リアルタイムで繰り広げられるAR技術は一見の価値あり!

新しい2.5次元キター! ARキャラクターによる世界初の完全生ライブ「AR performers」に大興奮

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普通のライブ風景のように見える下の写真ですが、実は彼らはAR(拡張現実)技術を使ったデジタルアーティスト。「ときめきメモリアル Girl’s Side シリーズ」や「ラブプラスシリーズ」などの人気ゲームを開発したゲームプロデューサー・内田明理さんが手がける新プロジェクト「AR performers」で、2017年1月14、15日に世界初の“完全生ライブ”を実現しました。想像以上のクオリティに感動した、「AR performers」のライブについて語らせてください!

AR performersの“生ライブ”とは?

「AR performers」に使用されているAR技術を簡単に説明すると、現実世界にデジタルコンテンツを取り入れるというもの。スマートフォンをかざすと現実空間にないモンスターが出現するアプリ「ポケモンGO」も、ARを活用したものです。その他、リオ五輪の閉会式で日本が行ったARによる演出も大変話題となりました。このようにARは今、VRと並んで非常に注目されている技術です。そんなARで作り出したキャラクターでライブを行ったのが「AR performers」。同じようなデジタルキャラクターのライブといえば初音ミクが有名ですが、初音ミクのライブは完成映像データを再生するもの。いっぽう、「AR performers」のライブは“生”! ステージ裏に控えているモーションアクターが動きを表現し、声優が声を吹き込み、ステージ上のキャラクターとなってリアルタイムで表現されます。と、ここまでがライブを見に行く前に筆者が得ていた情報。絵のテイストが違うだけで、まぁ、初音ミクっぽいものだろう……という比較的ローテンションでライブ会場に向かいました。

「AR performers」では、現在4人のアーティストが活動しています。左からレオン、シンジ、そしてREBEL CROSS(レベルクロス)のレイジとダイヤ。レオンは、このライブ「AR performers 1st A’LIVE」が初デビューです

会場にはパネルが並んでおり、記念撮影するファンが続々

会場にはパネルが並んでおり、記念撮影するファンが続々

ファン層は20〜30代の女性がメインなようです

ファン層は20〜30代の女性がメインなようです

実は、「AR performers」のライブは2016年4月に「βLIVE」が実施されており、その動画(下の動画参照)を先に見ていたのですが、それほどの衝撃は受けませんでした。しかし、実際にライブを見てびっくり! 想像していた以上です。本来存在しないものが当たり前のように存在し、歌って踊るだけでなく、パフォーマー同士や観客とやり取りする様がすごく自然! 現実世界と拡張現実の融合が、ここまでスムーズに行えるAR技術に感動しました。Web上にある動画を視聴しても平面的にしか見えないので、この想いをうまく伝えられないのが本当にくやしい。動画で見て感じた印象と実物はまったく違うレベル。これは、生で見た人にしかわからない魅力を秘めたコンテンツです。

動画で見てもわかるように自然にパフォーマンスを行っていますが、キャラクターを演じているモーションアクターや声優の集中力はハンパないと思います。動きと言葉がズレれば違和感につながってしまい、それは“生きた”キャラクターにはなりません。歌やダンスを披露するだけならば、まだ難易度は低いかもしれませんが、「AR performers」は本物のアーティスト以上に観客と接します。パフォーマー同士が会話したり、MCとやり取りしたり……ここまでなら、ある程度台本を作っておけますが、観客の呼びかけに応えることも多々あり、完全に声優のアドリブ力が問われます。あわせて、答えを考えている様子や言葉を発する瞬間の動きもマッチしていなければならず、声優とモーションアクターは常にお互いを意識するとともに、「このキャラクターなら、こうする」ということを考え、アイコンタクトを取りながら演じているそう。さらに、服や髪の毛の揺らめき、目や口の動きなどを制御する技術者も加わり、複数人がチームとなり1キャラクターを作り出しているというのだから、その手間はハンパじゃない!

本来登場するタイミングでもないのに舞台袖からレオンくんが乱入してきて、それにつっこんだりのやり取りもかなり楽しい! ステージ裏にいるパフォーマーがマイクも使わず返事してくれたり、実際の人間が行うライブの模様を見ているかのようです

自分を動物にたとえると何? という質問に「ミーアキャット」と答えるレオンくん。ここまでは台本ありきかなと思ったのですが、フェイクが得意という話の流れでフェイクを入れて客席からリクエストされた童謡を歌うことになりました。しかも、“今日は雪が降ったから”と「雪やこんこん」に決定し、即興で対応。これは完全にアドリブですね! いつ起こるかわからない、こういうリアルさがわくわくします

MCの森一丁さんとのやり取りも、最高です。「無人島にひとつ持って行くなら、何?」と聞かれたシンジくんは「シェフ」と答え、「モノだよ!」っとつっこまれます。その後、同じ質問された観客は「シンジ」→「レベクロちゃん(REBEL CROSS)」→「レオン」と続け、一丁さんに「キミら、バカか!」と一喝(もちろん、ファンの回答にシンジくんから都度反応あり!)。パフォーマーとファンが一体となって楽しめる要素もいっぱいです

同じようなポーズでも、キャラクターごとに足の曲げ方、腕の伸ばし方などさまざま。こういうところにも、個性が出ています。また、影がきちんとついているのもすごい!

