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2017年夏の4大ハイエンドキャリアスマホのポイントを解説

「Galaxy S8」「Xperia XZ Premium」「HTC U11」「AQUOS R」得手不得手とは?

今夏の通信キャリア製ハイエンドスマートフォンは良作揃いで、どれを選ぶかは悩ましいところ。ここでは、サムスン「Galaxy S8/S8+」、ソニーモバイル「Xperia XZ Premium」、HTC「U11」、シャープ「AQUOS R」の4機種に共通する特徴と、各機種の得意とする点、不得意な点に迫ってみよう。

今期のハイエンドスマホは、高性能かつ電池持ちもすぐれた良作揃い

今年の夏に発売された通信キャリアのハイエンドスマートフォン、Galaxy S8/S8+、Xperia XZ Premium、U11、AQUOS Rはいずれも、価格.com内で人気が高く、ユーザーレビューを見てもいずれも評価は上々だ。

これら4機種は、いずれも最新鋭のハイエンドCPU「Snapdragon 835」を搭載している点で共通している。このSnapdragon 835は、処理性能を重視したハイエンドCPUとしては珍しくバッテリーが持続し、発熱も比較的少ないという特徴がある。

また、USB 3.1に対応するUSB Tyep-Cポートの採用など、接続インターフェイスも強化されている。LTEの通信規格の1つであるカテゴリー16(ダウンロード時)に対応するモデムを内蔵しており、通信キャリア各社の用意する最新の通信環境に対応しているのも見逃せない点だ。

しかし、各機種を細かに見てみると、得意なものと苦手な点など個性がある。それらのポイントを機種ごとに解説しよう。

今回取り上げる4機種はいずれも、クアルコム社の最新世代ハイエンドCPUであるSnapdragon 835を搭載している

今回取り上げる4機種はいずれも、クアルコム社の最新世代ハイエンドCPUであるSnapdragon 835を搭載している

ユニークな縦長の曲面ディスプレイがポイント
サムスン「Galaxy S8」&「Galaxy S8+」

世界的に注目度の高いサムスンのGalaxy Sシリーズ。その最新モデルである「Galaxy S8」シリーズは、主にボディサイズの違いで「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」の2機種がラインアップされている。

Galaxy S8シリーズの美点は、コンパクトなボディだろう。約5.8インチの画面を持つGalaxy S8は横幅が約68mmで厚さは約8.0mm、約6.2インチのディスプレイを搭載する大型のGalaxy S8+も横幅は約73mmで厚さは約8.1mm、いずれもかなりコンパクトだ。また、左右の側面が曲面のエッジディスプレイなので感触もなめらか。カタログスペック値以上に薄く感じられる。

バッテリーの持ちも特に良好で、実際の利用パターンに近い計測条件「電池持ち時間」は、Galaxy S8が約115時間、さらに大容量のバッテリーを備えるGalaxy S8+では約135時間となっていて、競合モデルより1〜3割ほど高い数値だ(いずれもNTTドコモ版の値)。

メインカメラは、前機種の「Galaxy S7」シリーズと基本的には共通で、高感度撮影に強い。夜景はもちろん、手ブレや被写体ブレを抑えたきれいな撮影を誰でも手軽に行える。

