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軽失禁パッドでは間に合わなくなった時の排尿ケア用品

大人用紙おむつについて知ろう! パンツタイプの紙おむつとパッドの基本的な選び方と使い方

パンツタイプ用の尿とりパッドは吸収量で選ぶ

ここからは、パンツタイプの紙おむつに装着する尿とりパッドについて見ていきましょう。尿とりパッドも吸収量に合わせてラインアップされており、主に、日中こまめに交換できることを想定した昼用(2回、3回分)と、長時間または夜間に使用する4回、5回、6回分の商品が用意されています。基本的に、自社製品のおむつに装着することを前提に開発されているので、外側のおむつと内側の尿とりパッドは同メーカーで揃えておくほうが無難でしょう。

尿とりパッドのパッケージには、パンツタイプの紙おむつ用ということを示す文言が明記されています。アテントの場合、「紙パンツ用」と記すのと同時に、パッケージの帯の色を同タイプでそろえてわかりやすくしています(パンツタイプの紙おむつ用はオンレジ色を差し色に採用)

基本的にパンツタイプ用よりもテープ止めタイプ用の尿とりパッドのほうが幅が広いので、パンツタイプの紙おむつに装着するとはみ出て、尿もれやこすれの原因になることがあります

大王製紙「アテント」のパンツタイプ用尿とりパッドの場合、パッド中央に設けられたスリットが尿を中に引き込み、効率よく拡散、吸収させる工夫が設けられています。また、高さ約6cmあるギャザーが足まわりにフィットすることで、横モレも軽減

<大王製紙「アテント」のパンツタイプ用尿とりパッド>

・アテント 紙パンツ用パッド すっきりスリム
高さ6cmのギャザーで足まわりのモレを防ぐなど、アテントならではの特徴はそのままに、パッドをつけていないかのような薄型化を実現。吸収量は2回分。

・アテント 紙パンツ用尿とりパッドぴったり超安心
基本的な構造は、アテントのパンツタイプ用の尿とりパッドと同様。吸収量4回、6回分の商品がラインアップされており、6回分のほうは63cmのロングサイズとなっています。

<その他のパンツタイプ用尿とりパッド>

・ユニ・チャーム「ライフリー ズレずに安心 紙パンツ用尿とりパッド」
昼間使うのに適する2回、3回分、夜用の4回、5回分がラインアップ。従来品と比べ厚みが約1/2になった「うすさ約1/2」タイプも発売されています。

・花王「リリーフ 紙パンツ専用パッド 安心フィット」「リリーフ 紙パンツ専用パッド 一晩中安心フィット」
吸収量2回分の「リリーフ 紙パンツ専用パッド 安心フィット」は薄型、吸収量4回分の「リリーフ 紙パンツ専用パッド 一晩中安心フィット」は就寝時に使うと安心です。

ちなみに、パンツタイプの紙おむつ、尿とりパッドのどちらにも排泄物を吸収する吸収体が付いているので、外側の紙おむつだけを装着したほうが安く済むような気がしますよね。使用する商品や交換頻度で一概には言えませんが、大王製品が算出した一例によると、パンツタイプの紙おむつと尿とりパッドを併用したほうが1か月で3,000円弱コストが抑えられるのだそう(下の図参照)。

もちろん、経済的なことだけでなく、おむつを脱いではき替えるより、尿とりパッドを取り外して交換するほうが手間もかかりません。パンツタイプの紙おむつ単体での使用を推奨している商品以外は、尿とりパッドを組み合わせて使いましょう。そのほうが、尿もれも防ぎやすいそうです。ただし、「パンツタイプの紙おむつの吸収量6回分」+「尿とりパッドの吸収量6回分」だから、12回分カバーできることにはなりません。直接尿を吸収するパッドのほうの吸収量に合わせて交換してください。

また、基本的に尿とりパッドだけを交換するなら、おむつの吸収量はあまり重要ではなさそうに思われるかもしれませんが、要介護者の体調や天候などによって尿の量は変わるので、いつもと同じタイミングでパッドを交換したのに尿が吸収しきれなかったということも。このようなこともあるので、パッドからはみ出た尿を受け止める外側のおむつの吸収量も大切なのです。なお、おむつと尿とりパッドの吸収量の組み合わせは、人によりそれぞれ。ただ、吸収量の多い尿とりパッドは長さもそれなりにあるので、薄型のパンツタイプには収まらないこともあります。きちんとパッドが収まる組み合わせで使いましょう。

吸収量が違うと、尿とれパッドの長さや広さが違ってきます。適した吸収量のパッドを選ぶとともに、そのパッドがきちんとおむつのギャザー内に収まるかも確認しましょう

尿もれトラブルは着け方のミスかも!

