その道の専門家に聞く! 介護に必要なモノとコト
防水シーツやおしりふきやシャワーなどがあると介護がラクになる

大人用紙おむつを使い始めたら用意しておきたいトイレ介助関連商品を紹介!


家族を自宅で介護する際に必要となる介護用品を紹介する、この連載。過去2回にわたり、大人用紙おむつについて解説しましたが、紙おむつを使う際に一緒に用意しておいたほうがいいアイテムがいくつかあります。今回は、あると便利なトイレ介助関連商品をピックアップしてみました。

排尿で敷き布団を汚さないように「防水シーツ」を使おう

ベッドで寝ている時や起き上がった際の尿モレで敷き布団やマットレスが汚れるのを防ぎたい時は、「防水シーツ」を使いましょう。防水シーツには「部分タイプ」と「全面タイプ」の2タイプがあり、メーカーによりサイズは若干異なりますが、部分タイプは腰やおしりに当たる部分に敷くくらいのサイズ感で、全面タイプはベッド全体をカバーできるサイズとなっています。就寝時の尿モレが少なく、体もそれほど動かないなら部分タイプ、広い範囲に尿モレし、体がよく動くなら全面タイプというように選び分けるといいでしょう。ちなみに、防水シーツは紙おむつを装着する前から使用している人もたくさんいるので、失禁のおそれがある場合は、普通のシーツの代わりに使ってもかまいません。

尿モレだけでなく、嘔吐もしてしまうようなら全面タイプの防水シーツのほうが安心です。なお、防水シーツの裏面は防水加工されているため、普通のシーツより蒸れやすいもの。全面タイプは範囲が広いので、透湿性が高いものを選んであげるほうがいいでしょう。

シーツに防水加工が施されているのはもちろんですが、肌が触れる面は快適性を配慮し、パイル素材やデニム素材、ニット素材、タオル素材などさまざまな素材が採用されています。素材の違いは肌触りに関係するだけでなく、シワになりにくいといった相違点も。シワがないほうが床ずれになりにくいので、要介護者があまり動かないようならシワになりにくいデニム素材を選ぶといいかもしれません。なお、シーツによっては耐熱温度が低く、乾燥機が使えないこともあるので注意が必要。

【部分タイプ】ピジョン タヒラ「ハビナース 耐熱防水シーツ」シリーズ

幅広いラインアップを展開する「ハビナース」からピックアップしたのは、130℃までの耐熱性能を備える「耐熱防水シーツ」のシリーズです。パイル素材の「耐熱防水シーツ」ニット素材の「耐熱防水ソフトシーツ」デニム素材の「耐熱防水デニムシーツ」綿混素材の「耐熱防水ブロードシーツ」パイル素材の「耐熱防水タオルシーツ」が用意されており、いずれも、乾燥機で乾かせ、電気敷毛布にも対応。このほか、乾燥機での使用は60℃までとなりますが、すぐれた透湿性でムレを軽減する「ムレにくいシーツ」は、寝たきりになった方に使ってあげたい商品です。

耐熱防水シーツシリーズは、60℃までの温水で洗うこともできるのもポイント(その他のシーツの場合、40℃までの温水となっていることも)。写真は、パイル素材(綿80%、ポリエステル20%)の「耐熱防水シーツ」。サイズは90(縦)×140(横)cmで、カラーは無地(グリーン)がラインアップされています

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【全面タイプ】萬楽「MR-2024 透湿ボックス型全面防水シーツ」

全面タイプは部分タイプよりも交換に手間がかかるので、着脱のしやすさも考慮しましょう。四隅に装備されたゴムをマットに留めるタイプがもっとも手軽かもしれませんが、布団カバーのようにシーツの裏側にゴムが入ったタイプ(ボックス型)のほうが、寝返りなどでのズレは少なくて済むので、今回は、複数のボックス型の全面タイプの防水シーツをラインアップしている萬楽の製品をピックアップしました。全面タイプでも、素材や耐熱温度などをチェックする点は同じですが、防水シーツは裏面が防水加工されているため、ムレやすいもの。面積の広い全面タイプは、部分タイプよりも透湿性の高い製品を選んであげるといいでしょう。萬楽「MR-2024 透湿ボックス型全面防水シーツ」は、水を通さず湿気を放出する仕様となっています。

マットレスに装着したボックス型の防水シーツを裏面から見たイメージ図。マットレスや敷き布団を包み込むようにセットできるので、ズレにくいでしょう

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ちなみに、四隅にあるゴムで留めるタイプはこのようなもの。シーツをマットレスに巻き込む手間がないので、着脱しやすいのは間違いありません。あまり寝返りをうったり、動いたりしない要介護者に、うってつけでしょう。写真は、ピジョン タヒラ「ハビナース 簡単ベッドメイキング防水シーツ」