前面がほとんどディスプレイで覆われたユニークなデザインだ

前面がほとんどディスプレイで覆われたユニークなデザインだ

メインカメラは高感度に強い。夜景撮影ではノイズも少なく手ブレの目立たない鮮明な撮影が行える

メインカメラは高感度に強い。夜景撮影ではノイズも少なく手ブレの目立たない鮮明な撮影が行える

メリットとトレードオフではあるが、エッジディスプレイは人によってゆがみを強く感じることがある。本機を選ぶ際は、実機のディスプレイをよく見ておきたい。

本機の特徴であるエッジディスプレイ。曲面部分のゆがみをどう受け取るかが製品選びのポイントになる

本機の特徴であるエッジディスプレイ。曲面部分のゆがみをどう受け取るかが製品選びのポイントになる

画面サイズ(解像度):約5.8インチ(Galaxy S8)/約6.2インチ(Galaxy S8+、いずれも1440×2960)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約68×149×8.0mm(Galaxy S8)/約73×160×8.1mm(Galaxy S8+)
重量:約150g(Galaxy S8)/約173g(Galaxy S8+)
CPU:Snapdragon 835 MSM8998(2.35GHz×4+1.9GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GB)
OS:Android 7.0
電池持ち時間:約115時間(Galaxy S8 SC-02J)/約115時間(Galaxy S8+ SC-03J)/約100時間(Galaxy S8 SCV36)/約115時間(Galaxy S8+ SCV35)
USB:USB Type-C
Bluetooth:5.0
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグ:搭載/搭載
メインカメラ:約1,220万画素(デュアルピクセル)
サブカメラ:約800万画素

4K HDR対応液晶に加えて、スーパースロー撮影など魅力的なメインカメラの機能
ソニーモバイル「Xperia XZ Premium」

4K HDR表示に対応する液晶ディスプレイを備えたXperiaシリーズの最上位モデル。前モデルの「Xperia Z5 Premium」よりも完成度が格段に向上しており、価格.comでの評価も高い。

このディスプレイは、NTTドコモの映像配信サービス「dTV」や、「Amazonプライム・ビデオ」で配信中の4K HDRコンテンツを再生できるほか、4K動画や高解像度の静止画を高精細に表示できる。もうひとつのポイントはメインカメラだ。イメージセンサーとキャッシュメモリーを一体化した「Motion Eye」カメラシステムを採用しており、HD画質で960FPSのスーパースロー動画撮影や、静止画撮影時の先読み撮影といった新機能を搭載している。特に超高速動画撮影を使った動きのある被写体の撮影はなかなか楽しい。また、オーディオ専用機並みにクロストークを徹底排除したというヘッドホン端子も魅力で、立体感のあるサウンドを楽しむことができる。

4K HDR対応の液晶ディスプレイを搭載。4K HDR対応の動画コンテンツをスマートフォンで再生できる

4K HDR対応の液晶ディスプレイを搭載。4K HDR対応の動画コンテンツをスマートフォンで再生できる

スーパースロー撮影や先読み撮影など、ユニークな機能を搭載する

スーパースロー撮影や先読み撮影など、ユニークな機能を搭載する

気になる点としては、実際の使用では画面表示が粗い点がある。4K表示に対応するのはプリインストールされるアプリのうち一部のみで、ホーム画面を含めたほとんどはフルHD表示止まりだ。これは、バッテリー消費を抑えるための措置なのだが、約5.5インチという画面サイズに対してフルHD表示というのは、WQHD(1440×2560)が標準のこのクラスとしては少々物足りなさを感じる。

バッテリー消費を削減するという狙いはあるが、一部のプリインストールアプリ以外はフルHD表示にとどめられている

画面サイズ(解像度):約5.5インチ(2160×3840)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約77×156×7.9mm
重量:約191g
CPU:Snapdragon 835 MSM8998(2.45GHz×4+1.9GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GB)
OS:Android 7.1
電池持ち時間:約105時間
USB:USB Type-C
Bluetooth:5.0
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグ:搭載/搭載
メインカメラ:約1,920万画素
サブカメラ:約1,320万画素

FeliCaポートや防水ボディなど国内でニーズの高い機能が復活
HTC「U11」

前モデルの「HTC 10」はグローバルモデルそのままのシンプルな製品だったが、この「U11」は、「HTC J Butterfly」シリーズのようにFeliCaポートや防水機能など国内向け機能を豊富に搭載するモデルとして生まれ変わって登場した。

本機は1440×2560表示に対応する約5.5インチの液晶ディスプレイを搭載しており、画面サイズに余裕がありつつ、画面解像度も高い。豊富なAI機能も特徴で、HTC独自のAIレコメンド機能「Sense Companion(センスコンパニオン)」では、ユーザーの利用状況や端末の状況を解析して、使わないアプリを自動で停止したり、地図アプリのルート案内を行う際に交通状況を考慮したり、ユーザーの好みを理解したレストラン案内などが利用できる。なお、Sense Companion はAmazonのAI技術「Amazon Alexa」にも対応している。もちろん、Google標準の「Google Assistant」にも対応しており、合計3種類のAI技術を利用できる。