紙おむつにおけるユーザーの不満で多いのは、やはり尿もれ。吸収量が適切でない尿とりパッドやおむつを選んでいるからだと思われがちですが、実は、吸収量は足りているのにモレてしまっていることが大半だといいます。その原因は、着け方のミス。おむつも尿とりパッドも事前に左右に伸ばし、ギャザーを立たせ、おむつにパッドを装着する際もズレないようにしましょう。また、パッドを2枚重ねて使っている人もいますが、パッドの裏面は防水素材になっているため、2枚重ねにしても意味はありません。逆にパッドがズレたり、尿もれの原因になるので尿とりパッドは1枚で使ってください。

おむつも尿とりパッドも左右に2、3回伸ばしてから装着しましょう。もちろん、パンツタイプのサイズが適していることは大前提です

おむつの股ぐら部分にも、尿とりパッドにも両サイドにギャザーが装備されています

内側に装着する尿とりパッドは、パンツのギャザーに重ならないよう収めましょう

最後に……

筆者の介護経験からすると、「パンツタイプの紙おむつ+尿とりパッド」での使い方は、起床時に新しい昼用パンツ+昼用尿とりパッドを装着し、日中は尿とりパッドのみを交換して過ごして、就寝時に夜用パンツ+夜用尿とりパッドを着けるというのが理想的だと思います。介護する人の肉体的・精神的負担や経済的負担を軽減する意味でも、このパターンは理想的でしょう。

ただ、介護を始めたばかりの頃は排尿量や排尿のタイミングもわかりませんし、どのくらいの吸収量の尿とりパッドを使えばいいのか、おむつやパッドの交換時期も判断するのは難しいので、最初からうまくはいきません。筆者の場合、半年はかかった感じです。パンツタイプを使用している時期は、介護される側がある程度動ける状態にあるため、尿とりパッドへの違和感からか本人がパッドを外そうとして動いてしまい、パンツの中でパッドがよれたりズレたりして、尿もれが頻繁に起こりました。その都度、吸収量の違うパッドをいろいろと試す日々が続き、理想的なおむつ交換パターンができるまでにはずいぶん時間がかったものです。だから、焦らずにいてください。

紙おむつは肌触りや伸縮性がメーカーや種類によって異なり、この違いは介護される側のはき心地の差になるのはもちろんですが、介護する側にとっても、はかせやすさや取り扱いのしやすさに関係します。パンツタイプの紙おむつは1パックに15〜20枚ほどしか入っておらず、毎日1枚使用しても約半月ほどで消費してしまうので、使い切れるかはそれほど心配せずに、まずは、いろいろ試してみるといいでしょう。また、体調などにより尿や便の量は変わるため、尿とりパッドはいくつか異なる吸収量のものを用意しておくと安心です。

【取材協力】
・大王製紙
http://www.elleair.jp/products/care/
・介護生活コミュニティ「けあのわ」
大王製紙が運営する介護のためのコミュニティサイト。介護する方、介護される方が気軽に悩みやちょっとしたことでも話せる場となっています。
https://www.beach.jp/community/ATTENTO/

浅井郁子

浅井郁子

介護、福祉、高齢者支援をテーマに執筆活動するかたわら、地域の高齢者支援にも励む毎日。在宅介護の経験をもとに「ケアダイアリー介護する人のための手帳」を発売。

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ご利用上の注意
  • 本記事は情報の提供を目的としています。記事内で紹介している商品は人によっては合わない可能性もありますので、試供品などがある場合は、試されてからの購入を推奨します。
  • 紙おむつは自治体の助成サービスが利用できるので(上限あり)、市区町村のホームページでご確認ください。
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