ファーウェイは、2017年10月10日に都内で新製品発表会を開催し、新型スマートフォン「honor 9」を発表した。発売日は10月12日で、市場想定価格は53,800円(税別)。同社のハイエンドスマートフォン「P10」と比べて、カメラ性能が多少劣るものの、基本性能はほとんど変わらないというハイスペック機であるにもかかわらず、価格が安く設定されている。都内で開催された発表会では実際に「honor 9」を触ることができたので、レポートする。
発表会会場で実際に「honor 9」を触ってみた
「honor 9」の基本スペックは、CPUが「Kirin 960」、メモリーが4GB、ストレージが64GBで、今年6月に発売された同社のハイエンドモデル「P10」とまったく同じ構成。それでいて価格が抑えられているのは驚きだ。以下の表に基本スペックをまとめたが、大きな違いはカメラ部分だけとなっている。
カメラ機能が「P10」よりやや劣るものの基本スペックは同じ
本体は、5.15型のフルHDディスプレイを搭載するコンパクトなボディで、手の中にスッポリと収まるサイズ感。大型スマートフォンが主流の中で、貴重な存在と言えるだろう。
両サイドが曲面状になっているため持ちやすい。コンパクトなので片手でも操作できる
デザイン面での大きな特徴は、光が細い筋のように映し出される背面。15層のレイヤーを重ねることにより、光の屈折を表現しているという。カラバリは、グレイシアグレーとサファイアブルーの2色に加えて、楽天モバイル限定でミッドナイトブラックが用意されている。
また、microSDメモリーカードとの排他利用となるが、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応。対応バンドはLTEがBand1/3/5/7/8/19/20/38/40で、3GがBand1/2/5/6/8/19となっている。
光の線がビビッドで美しい背面。指紋が付きやすいのが少し気になる
指紋認証は「honor 8」時の背面から前面へと移動
USB Type-Cポートを採用しつつイヤホンジャックも搭載
「honor 8」の外観やデザインは以下の動画から確認してほしい。短いが、カメラを起動して撮影した様子も収めている。
カメラは、ファーウェイのラインアップではすっかり主流となったデュアルレンズを採用。色情報を取得するRGBセンサー搭載のカメラ(1200万画素)と、明暗情報とディテールの取得に優れるモノクロセンサー搭載のカメラ(2000万画素)を組み合わせて、高精細な写真を撮ることができる。
背面に搭載されたデュアルレンズカメラ(左が2000万画素、右が1200万画素)は、出っ張りがないタイプ
2つのカメラを使い、撮影後にボケやピントを調整できるワイドアパチャー機能を搭載。定番のビューティーモードやポートレートといった撮影モードのほかにも、画質が落ちない光学ズーム(2倍)に対応した。ライカレンズの「P10」より性能的には劣るが、十分満足できるカメラ機能だろう。
2つのレンズを組み合わせて撮影した写真は非常に高精細で細かいディテールもくっきりととらえられる。画画面右側には、上からフラッシュ、ワイドアパチャーモード、ビューティモードのアイコンが並べられていて、ワンタップで切り替えられる
左が標準、右が光学2倍ズームで撮影。ズーム撮影時でも画質の劣化は一切感じなかった
「honor 9」の発売時価格は中国で2299元(約39,000円)だったので、これに比べると日本国内での販売価格は少し高めに設定されているのが残念なところだ。しかし、イギリスでは379.99ポンド(約56,000円)だったことを考えると妥当なのかもしれない。
とは言っても、スペックやカメラ性能などを総合的に判断すれば53,800円(税別)という市場想定価格は、かなりコストパフォーマンスにすぐれていると言える。また、「honor 8」までは楽天モバイルの独占販売モデルだったが、「honor 9」は楽天モバイルのほかに、IIJmio、イオンモバイル、goo Simsellerの各MVNOで取り扱われる。購入キャンペーンも実施されるので、気になる人はチェックしてみてはいかがだろうか。
「honor9」を契約できるMVNO各社の料金プランの一覧は以下のURLから確認してほしい。