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また、紙素材のシーツの中に吸収体が装備された使い捨てタイプの防水シーツもあります。おしり周辺に敷くのにちょうどいいサイズから体全体をカバーする大判サイズまで揃っているので、状況や用途に応じて選び分け可能。ただ、このタイプはズレやすいため、使用するのに適する介護レベルは、紙おむつを使うほどではないが就寝中の失禁が心配な人や、紙おむつを装着しているが尿もれはあまりない人向けでしょう。とはいえ、使い捨てタイプは寝具に使うだけでなく、おむつ交換の際に腰の下に敷いたり、椅子に敷くという使い方もできるので、用途に応じたサイズのものを用意しておくと役立ちます。

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おむつ交換したら「おしりふきシート」でキレイに

おむつ交換したら、お尻を「おしりふきシート」できれいに拭いてあげましょう。おしりふきというとウェットなシートを想像される方が多いと思いますが、ドライタイプもラインアップされています。装着している紙おむつのタイプにより、交換する場所は違ってくるので(パンツタイプは主にトイレで、テープ止めタイプは主にベッド上で交換)、使用場所に適したものを使い分けましょう。

【ウェットタイプのおしりふきシート】

99%純水で作られている赤ちゃん用のおしりふきとは異なり、大人用は保湿成分が配合されていることが多く、なかには香りが付いているものもあります。サイズや厚さが商品によって異なるので使いやすいものを選ぶのはもちろんですが、毎日何度も発生する作業なので、シートが取り出しやすいことも重要。いくつか試してみて、合うものを見つけてください。なお、ウェットタイプのおしりふきシートにはトイレに流せるタイプと流せないタイプがあるので、間違えないようにしましょう。ちなみに、赤ちゃん用のおしりふきを大人が使っても問題ありません。

トイレで紙おむつを交換する際は、トイレに流せるタイプを選ぶと便利

トイレで紙おむつを交換する際は、トイレに流せるタイプを選ぶと便利

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【ドライタイプのおしりふきシート】

ドライタイプのおしりふきシートは、「ドライタオル」や「介護タオル」とも呼ばれていますが、普通のタオルとは別物です。肌にやさしいコットン素材でできており、シートが乾いている時には素早く水分を吸収し、シートを濡らすと高い保水性を発揮。洗浄して濡れたおしりを拭くだけでなく、シート自体を濡らして汚れを取り除くこともでき、水だけではなくお湯で濡らしたり、石鹸で泡立てて使えるものがほとんどなので多様に使えるでしょう。なお、水に溶けにくい仕様となっているため、ドライタイプのおしりふきシートはトイレには流せません。

コットン素材ですが、やぶれにくい仕様となっています

コットン素材ですが、やぶれにくい仕様となっています

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【おしりふきシートと一緒に揃えておくと便利なアイテムを紹介】

おしりふきシートを用意するだけでも介護がラクになりますが、一緒に使うと介護する側もされる側も快適性が高まるアイテムを少し紹介しておきます。

●ドライタイプのペーパータオル
ドライタイプのおしりふきシートはトイレに流せないので、水に溶けやすいペーパータオルも用意しておくと、おむつ交換の後始末が非常にラクになります。濡れてしまった便座やトイレまわりを拭いたり、手に付いた汚れをサッと拭いてトイレに流せば廃棄完了。普通のペーパータオルとしても使えます。

天然パルプ100%で作られたトライフ「タウパー トイレに流せる!ペーパータオル」。使用後はトイレで流せます。1枚のサイズは22(横)×23(縦)cmで、1袋200枚入り

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●洗浄、保湿液
おしりふきシートと一緒に使うといい石鹸や洗浄液、保湿液といったケア商品も発売されています。肌のかぶれなどが防げるので、用意しておくといいでしょう。

ピジョン タヒラ「看護から生まれた清潔ケアシリーズ ハビナース 泡がやさしいおしり洗い 350ml」は、泡を拭き取ったら、それで拭き取りケアも完了。すすぎの必要もありません

便などのお尻に付いた汚れを洗い流せる「おしりシャワー」

おしりふきシートで拭いても排便が取りきれない時や軟便の際には、洗い流せる「おしりシャワー」が活躍します。シャワーといっても浴槽にあるようなものではなく、ノズルの付いたボトルに温水(水)を入れて使う仕様。水道と接続せずに使えるので、おむつ交換をする場所で洗浄できます。

基本的な使い方は同じですが、ノズルの形状が異なるので、使いやすいものを選びましょう。また、ボトルの中に温水と一緒に入れる洗浄液がセットになった商品もあります。写真は、リッチェル「おしりシャワー(コンパクト・レギュラー)」。容量250mlと450mlが用意されています

