今、一番インパクトがあるテレビコマーシャルといったら、やはりコレでしょう。
「ハズキルーペ」!
渡辺謙は、どうしてあんなにブチギレているのか。菊川怜の妙な色気はどうしたことなのか。尻の下にメガネを置く必要があるのか……。
さまざまな疑問が渦巻き、見る者に強烈なインパクトを残してはいるものの、結局のところ「ハズキルーペ」がどんな商品なのかはイマイチ伝わらないあのCMです(“尻で踏んでも”壊れないというのは伝わるけど)。
テレビで流れるたびに、すんごく気になっています。
……というわけで買ってきました
見た感じはちょっと変わったメガネといった雰囲気ですが、実は老眼鏡とは別物。
老眼鏡は目の調節機能を補助し、近くのものにピントを合わせるために使うもの。ハズキルーペは老眼鏡ではなく、メガネタイプのルーペなんです。ルーペは見たいものを拡大して見やすくするもの。
老眼鏡をかけると……
こんなに目を近づけてもクッキリ見える!
ハズキルーペをかけると……
文字が大きく見える!
ボクはまだ老眼にはなっていないものの、最近細かい文字を読むと目が疲れるようになってきました。
そろそろハズキルーペのターゲットなのかも!?
こういう成分表示とか、読みにくいですよね
しかしハズキルーペを使えば……ちょっと文字が大きくなって読みやすくなった!
ちなみに、老眼+小さな文字を読むのがツライ人は、老眼鏡とルーペ、ダブルで使用することもあるみたいです。
なかなかトンチンカンなビジュアルですが……
ルーペと老眼鏡の違いはわかってもらえたと思いますが、それではこのハズキルーペ、従来のルーペとはどう違うんでしょうか?
最もベーシックなルーペといえば、コレですよね。
「虫眼鏡」!
シンプル・イズ・ベスト。
見たいものを拡大するという目的ならコレでもじゅうぶんなんですが、どうしても片手がふさがっちゃうので、細かいものを拡大しながら作業をしたいときなどには不便です。
そんなときに使用するのがこちら。
「ヘッドルーペ」!
昔の時計修理屋さんって、こういうルーペ使ってましたよね。
これならハンズフリーで使えるので、細かい作業もバッチリです
たとえば、コレをつけてカフェで文庫本を読んでいたら、なかなかヤバイ人ですよね
細かい作業を想定しているため、拡大されて見える視界が狭いのも難点です。
視界の一部分が拡大されて見えるイメージ
そんなときに最適なのがハズキルーペ!
パッと見、ちょいと変わった眼鏡をしているようにしか見えないから、カフェで使ってても違和感なし!?
視界の広さも、普通の眼鏡と同じくらいあるので、自然な感じで本や新聞などを読むことができます。
ヘッドルーペと同様に、細かい作業もバッチリ!
字がヘタなのはルーペの問題ではなく、書いた人の器用さの問題
とはいえ、従来のヘッドルーペにも、レンズを交換して拡大倍率を変えることができるというメリットがあります。
ヘッドルーペの交換用レンズ
小さな文字よりもさらに細かい、機械いじりなどの作業をするのには、こっちのほうが向いているでしょう。
ライトも光るしね。
一方ハズキルーペのほうは、レンズの拡大倍率は固定(1.32倍、1.6倍、1.85倍の3種類)。それぞれ焦点距離が違って、1.32倍はパソコン作業などのちょっと離れたもの、1.6倍は読書などの手元の作業、1.85倍はより綿密な作業に適しているそう。ボクが持っているのはCMに使われていた「ハズキ コンパクト」の1.6倍です。
自分に合った拡大率のものを使って、自然な体勢で文字などを読むのに向いていそうです。
ハズキルーペを使えば、文字が大きく見えるのはわかってる! それより、あの性能はどうなんだ!? と気になっている人も多いんじゃないでしょうか?
それは……。
……というわけで価格.comマガジンの女性編集者に登場いただき、菊川怜の代わりにハズキルーペを尻で踏んでもらいました。
ツルの部分なんて簡単に折れちゃいそうだけど、びくともしてねえ!
耐荷重90kgということなんで、ボクが座っても大丈夫なハズ。
おっさんがグイッと乗っかっても平気でした!
スゴイぜ、ハズキルーペ!
……とはいえ、お尻って柔らかいし、それで守られている部分もあるんじゃないの? もっと過酷な方法で調べてみましょう。
手に思いっきり体重をかけて押しつぶす!
グググーッと押しつぶしても……
おおっ、大丈夫!
つぶしている間も手に弾力を感じていましたが「ビョン」とバネのように元に戻りました。
続いて、ツルの側からつぶしてみると……
平らになるようにギュギューと押し込んでいっても
平気!
さらに、コレはさすがにダメだろうという、レンズを押し倒すような方向に力を加えてみると
やってるほうが怖くなるような手応えなんですが……
壊れてナーイ!
こうなったら意地だ! 完全にヤバイ方向にギューギュー力を加えたら
バキッと、スゴイ音が!
あーっ、ついに壊れちゃったーっ!?
……かと思ったんですが、このレンズ、過剰な力が加わると外れるようになっているみたいですね。パーツが割れたわけではなさそうです。
レンズをフレームにハメ込み直したら、元通りになりました
最後に、メガネに対して絶対にやっちゃいけないことをやってみました
それでも、フレームは柔らかいので手を離せば元通り。マジかよ、アンタ!
いやー、さすがに壊れるだろうと思いましたが、耐えましたね。こんなに大胆なことをできたのは、もし壊れても保証があるから。
・通常使用で壊れてしまった場合は3年間、何度でも新品と交換。
・使用者の不注意などで壊してしまった場合は1年間、1回に限り無償で新品の同等品と交換。
・正常な使用でレンズが破損した場合は、10年間無償修理・交換。
・3年間、鼻パッドを無料交換。
※細かい保証条件は公式サイトを確認してください。
10年間も保証しちゃって、採算取れるの!? ……と心配になってしまいますが、それも、ものすごーく頑丈だという自信の表れなんでしょう。
ホントにスゴイぜ、ハズキルーペ!
検証の結果としては、CMは本当だったといえるでしょう! お尻どころかもっと力を加えても壊れませんでした。
もうちょっと歳を取って、目が老化したら愛用していきたいと思います!
藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。