レビュー
高速&低消費電力のハイエンドCPUとAndroid 8.0を搭載

「Xperia XZ1」「Xperia XZ1 Compact」まとめてレビュー

日本国内ではAndroidスマートフォンの定番ブランドになっているソニーモバイルの「Xperia」シリーズ。その最新モデルは、ミドルサイズの「Xperia XZ1」と、コンパクトサイズの「Xperia XZ1 Compact」の2機種だ。両機種に共通する特徴と、各機種で異なる特徴をそれぞれ解説しよう。

2017年11月に投入された「Xperia XZ1」と「Xperia XZ1 Compact」。CPUやメモリーなどの基本スペックは同じだが画面サイズが約5.2インチと約4.6インチで異なる

最上位クラスの「Snapdragon 835」を両モデルともに採用

Xperiaシリーズの最新モデルである「Xperia XZ1」と「Xperia XZ1 Compact」。中核モデルとなるXperia XZ1は3キャリアから発売されており、NTTドコモでは「SO-01K」、auでは「SOV36」、ソフトバンクでは型番なしの「Xperia XZ1」としてそれぞれ発売中だ。いっぽう、コンパクトモデルのXperia XZ1 Compactは、NTTドコモのみが「SO-02K」として発売している。

両機は横幅で約8mm、高さでは約2.1mmの違いがある

両機は横幅で約8mm、高さでは約2.1mmの違いがある

厚みについては、Xperia XZ1のほうが約1.9mm薄い。重量はXperia XZ1 Compactのほうが約13g軽い

厚みについては、Xperia XZ1のほうが約1.9mm薄い。重量はXperia XZ1 Compactのほうが約13g軽い

Xperia XZ1は、夏モデル「Xperia XZs」の後継機で、1080×1920のフルHD表示に対応する約5.2インチの液晶ディスプレイを備えたシリーズの中核モデルだ。ボディサイズは約73(幅)×148(高さ)×約7.4(厚さ)mm、重量は約156gで、Xperia XZsと比較すると横幅が約1mm広くなっているが、厚さが約0.7mm薄くなり、重量は約5g軽くなった。外見の変更はあまりないが、半円型にデザインされた側面のデザイン処理と、継ぎ目のない一体構造の薄型ボディのおかげで手になじみやすい。

Xperia XZ1は約5.2インチの液晶ディスプレイを搭載。Xperia XZsと画面サイズおよび画面解像度は共通だが、新たにHDR表示に対応した

Xperia XZ1は半円状の側面と厚みを抑えたボディにより、一段と薄いシルエットに仕上がった

Xperia XZ1は半円状の側面と厚みを抑えたボディにより、一段と薄いシルエットに仕上がった

両機ともUSB Type-Cポートを搭載。QuickCharge 3.0に加えて、USB Power Deliveryにも対応した

両機ともUSB Type-Cポートを搭載。QuickCharge 3.0に加えて、USB Power Deliveryにも対応した

いっぽうのXperia XZ1 Compactは、2016年冬モデル「Xperia X Compact」の後継機で、720×1280のHD表示に対応する約4.6インチの液晶ディスプレイを備える。ボディサイズは約65(幅)×129(高さ)×9.3(厚さ)mmで、重量は約143g。Xperia X Compactと比較すると約0.2mm薄くなり、重量は約8g重くなった。なお、本機のボディはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を採用した一体構造になっており、強度が高いうえに、電波の透過性にもすぐれている。

Xperia XZ1 Compactの画面サイズと解像度は、Xperia X Compactから変わらない。なお、HDRには非対応

Xperia XZ1 Compactの画面サイズと解像度は、Xperia X Compactから変わらない。なお、HDRには非対応

Xperia XZ1 Compactのスピーカーは、容量が50%大きくなり、より大音量でのサウンド再生が可能になった

Xperia XZ1 Compactのスピーカーは、容量が50%大きくなり、より大音量でのサウンド再生が可能になった

Xperia XZ1.Xperia XZ1 Compactとも、夏モデルとして発売された「Xperia XZ Premium」に採用されていた最新世代のハイエンドCPU「Snapdragon 835 MSM 8998(2.45GHz×4+1.9GHz×4)」と、4GBという大容量RAMを組み合わせている。両機のベンチマークテストを定番のアプリ「Antutuベンチマーク」を使って計測したところ、Xperia XZ1の総合スコアは176224(3D:71187、UX:58397、CPU:38329、RAM:8311)、Xperia XZ1 Compactの総合スコアは161877(3D:58549、UX:56625、CPU:38644、RAM:8059)となっており、現時点のAndroidスマートフォンの中では最高クラスの性能を備えていると言える。なお、両機のサブスコアを見るとCPUとRAMのスコアはほぼ同等だが、描画系の3DおよびUXのスコアで意外な差が付いた。その理由は現在調査中だ。ただ、描画やアプリの切り替えなどの実際の体感速度は、上記のスコア分の差は感じ取れなかった。

Antutuベンチマークの総合スコアはXperia XZ1が176224(3D:71187、UX:58397、CPU:38329、RAM:8311)、Xperia XZ1 Compactの総合スコアは161877。画面解像度が高く描画負担の大きいXperia XZ1のほうがグラフィック系で高いスコアを出した

内蔵されるバッテリーは、いずれも2,700mAh。ユーザーの利用状況を平均化し、実際の利用パターンに近い条件で計測した電池持ちの指標である「電池持ち時間」は、Xperia XZ1のNTTドコモ版で110時間、au版で約100時間となっている。これに対し、Xperia XZ1 Compactでは約140時間というかなりの電池持ちを誇っている。前モデル「Xperia X Compact」の電池持ち時間は約 95時間だったが、処理性能とバッテリーの持続性が両方とも大きく高められているのは特筆に価するだろう。

