ファーウェイは、2018年5月10日に新製品発表会を開催し、ノートPC「MateBook X Pro」と「MateBook D」、タブレット「MediaPad M5/M5 Pro」を発表した。発表会で展示されていた実機とともに、それぞれの特徴をレポートする。
ファーウェイが発表した13.9型ノートPC「MateBook X Pro」
格安スマホで知られるファーウェイだが、昨年2017年に同社初となるクラムシェルタイプのノートPC「MateBook X」を発売。これの後継機にあたるのが、今回発表された「MateBook X Pro」だ。CPUはインテルの第8世代「Core i7 8550U/i5 8250U」を搭載する。
Core i7モデルはメモリーが16GB、ストレージが512GB SSDで、NVIDIAのGPU「GeForce MX150」を備える。これならば、高度なゲームを除いてノートPCで行う幅広い作業に対応できるだろう。いっぽうCore i5モデルは、メモリーが8GB、ストレージが256GB SSD。バッテリー容量は、両モデルともに動画再生約12時間となっている。
高いスペックよりも目を引くのが美しい筐体だ。「MateBook X Pro」は、13.9型LTPS液晶を搭載しながらも、約304(幅)×217(奥行)×14.6(高さ)mmというコンパクトなサイズを実現。液晶周囲のベゼルは4mmというから驚きだ。画面領域率はスマートフォンにも負けない91%を誇る。
4mmの極狭ベゼルを実現したディスプレイ
ディスプレイ表面には、高耐久の「Corning Gorilla Glass」を採用しているが、狭ベゼルのため落下などの衝撃を受けたときは破損が心配
画面領域率は91%で、アップルの13型「MacBook Pro」の82%を上回る
本体サイズは約304(幅)×217(奥行)×14.6(高さ)mm。メタル製ボディがスタイリッシュだ。重量は約1.3kgで、片手で持ったときに少し重く感じた
底面
左側面にはイヤホンジャックとUSB Type-Cポートを2基。そのうち1基はThunderbolt 3に対応。右側面にはUSBポートを備える。SDカードスロットもあればベターだった
液晶ディスプレイは解像度3000×2000、260PPI、sRGBカバー率100%。非常に高精細で明るく(最大450nit)、ドルビーアトモスに対応しており、4K動画の視聴に適している。また、10点タッチ操作に対応するタッチパネルを採用しているのもポイントだ。
ベゼルを狭くする代わりに、画面上部のWebカメラは搭載されていない。ではカメラはどこにいったのかというと、キーボードのキーに埋め込まれているのだ。「F6」キーと「F7」キーの間にカメラマークのキーがあり、ポチッと押すとカメラがポップアップする仕組みになっている。トップベゼルを狭くするのに、カメラを取り除くのではなく、新しいアプローチをとったというわけだ。
カメラアークのキーを押すと、カメラが出てくるギミック
キーボードは、キーストロークが浅すぎず短時間の操作で打ちにくい印象を受けなかった。タッチパッドが非常に大きいのも特徴のひとつだろう。なお、キーボードの右上には指紋認証をかねた電源ボタンを搭載する。
大きなタッチパッドを備えるキーボード。キーボードの周囲にツイーター2基、サブウーハー2基の合計4基のスピーカーを備え、ドルビーアトモスに対応し、臨場感あふれるサウンドを楽しめるという
キーストロークは深すぎず浅すぎず
右上にある電源ボタンは指紋認証センサーを搭載している
両モデルに基本スペック以外の違いはない。価格は、Core i5モデルが149,800円(税別、以下同)で、Core i7モデルが209,800円。写真や動画の編集など、クリエイティブな作業をしないのであれば、Core i5モデルでこと足りるだろう。いずれも2018年6月15日より発売開始だ。
「MateBook D」は、フルHD(1920×1080)の15.6型液晶を備えるスタンダードノート。インテル第8世代 Core i5/i7の2モデルが展開され、Core i5モデルはメモリーが8GB、ストレージが1TB HDD。Core i7モデルは、メモリーが8GB、ストレージが128GB SSD+1TB HDDのハイブリッド構成となっており、GPUにNVIDIA「GeForce MX150」を備える。
