リンクスインターナショナルは2017年8月24日、同社が正規代理店を務める中国Colorful Technology社製のビデオカードの取り扱いを開始すると発表した。
メディア向け発表会の様子
Colorful Technologyは、中国でビデオカードやマザーボード、電源、PCケース、SSDなどの自作PCパーツを手がける総合PCパーツメーカー。社名にもなっているColorfulブランドのほか、ビデオカードのiGameブランドや電源/PCケースのSegotepブランドなど、多数のブランドを展開している。なかでもビデオカードについては力をいれており、中国市場では15年連続No.1を獲得。近年は海外進出にも積極的に取り組んでおり、直近では、NVIDIA製GPU搭載ビデオカードの販売台数で世界第4位のポジションだという。
ビデオカードからPCケース、ゲーミングPCまで、PCまわりの幅広いジャンルの製品を手がけるColorful Technology
非常に強力なラインアップを誇るビデオカードは、中国でシェアNo.1、全世界で4位というポジションだ
日本市場には、今年7月にリンクスインターナショナルと代理店契約を締結して参入。SSD製品の日本国内での販売からスタートさせていたが、本命のビデオカードについてもついに日本で展開されることとなった。取り扱い開始第1弾製品として展開されるのは、iGameブランドのビデオカードを中心とした全8モデル。最上位モデル「iGame GTX1080Ti Kudan(九段)」を除く7モデルは、今週末の8月26日より発売開始となる。
リンクスインターナショナルが取り扱うビデオカード第1弾製品は、「iGame GTX1080Ti Kudan」「iGame GTX1080Ti Neptune W」「iGame GTX1080Ti Vulcan X OC」「iGame GTX1080Ti Vulcan AD」「iGameGTX1080 U-TOP-8G」「iGame GTX1060 Vulcan U 6G」「N1070-805-WK」「N1060-605-WK」の全8モデルだ
今回、日本市場へのビデオカード製品投入に合わせて行われた発表会には、Colorful Technology社でビデオカード部門のセールスマネージャーを務めるBill Lu氏が登壇。ブラケット部に用意されたスイッチだけで簡単にオーバークロックできる「One-key overclocking」や、ビデオカードクーラー部に設けたLEDパネルでGPU温度やファンの回転数などをモニタリングできる「iGame Status Monitor」といったiGameブランドのビデオカードの特徴をアピールしたほか、今後展開については、「日本市場をしっかりと把握し、投入製品を見極めていきたい。パートナーのリンクスインターナショナルと協力し、早期にシェア10%を目指したい」と意気込みを語った。
スイッチだけでオーバークロックできる「One-key overclocking」機能
OC設定ボタンはブラケット部に用意されている。スイッチが押しこまれた状態だとOCがOFFに、リリースされた状態だとOCがONになるとのこと
ビデオカードに搭載されたLEDパネルでGPUの動作状況をモニタリングできる「iGame Status Monitor」
「iGame Status Monitor」搭載モデルを使って実際の動作環境を表示してみたところ
また、発表会の行われた会場には、日本市場への投入を予定しているビデオカードも展示されていた。なかでもひときわ強い存在感を放ったのが、最上位モデル「iGame GTX1080Ti Kudan(九段)」だ。ゲーミングユーザーの頂点1%のユーザーに向けた超ハイエンド向けのモデルで、GPUチップにはNVIDIA「GeForce GTX 1080Ti」の選別チップを使用しているという。冷却機構は、空冷と水冷のハイブリッドに対応。「One-key overclocking」によるメーカー設定のOCは、ベースクロック1657MHz、ブーストクロック1784MHzと、世界最高クロックを達成しているという。スペックを満たすためにチップを選別しているため、初回出荷は全世界で10本程度、日本にも発売当初は1〜2本しか入荷しないということで、かなり貴重なモデルとなりそうだ。
発表会場には、日本市場投入モデルがいくつか展示されていた
空冷と水冷のハイブリッド冷却に対応した超ハイエンドモデルの「iGame GTX1080Ti Kudan」。ベースクロック1657MHz、ブーストクロック1784MHzというのは、現行のメーカー製カードのOC設定では最高値だという
専用のキャリングケースで収められた形で販売される予定
クーラーが大きいため、カード装着には3スロット分の厚みがある
このほか、会場には大型の冷却クーラーを採用したハイエンドユーザー向けの「Vulcan」シリーズや、水冷クーラーを採用した「Neptune」シリーズなども展示されていた。なお、発表会には展示されていなかったが、日本市場に投入される製品のうち、iGameブランドを冠さない「N1070-805-WK」「N1060-605-WK」はバルクパッケージになるということだ。
ハイエンドOCモデルの「iGame GTX1080Ti Vulcan X OC」。本体重量約1630gという超重量級のモデルだ
水冷クーラーを組み合わせた「iGame GTX1080Ti Neptune W」
3連クーラーを採用した「iGameGTX1080 U-TOP-8G」
今回の発表会はビデオカードの日本市場への投入に合わせて行われたものだったが、日本でのColorfulブランドの製品拡大を狙うためか、すでに日本市場への投入が開始しているSSD製品の担当者のほか、日本市場への参入がまだ行われていない電源/PCケースのSegotepブランドの担当者も登壇し、各製品の取り組みについても発表が行われた。
SSD製品は、2年前に新たに参入した領域だが、中国市場では順調にセールスが伸びているとアピール。今後は、コントロールICメーカーが2017年4Qに最新コントローラーを投入するタイミングで素早くキャッチアップし、海外市場でも売上を伸ばしていきたいという。
SSD製品。SATAモデルのほか、M.2やPCI Ecprss接続対応モデルなどをラインアップしているという
Segotepブランドは、電源/PCケースなどメインに取り扱う商材を中心にプレゼン。昨今のマイニング需要に対応するため、12V出力しか持たないマイニングマシン専用の電源ユニットをラインアップに用意していることや、PCパーツに素早くアクセスしやすいように開閉が引き出しタイプになっているPCケースなどをラインアップしていることなどを紹介した。
Segotepブランドの電源ユニットのラインアップの一部
なお、リンクスインターナショナルの担当者によると、Segotepブランドの製品も近日中に取り扱いを開始する予定だという。また、会場にはiGameブランドのマザーボードも参考展示されていたが、こちらも取り扱い開始できるように調整中とのことだ。
会場には、日本での取り扱いが開始しているColorfulブランドのSSDのほか、日本未発売のiGameブランドのマザーボード、SegotepブランドのPCケースや電源ユニットも展示されていた
PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。