AR技術に感動した筆者は、ライブ終了後に「なぜ、今までこのようなライブができなかったのでしょうか?」と技術者に質問してみました。すると、技術的には前からできることだったと言います。これまで実現されなかった理由はわからないとのことでしたが、とにかく手間がかかるのは確か。リアルタイムであること、1キャラクターを演じるための労力を考えると、「AR performers」のような生ライブはかなりリスキーだと想像できます。「AR performers」を開発するユークスはもともとプロレスゲームなどを手がけており、モーションキャプチャの技術に長けているとはいえ、新たな分野にチャレンジした内田プロデューサーの熱意、いつか聞いてみたい!

ライブはオーディエンスも一緒に盛り上げる!

AR技術とプロフェッショナルな演者に圧倒されていた「AR performers」のライブですが、さらなる仕掛けがライブを盛り上げます。それは、観客がスマートフォンを使ってライブに参加するというもの。専用アプリ「ふれフレ」をダウンロードしたスマートフォンを音ゲーのように、タイミングをあわせて振ることで応援ポイントをゲットできます。たとえば、今回の2Day’s 6公演で行われた「AR performers 1st A’LIVE」では、毎回1対1のライブバトルが実施され、この応援ポイントが勝敗を決定しました。負けたパフォーマーには最終公演に罰ゲームが待っていたのですが(漫才だったようです)、推しメンが罰ゲームしているのを見たいからあえて対戦相手を応援するといったSっ気たっぷりなファンも!

縦に並んでいる円が、音ゲーの要素。流れてくる円を真ん中で振ると応援ポイントがゲットできます

縦に並んでいる円が、音ゲーの要素。流れてくる円を真ん中で振ると応援ポイントがゲットできます

専用アプリ「ふれフレ」から応援したいパフォーマーを選び、スマートフォンを振ります。しかし、片方でサイリウム、もういっぽうでスマートフォンを扱うのはけっこう難しいもの。初回ではうまくできませんでした。上位に食い込むには練習が必須かも!?

応援ポイントが上位だった方はパフォーマーに名前を呼んでもらえる特典も! ちゃんとこちらを向いてくれるので目もばっちり合います。1位になるとコメントももらえるので、やっぱり練習しておいたほうがよさそう

また、メッセージやエフェクトを贈れるのもポイント! 自分の贈ったメッセージがステージの演出として添えられるのは胸アツです。というか、ファンからのメッセージは自分の気持ちと同じ! だから、自分のものが表示されなくてもテンション上がります。パフォーマーも観客も、みんな、かわいい!

評価する前に生でライブを見てほしい

ARで作られるライブの原理は頭で理解できますが、モーションアクターや声優、楽曲、技術、そしてオーディエンスが融合して完成されるステージの“本当の魅力”は実際に体験しないと理解してもらえないのが非常にもどかしいところです。正直、筆者はキャラクターデザインや設定が好みではなかったので、最初は期待していませんでした。しかし、ステージで動いている彼らを見てしまったら一変! まず技術力に感心し、そのシステムに興味津々。指先まで配慮された体の動きや、ジャケットの裾の揺らめきなど、細かいところをまじまじと観察してしまいました。それにくわえて、パフォーマーの受け答えのかわいいこと! 全員いい子で愛おしい。シナリオどおりでないリアルさが、キャラクターの魅力をどんどん引き出していきます。もちろん歌もうまいし、楽曲もいい! ライブを重ねるごとに演者や技術者たちのシンクロ率が高まっており、どんどん精度が増しているそうなので、その成長ぶりをライブで見守り続けたい気持ちでいっぱいです。なお、前のほうの座席では髪や目、口、アクセサリーの動きもはっきりと見えるほか、足音も聞こえるようになっているそうですよ!

2017年1月15日にはエイベックスよりメジャーデビューすることが公表された、シンジ、REBEL CROSS、レオン。今後、「AR performers」がどれほど昇格していくのか、そしてこのような新しいARの活用方法が生まれてくることを思うと、楽しみでなりません。

<追記>メジャーデビュー第1弾ミニアルバム「A'LIVE」が2017年3月29日に発売決定!

f-jyoko

f-jyoko

20年以上“腐活動”をしている、リアルよりも二次元男子大好きな筋金入り腐女子ライター。おもしろいモノ・コトにも目がない雑食系です。

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2017.4.29 更新
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