使い方は、おしりシャワーで汚れを流しながらドライタイプのおしりふきシートで拭き取るのが一般的。ベッドの上でシャワーを使うとマットなどが濡れるのでは? と思われるかもしれませんが、使用済みのテープ止めタイプの紙おむつを広げ、そこに水を吸わせてしまえば問題ありません。それでも寝具が濡れるのが心配な場合は、未使用の尿とりパッドや使い捨ての防水シーツや吸水シートなどを敷くといいでしょう。なお、トイレでおむつ交換する際は、温水洗浄便座があるなら、まずは、便座のシャワーを使います。それでも落としきれなかったり、温水洗浄便座ではない時は、ピンポイントを狙いやすいタイプのおしりシャワーで洗ってあげましょう。

吸水シートとは、このようなもの。高吸収ポリマーが施されており、水分だけでなく、血液も素早く吸収(下の動画参照)。シートのサイズが大きくなるほど吸水量が増えます。写真は、白十字「サルバ吸水シート」。レギュラーサイズ(33×45cm)、ワイドサイズ(45×60cm)、スーパーワイドサイズ(60×90cm)がラインアップされています

【その他、注目のおしりシャワー】

使用後の紙おむつを廃棄するまでのニオイ対策

紙おむつの廃棄方法は自治体により異なりますが、いったんは自宅に溜めておくことになります。その際、課題となるのがニオイの問題。ビニール袋に入れて口を縛り、フタ付きのゴミ箱に溜めていったとしても、排泄物のニオイは漏れ出てしまいます。正直なところ、完全に消臭することはできませんが、対策をすることで、ゴミ箱から漏れるニオイは大幅に抑えることが可能。ポリ袋に入れる前に新聞紙に包むという方法はもっとも手軽なものですが、消臭効果のある袋やシートを使うと、よりニオイが抑えられるでしょう。

消臭袋の見た目は一般的なゴミ袋と変わりませんが、消臭効果は段違いです

消臭袋の見た目は一般的なゴミ袋と変わりませんが、消臭効果は段違いです

●サラヤ「スマイルヘルパーさん おむつの消臭袋」
消臭成分を練り込むことで、排泄物をはじめ、生ごみなどのニオイを消臭。かさばるおむつも入れやすいように、マチの付いた400(横)×500(縦)サイズとなっています。

●クリロン化成「BOS おむつが臭わない袋 大人用」
消臭袋といっても、完全にニオイをシャットアウトできるわけではありません(BOS製に限らず)。BOSの袋は、そのどうしても漏れ出てしまうニオイのスピードがゆっくりになるように設計しているのがポイント。人がニオイを感じる域まで臭い成分の濃度が上がらないようにすることで、“ニオイを感じない=無臭”を実現しました。高い防臭力を備えているほか、菌も通さないといいます。

●エステー「エールズ 脱臭炭 ニオイとり紙 おむつ・尿とりパッド用」
消臭袋ではなく、普通のビニール袋を使いたい人にうってつけなのが本製品。炭を配合した紙を袋やゴミ箱に入れるだけで、炭が悪臭成分を吸い取り、脱臭するというもの。このニオイとり紙は使い捨てで、おむつ、尿とりパッド1枚に対して1枚使うのが目安となっています。

実は、家族が紙おむつを使い始めたので、筆者も「エールズ 脱臭炭 ニオイとり紙 おむつ・尿とりパッド用」を使ってみました。容量20Lのフタ付きゴミ箱にこのニオイとり紙を1枚入れただけですが、その効果は想像以上。ニオイ漏れがほとんどありませんでした

最後に……

紙おむつ交換時にあるといい用品をいくつか紹介してきましたが、これでもごく一部。細かいものをあげれば、使い捨て手袋や撥水性を備えたエプロンなど、あるといいものはまだまだあります。しかし、これらが必ず必要というわけではありません。ただ、用意しておいたほうが、介護する側、される側ともに快適性が高まるのは間違いないので、できる範囲内で必要性が高まったものから揃えていくといいでしょう。

また、排泄物などのニオイはゴミ箱や消臭袋で完全に防げるわけではありません。消臭剤を置いたり、余裕があれば、脱臭機を購入してもいいかもしれません。

パナソニック「ジアイーノ」
プールや水道水の浄化などに使われたり、厚生労働省のウイルス抑制マニュアルや介護施設でも紹介されている除菌成分「次亜塩素酸」を放出し、室内にただようニオイを強力に脱臭。介護環境のニオイ対策にも高い効果を発揮します。さらに、浮遊菌や付着菌、付着ウイルスを除菌する効果もあり。

浅井郁子

浅井郁子

介護、福祉、高齢者支援をテーマに執筆活動するかたわら、地域の高齢者支援にも励む毎日。在宅介護の経験をもとに「ケアダイアリー介護する人のための手帳」を発売。

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ご利用上の注意
  • 本記事は情報の提供を目的としています。記事内で紹介している商品は人によっては合わない可能性もありますので、試供品などがある場合は、試されてからの購入を推奨します。
  • 紙おむつの廃棄方法は地域によって異なりますので、お住まいの市区町村のホームページでご確認ください。
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