日本の夏の風物詩といえば、風鈴、朝顔、打水、そしてすだれでしょうか。エアコンのない時代から、夏を涼しげに演出し、そして実際に涼しくなるアイテムとして重宝されてきました。今回は、「すだれ」にフィーチャーしようと思います。
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最近はいろいろな素材のものが販売されていますが、すだれは基本細く切った竹を糸で編み連ねたものです。これを軒に吊るしかけ、日よけと目隠しとして使います。カーテン、いやブラインドの元祖ですね。でも、大きく違うのが、すだれは主に窓の外に吊るすということ。窓の外に吊るして日よけとすることで、太陽光から発する熱エネルギーを室内に入れず、結果室温があがるのを防ぐのです。
室温があがるのを防ぐということは、もちろん、節電にもなります。また、ブラインドやカーテンのように室内に吊るすことも可能です。その場合、カーテンより通気性がよく、金属製ブラインドより熱を伝えにくいという利点があります。使わない時はブラインドのようにくるくる巻きあげられるのもすだれの魅力。
今年の夏はすだれをかけた窓辺で、風鈴の音を聞きながら夕涼みなんていかがでしょう? 夕涼み前には、ぜひ打水も忘れずに。
(回遊舎/番場由紀江)