧できるWebサイト。「パッケージと取扱説明書のイラストって、何か雰囲気が違うよなぁ」と、子ども心に“大人の事情”を察していた、当時のせつない記憶がよみがえってきました

“小さなコントローラー”に賛否両論

ミニファミコンを購入した方の中で賛否両論あるのが、コントローラーの小ささ。初代ファミコンのオリジナルデザインを踏襲しつつ、本体のサイズを約60%に縮小したことで、本体とつながっている2本のコントローラーも小型化されました。

価格.comのレビューを見ると、「大人にはコントローラーが小さすぎる」「長時間のプレイには適してない」という意見があるいっぽう、「コントローラーは小さいが操作性は悪くない」「スマホの画面で操作するよりも、よっぽどいい」という声があるなど、ユーザー間でも意見がわかれています。

筆者がミニファミコンをプレイした感覚では、「慣れれば大丈夫」かと思いました。実際に、「スーパーマリオ」を初めてプレイした時は、最初のクリボーにいきなり激突してしまいましたが、それは「初代ファミコンの感覚」のままプレイしたからであって、そのうちコツをつかんで、小さなコントローラーに慣れ始めてきました。そのため、「コントローラーが小さいから、ミニファミコンを買うのはやめておこう」と踏みとどまってしまうのは少々、早合点かもしれません。

小型化されたコントローラーに賛否両論の声。この写真で見る以上に、大人の手には小さい印象です

小型化されたコントローラーに賛否両論の声。この写真で見る以上に、大人の手には小さい印象です

ただし、「慣れれば大丈夫」とは言え、ゲームのジャンルによっては、長時間のプレイで指が痛くなってくるのも確か。特に、“連打系”のゲームと、十字ボタンを使った“斜め操作”を多用するゲームでは、力が入りすぎて、指が痛くなりがちです。

連打系のゲームは、A・Bボタンを押す力が入りすぎて、指が痛くなりやすいかも。「つっぱり大相撲」や「グラディウス」は、興奮しすぎに注意(写真は、「つっぱり大相撲」)

斜め上の敵を倒す「スーパー魂斗羅」や、斜め上にキャラクターがジャンプする「イー・アル・カンフー」などは、十字ボタンの“斜め操作”が少しツラい(写真は、「スーパー魂斗羅」)

往年の裏技もバッチリ再現

ファミコンゲームのお楽しみと言えば、裏技。幼いころに試したゲームの裏技を、いまだに覚えている方も少なくないのでは。そこでミニファミコンでも、往年の裏技をちゃんと再現できるのかどうか、「アトランチスの謎」、「グラディウス」、「スーパーマリオブラザーズ」という3タイトルを使って検証してみました。

難攻不落の「アトランチスの謎」を攻略するためには、裏技が必須。まずはタイトル画面で、Tコンのセレクトボタン×33→UコンのAボタン×22→ABボタンを押しながらスタートボタン、というコマンドを急いで入力します

コマンドを入力した後は、ゲームプレイ中にセレクトボタンを押すごとに、ゾーンをワープできます(FINALゾーンを除く)。この裏技を使って、行方不明になった“師匠”を探しに行きましょう!

裏技の代表格とも言える「コナミコマンド」。もちろん、「グラディウス」では、ポーズ中に「上上下下左右左右BA」を入力して、フル装備になりました

男子なら一度はやったであろう、「スーパーマリオブラザーズ」の「キン○マリオ」も

男子なら一度はやったであろう、「スーパーマリオブラザーズ」の「キン○マリオ」も

ディスクシステムのデモ画面がアツい、アツすぎる

ミニファミコンをプレイした中でも、筆者の琴線にもっとも触れたのが、ディスクシステムのゲームを起動した時のデモ画面でした。

ディスクシステムとは、「ディスクカード」と呼ばれるソフト媒体を使ったファミコン用の周辺機器のこと。1986年2月に発売され、数多くの名作を生み出しました。今回のミニファミコンにも、そんなディスクシステムから、「ゼルダの伝説」、「メトロイド」、「悪魔城ドラキュラ」、「リンクの冒険」という4タイトルが収録されています。