メインカメラが約1,200万画素に対し、サブカメラは約1,600画素数となっている。メインカメラは1080p/120fpsのスローモーション撮影に対応しているほか、スマートフォンのカメラのベンチマークテストで知られる「DxOMark」で、スマートフォンでは最高のスコア「90」を記録している。

メインカメラは1080p・120fpsのスローモーション撮影に対応。マニュアル撮影機能も豊富だ

メインカメラは1080p・120fpsのスローモーション撮影に対応。マニュアル撮影機能も豊富だ

AIレコメンド機能「Sense Companion」を搭載。AmazonのAI機能「Amazon Alexa」にも対応している

気になる点としては、バッテリーの持続性がある。au版のHTV33では、「電池持ち時間」は約80時間となっており(ソフトバンクは電池持ち時間を公表していない)、今期のバッテリーが持続するライバルたちよりも数値がよくない。また、ヘッドホン端子が搭載されておらず、有線のイヤホンやヘッドホンを使う場合は、同梱の変換アダプターが必要となる。このほか、フルセグおよびワンセグチューナーが省略されている点にも注意したい。

ヘッドホン端子が搭載されておらず、使用する場合は同梱の変換アダプターが必要

ヘッドホン端子が搭載されておらず、使用する場合は同梱の変換アダプターが必要

画面サイズ(解像度):約5.5インチ(1440×2560)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約76×154×8.3mm
重量:約170g
CPU:Snapdragon 835 MSM8998(2.45GHz×4+1.9GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大200GB)
OS:Android 7.1
電池持ち時間:約80時間(HTV33)
USB:USB Type-C
Bluetooth:4.2
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグ:非搭載/非搭載
メインカメラ:約1,200万画素(ウルトラピクセル)
サブカメラ:約1,600万画素

倍速駆動のなめらかな動作が自慢のハイスピードIGZO液晶を搭載
シャープ「AQUOS R」

シャープのスマートフォン「AQUOS」シリーズの今期モデル「AQUOS R」は、NTTドコモ、au、ソフトバンクの共通モデルとして登場している。今回取り上げた4モデルの中では、唯一3キャリアすべてで取り扱いがあり、キャリアを選ばずに購入できる点はうれしいところだ。

AQUOS Rの大きな魅力は、感度特性にもすぐれる倍速駆動の「ハイスピードIGZO液晶」がもたらす、なめらかな操作感覚だ。画面スクロールは指に吸い付くようにとてもなめらかで、体感速度はライバルより明らかにすぐれている。また、2年間のOSバージョンアップが保証されているのも、1台の端末を長く使う場合に心強い点だ。

プリインストールされるOSはAndroid 7.1.1。発売後2年間のバージョンアップが保証されている

プリインストールされるOSはAndroid 7.1.1。発売後2年間のバージョンアップが保証されている

気になる点としては、カメラの機能がある。明るい場所では文句はないが、高感度撮影がやや弱く、夜景撮影などでは、シャッター速度の不足による手ブレや被写体ブレが発生しやすく、ノイズも目立ちやすい。そうした場所で撮影を行う場合は、手ブレを抑えるためにしっかりボディを支え、照明を工夫するなどの工夫が必要だろう。

高感度撮影にやや弱く、夜景撮影時には被写体ブレや暗部のノイズがやや目立つ

高感度撮影にやや弱く、夜景撮影時には被写体ブレや暗部のノイズがやや目立つ

画面サイズ(解像度):約5.3インチ(1440×2560)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約74×153×8.7mm
重量:約169g
CPU:Snapdragon 835 MSM8998(2.2GHz×4+1.9GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GB)
OS:Android 7.1.1
電池持ち時間:約120時間(SH-03J)/約95時間(SHV39)
USB:USB Type-C
Bluetooth:5.0
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグ:搭載/搭載
メインカメラ:約2,260万画素
サブカメラ:約1,930万画素

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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