待望の日本語配列キーボード「Smart Keyboard」も登場

今度こそ “iPadをノート PC化”できるかも!? 「10.5インチiPad Pro」レビュー

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アップルが毎年6月に開催している開発者向けイベント「Worldwide Developers Conference」(WWDC)。今年のWWDCは、ここ数年では類を見ないほど新しいハードウェアがお披露目された。今回は、その中でも注目度が高い「10.5インチiPad Pro」のレビューをお届けしたい。

10.5インチiPad Pro。価格.com最安価格は75,363円(64GB、Wi-Fiモデル)から

10.5インチiPad Pro。価格.com最安価格は75,363円(64GB、Wi-Fiモデル)から

ベゼルを細くして、ボディサイズの大型化を最小限に

iPadは初代モデルから9.7型のディスプレイを長らく採用してきた。ノートパソコンよりも小さく、スマートフォンよりも大きい9.7型は、持ち運びやすさと見やすさのバランスのとれた画面サイズだ。9.7型は3月に発売されたiPadに引き継がれ、今回のiPad Proは9.7型から10.5型に大型化を果たしている。iPad Proは、iPadの可能性を広げるべく新しいサイズに積極的にチャレンジしているようだ。12.9型モデルもそのひとつであり、今回も引き続きラインアップされている。

スマートフォンでもタブレットでも画面サイズが大きくなれば、本体も大きくなるものだ。10.5インチiPad Proは、9.7型の前モデルに比べると、画面サイズは20%アップしているが、フットプリント(設置面積、幅×高さ)は7%のアップにとどまっている。ベゼルを細くすることで、サイズアップを最小限に抑えているのだ。ケースの流用は難しいかもしれないが、携帯性は9.7インチiPad ProやiPadとほとんど変わっていない。ベゼルを細くするのは、スマートフォンやパソコンでも流行っており、目新しいものではないが、余白がなく、すっきりとした印象となっている。

9.7型の「iPad Air」と10.5型の10.5インチiPad Pro。左右のベゼルが細くなっているのがわかる。10.5インチiPad Proの本体サイズは174.1(幅)×250.6(高さ)×6.1(厚さ)mm、重量はWi-Fiモデルが469g、Wi-Fi + Cellularモデルが477g

タブレットは、操作も表示もディスプレイで行うので、ディスプレイの“でき”が重要だ。iPad Proのディスプレイには、環境に適した色を表示する「TrueToneディスプレイ」や多くの色を再現できる広色域ディスプレイなど、多くの機能が詰め込まれている。今回新しく搭載されたのがリフレッシュレートが60Hzから120Hzに向上した「ProMotionテクノロジー」だ。リフレッシュレートとは1秒間に画面を何回書き換えられるかを示しており、数字が多い方が細かく表示が切り替わる。

リフレッシュレート120Hzの効果は、タッチ操作でWebページをスクロールする際によくわかる。下にスクロールするとちらついたり、カクついたりといったことがなく、滑らかに動くのだ。指にしっかり画面が付いてくる感じだ。正直、単体で試しているときは、はっきりとした効果を体感できなかったが、ほかのタブレットを操作すると、ちらつきやちょっとしたズレが気になってきてしまう。

さらに、リフレッシュレート120Hzの効果で大きいのが「Apple Pencil」だ。Apple Pencilは、240Hzでディスプレイと情報をやりとりできるが、これまでの60Hzでは、4回に1回しか反応しなかった。これが120Hzになると2回に1回となり、書いてすぐに反応するようになるのだ。レイテンシは業界最高水準の20ミリ秒という。もともと反応がよかったApple Pencilが、さらに気持ちよく使えるようになったということだ。

10.5型のディスプレイは、輝度が500ニットから600ニットにアップ。反射防止コーティングにより、光りの反射もよく抑えられている

Apple Pencilの反応速度が20msに向上。遅延がなく、より気持ち良く入力できるようになった

Apple Pencilのレイテンシが20ミリ秒まで軽減され、遅延がなく、より気持ち良く入力できるようになった

待望の日本語配列キーボードが登場

iPad Proをノートパソコン代わりに使おうと考えている人にとって朗報なのが、専用キーボードに日本語配列キーボードが加わったこと。これまで英語キーしかなかったので、正直、誰にでもおすすめできるものではなかった。ストロークは浅く、キーフィーリングは変わっていないが、外出先で文字を入力するのには十分なキーボードだ。Macノートとキー配列は同じなので、Macユーザーであればすぐに使えるはずだ。そのほかにもApple Pencil用のケースや、Apple Pencilをいっしょに収納できるレザースリーブなどアクセサリーも充実している。

日本語配列のSmart Keyboard。アップルストアでの価格は17,800円(税別)

日本語配列の「Smart Keyboard」。アップルストアでの価格は17,800円(税別)

Apple Pencilをいっしょに持ち歩けるレザースリーブ。Apple Pencilをよく使う人にはこちらがいいだろう。アップルストアの価格は15,800 (税別)

スペック面では、6コアの「A10Fusionチップ」を搭載。ベンチマークアプリの「Geekbench 4」によると、メモリーは4GBだった。同ベンチマークアプリのスコアは、シングルコアスコアが「3885」、マルチコアスコアが「9134」と、低価格なノートパソコンよりも高いスコアだった。ストレージ容量が最大512GBになったのも見逃せない。iPad Proをメインマシンとして使っても、ストレージ不足に困ることはなさそうだ。また、将来、AR対応のアプリが増えて、高い処理能力を求められることになっても、この10.5インチiPad Proなら軽快にARアプリを楽しめそうだ。

ホームボタンは物理式で、iPhone 7のような感圧式ではない

ホームボタンは物理式で、「iPhone 7」のような感圧式ではない

ACアダプターは12Wタイプ

ACアダプターは12Wタイプ

まとめ 秋に登場する「iOS 11」でノートPC化の夢が現実に!?

10.5インチiPad Proの魅力をさらに高めるのが、今秋リリース予定の「iOS 11」だ。Macでおなじみの「Dock」が追加され、よく使うアプリをすばやく起動できるようになる。Dockから、2つ目のアプリを直接開いて、「Slide Over」「Split View」で2つのアプリを同時に利用することも可能。2つのアプリを開いて、テキストや写真、ファイルをアプリ間でドラッグ&ドロップすることもできる。iOS 11の登場により、作業効率は劇的に高まりそうだ。Smart Keyboardを使った便利なショートカットキーなどにも期待したい。

また、サードパーティのアプリであったファイル管理アプリも純正で用意される。「ファイル」というアプリで、MacやWindowsのようにプロジェクトごとにファイルを管理できる。Apple Pencilでは、ロック画面からすばやくメモをとれるインスタントメモという新機能も追加される予定だ。

iPadをノートパソコン代わりに使いたいと考えている人にとって、今回の10.5インチiPad Proはかなり魅力的なはずだ。作業効率が劇的に高まりそうなiOS 11が配信されれば、人によっては“パソコンいらず”になるかもしれない。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.8.23 更新
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