本体サイズは、約358(幅)×239(奥行き)×16.9mm(高さ)で、重量は約1.9kg。「MateBook X Pro」と同じくサウンドはドルビーアトモスに対応。インターフェイスは、USB 3.0×2、USB 2.0×1、イヤホンジャック、HDMIポート。バッテリーは、動画の連続再生8.5時間となっている。
15.6型ノートPC「MateBook D」
「MateBook X Pro」を見た後だけに驚きは少ないが、こちらも狭額ベゼルになっており、画面領域は83%
左側面には電源ポート、HDMIポート、USB 3.0×2。右側面にUSB 2.0×1を備える
「MateBook D」のキーボード。右上の電源ボタンは、指紋認証には対応していない
価格は、Core i5モデルが87,800円で、Corei7モデルが117,800円。ファーウェイらしく、コストパフォーマンスの高いモデルと言えるだろう。2018年5月18日より発売開始となる。
「MediaPad M5 Pro」はWQXGA(2560×1600)の約10.8型IPS液晶を備えるAndroidタブレット。本体サイズは、約258.7(幅)×171.8(奥行き)×7.3(厚さ)で、重量は約500gとなっている。OSはAndroid 8.0を搭載する。
基本スペックは、CPUがオクタコア「Kirin960(2.4GHz×4+1.8GHz×4)」、メモリーが4GB、ストレージ容量は64GB(microSD最大256GB)で、バッテリー容量が7500mAh。4096段階の筆圧の感知に対応するデジタルペン「HUAWEI M-Pen」が付属する。
4基のスピーカーとHarman/Kardonのサウンドチューニングにより臨場感あふれるサウンドを楽しめるほか、ハイレゾ音源の再生にも対応。こちらはWi-Fiモデルのみの提供となる。
WQXGA(2560×1600)の約10.8型IPS液晶を備える「MediaPad M5 Pro」
ディスプレイには2.5Dガラスを採用
右側面にSIMカードスロットと電源ボタン、音量調節ボタンを備える。左側面にはボタンやスロットなどがなく、スッキリとしたデザインだ
付属するデジタルペン「HUAWEI M-Pen」
いっぽうの「MediaPad M5」は、約8.4型IPS液晶を備えるタブレットで、液晶解像度やCPUは「MediaPad M5 Pro」と同じ。メモリーは4GB、ストレージ容量は32GB(microSD最大256GB)、バッテリー容量は約5100mAhとなっている。
本体サイズは約212.6(幅)×124.8(奥行き)×7.3(高さ)mmで、重量は約320g。2基のスピーカーはHarman/Kardonのサウンドチューニングが施されているのも特徴だ。「MediaPad M5 Pro」のコンパクトモデルと言えるだろう。こちらはWi-Fiモデルに加えてLTEモデルも展開される。
「MediaPad M5」は片手で持てる約8.4型タブレット。手で持ったときには、その軽さに驚いた
滑らかなカーブを描くラウンド状のデザインが手のひらにフィットする
端末の天面と底面に1基ずつスピーカーを搭載(写真は天面)
右側面に電源ボタンと音量調節ボタンを備える
左が「MediaPad M5」で、右が「MediaPad M5 Pro」。個人的には、「MediaPad M5」のほうが「MediaPad M5 Pro」よりもベゼルが狭く、スタイリッシュなデザインだと感じた
どちらのモデルも、映像や音楽などエンタメコンテンツを楽しむにはピッタリのタブレットだろう。携帯性を重視する人はコンパクトな「MediaPad M5」を、より大きな画面でコンテンツを楽しみたい人は「MediaPad M5 Pro」を選ぶのがよさそうだ。
価格は「MediaPad M5」LTEモデルが45,800円で、Wi-Fiモデルが37,800円。「MediaPad M5 Pro」は54,800円。どちらも5月18日より発売開始だ。
最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。