メインカメラはXperia XZsとほぼ同じ、Compactのサブカメラは超広角対応

両機種は、メインカメラについては、両機ともXperia XZsと同じで、約1920万画素のイメージセンサーに、正確なホワイトバランスを感知する「RGBC-IRセンサー」や、暗い場所でも正確で高速なオートフォーカスを実現する「レーザーAFセンサー」を備えたものとなっている。機能面も、ハイスピードカメラや、3コマまでの先読み撮影機能などがXperia XZsからそのまま継承されている。これに加えて、笑顔を検出して自動でシャッターを切る「スマイルシャッター」や、被写体の動きを予測してフォーカスを合わせ続ける「オートフォーカス連写」機能が新たに追加された。また、マニュアル撮影時のユーザーインターフェイスも改善されており、操作がよりわかりやすくなっている。

メインカメラは、両機種とも同じ。左上のやく1920万画素カメラに加え、レーザーAFセンサーとRGBC-IRセンサーを搭載しAF精度やホワイトバランスの精度が高められている

ホワイトバランスを正確に認識できる「RGBC-IRセンサー」を備えるため、肉眼に近い印象の色合いを再現できる

高感度撮影でもシャッタースピードが確保されており、手ブレや被写体ブレを抑えた撮影が可能。レーザーAFセンサーのおかげでピント合わせも高速だ

いっぽう、サブカメラについては両機で異なる。Xperia XZ1には約1300万画素のイメージセンサーを搭載するが、Xperia XZ1 Compactは約800万画素のイメージセンサーに画角120°(35mm換算の焦点距離で18mm)という超広角レンズを組み合わせた、より自撮りに特化したものとなっている。また、フラッシュの代わりにディスプレイを発光させる「ディスプレイフラッシュ」機能も追加されており、自撮り撮影では不利になりやすい、暗い場所での撮影も失敗しづらい。

サブカメラには違いがあり、Xperia XZ1 Compactには120°の画角に対応するレンズが搭載される

サブカメラには違いがあり、Xperia XZ1 Compactには120°の画角に対応するレンズが搭載される

Xpeira XZ1 Compactのサブカメラは、広角レンズを搭載するため、5人が並んだ構図の自撮りも行える

Xpeira XZ1 Compactのサブカメラは、広角レンズを搭載するため、5人が並んだ構図の自撮りも行える

Android 8.0をいち早く搭載するが、注目機能Picture in Picture対応は限定的

Xperia XZ1とXperia XZ1 Compactは、いずれもOSにAndroid 8.0を採用しているが、動画再生を小窓で行えるAndroid 8.0の注目機能「Picture In Picture」については、リファレンスモデルである「Nexus」シリーズと同じく限定的な対応にとどまっている。Google純正の「YouTube」アプリは同機能に対応しておらず、Xperia独自の動画閲覧アプリやテレビ再生アプリもPinP対応が見送られている。対応しているのはWebブラウザーの「Chrome」や、Google Mapのナビゲーション画面にとどまっている。

なお両機とも、オリジナルの3Dキャプチャーアプリ「3Dクリエイター」がプリインストールされている。これは、内蔵のカメラを使って人の顔や人形、食べ物といった物体の造形やカラーをスキャンして、3Dデータ化するというもの。取り込んだ3Dデータは、オンラインの3Dプリントサービスを使ってフィギュアにしたり、3Dのアバターを作り、内蔵カメラのARエフェクトのデータや3Dアニメーションとして遊ぶことができる。なお、このアプリは夏モデルのXperia XZ Premiumに対しても、Android 8.0へのバージョンアップ時に搭載される予定だ。

内蔵のカメラを使い、顔などの3Dキャプチャーが行える新しいアプリ「3Dクリエイター」。3DデータはDMMのオンライン3Dプリントサービス「DMM.make」などで出力も可能

Xperia XZ Premiumも含めて、サイズの異なる3機種がラインアップされた

今冬のXperiaシリーズは、ここまで見てきた「Xperia XZ1」と「Xperia XZ1 Compact」の2機種。そして、継続発売中の「Xperia XZ Premium」という3モデル展開となる。

この3機種は、ボディサイズや画面サイズと解像度などが異なるものの、CPUやRAM容量が共通しているうえに、Xperia XZ Premiumも12月にAndroid 8.0へバージョンアップが予定されていることを考慮すれば、ソフトウェアの面でもほぼ共通。いずれも、ユーザーがXperiaに対して抱く「高性能で多機能なキャリア製スマートフォン」というイメージそのものなので、自分の好きなサイズの製品を選べば間違いはない。

競合製品との比較だが、Xperia XZ1は、シャープの「AQUOS R」がサイズ面や機能面で近い。Xperia XZ1のほうがカメラ機能が高く、ボディが薄い分、持ちやすさにはすぐれているが、本機の画面解像度がフルHDなのに対して、AQUOS Rのディスプレイは1440×2560のWQHD表示であるうえに、倍速駆動なので描画がとても速い。この両機種の検討はなかなか甲乙付けがたい。

いっぽうのXperia ZX1 Compactは、競合する製品が意外と見当たらない。シャープの「AQUOS R compact」はサイズが近いものの、搭載されるCPUがヘキサコア「Snapdragon 660」なので、グレードはやや下になる。2015年に登場し、2年縛りの明けた「Xperia Z5 Compact」や「Xperia A4」といったコンパクトモデルからの 買い替え機としては十分に満足できるだろう。

夏モデル「Xperia XZ Premium」には、新色の「ロッソ」が追加された。また、12月にAndroid 8.0へのバージョンアップも予定されており、ソフトウェアの面でもXperia XZ1およびXperia XZ1 Compactに並ぶことになる

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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