これらのゲームを選択すると、ディスクシステムのデモ画面が登場するではないですか! しかも、ローディング(ディスクカードの読み込み)で待たされる時間まで再現しており、「オマチクダサイ」、「Bメンヲ セットシテクダサイ」という文字までも! これは激アツ。思わず「ウワワァー!」と叫んでしまいました。もちろん、ローディング時間は本物のディスクシステムほど長くはありませんが、当時の“あのイライラ感”は、確実によみがえってきます。

ディスクシステムのデモ画面を完全に再現! “ファミっ子世代”であれば、この画面を見ただけで、“あのBGM”が脳内再生されるのでは?

おまちください!

おまちください!

(ディスクカードの)B面をセットしてください!

(ディスクカードの)B面をセットしてください!

子どもに「ミニファミコン」を触らせてわかったこと

大人には小さめなコントローラーですが、もうすぐ3歳になる子どもに触らせたところ、ちょうどよいサイズのようでした。もちろん、ゲームの腕前はまだまだ未熟。「スーパーマリオブラザーズ」では、Bダッシュどころか、十字ボタンを使って進むことすら難しいようです。どうやら、十字ボタンとA・Bボタンを同時に操作する感覚に慣れていない様子。不思議なことに、タッチ操作のスマホゲームはサクサクと遊べるのに、コントローラーを持たせると困惑してしまうようです。

大人の手(写真左)には少し小さいコントローラーでも、3歳児の手のひら(写真右)には、ちょうど収まるようです

初代ファミコン(写真右)を使って、本体のサイズも比較。子どもがミニファミコン(写真左)を持つと、何だかしっくりきます。初代ファミコンとミニファミコンの姿は、まさに“親子2世代”

スマホゲームに慣れたデジタルネイティブにとって、ミニファミコンはどのように映るのでしょうか。君こそ、未来の“ファミっ子”だ!

そう言えば、筆者が初めて初代ファミコンをプレイしたのも、幼稚園児の時。初代ファミコンで遊んだ筆者と、ミニファミコンに夢中になる子ども――親子2世代でファミコンゲームを遊ぶというのも、何だか感慨深い気がします。もちろん容赦なく、「アイスクライマー」で先に氷山を登ってゴールしたり、「ダウンタウン熱血物語」の同士討ちモードで社会の厳しさを教えたりしますが。

ミニファミコンはインターネット接続機能がなく、追加課金も発生しません。そのため、親から子へ、安心してプレゼントできるアイテムとも言えそうです。さらに、“ゲーム”という日本が誇るべきカルチャーを知るうえでも、ミニファミコンを子どもに買い与える意義は大きいかもしれません。これからの季節、クリスマスプレゼントとして検討するのもアリですね。

(まとめ)「レトロ」ではなく「クラシック」と名づけたところに、意味がある

かつてアップルが、スクロールホイール付きの「iPod」を「iPod classic」と名づけたように、ミニファミコンの正式名称「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」にも、「クラシック」という言葉が使われています。「レトロ」という言葉をあえて使わなかったところに、より普遍的な意味があるように感じてなりません。現在は品薄の状態が続いていますが、初代ファミコンがゲームの原体験であった “ファミっ子世代”、特にお子さんのいるご家庭にとっては、時間がかかってでも、必携すべきアイテムと言えるでしょう。

<関連記事>ファミっ子“再集合”! 任天堂「ミニファミコン」は、歴代ファミコンと何が違う?
<関連記事>ミニファミコンばりの“驚きの白さ”に? 黄ばんだファミコンを分解&クリーニングしてみた

松田真理(編集部)

松田真理(編集部)

デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。

製品 価格.com最安価格 備考
ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 12,020 名作30タイトルをあらかじめ収録した「ミニファミコン」
このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事
レビュー最新記事
レビュー記事一覧
2017.3.23 更新
ページトップへ戻る