新製品レポート
15インチモデルの最強仕様は70万円超!

どこが変わった? 新しい「MacBook Pro」(2018)の進化点を整理

既報の通り、アップルは2018年7月12日に「MacBook Pro」のTouch Bar搭載モデルを刷新した。外観上の変化はなく、パフォーマンス面の強化が主なアップデート内容となる。高いパフォーマンスを求めるプロのクリエイターやパワーユーザーの要望に応えられるよう、基本性能が大幅に底上げされている。前モデルからどう進化したのかを整理してみよう。なお、Touch Bar非搭載の13インチモデルおよび「MacBook」「MacBook Air」のアップデートはなかった。

新型MacBook Proの13インチモデル(左)と15インチモデル(右)。外観上の変化はないが、中身が大幅にアップグレードされている

パフォーマンスを求めるプロのための“Pro”

新型MacBook Proの一番の強化点はパフォーマンスだ。まず、CPUが第7世代の「Kaby Lake」から第8世代の「Coffee Lake」にアップグレードされている。コア数は15インチモデルが4コアから6コアへ、13インチモデルは2コアから4コアへアップ。処理能力は15インチモデルが最大70%、13インチモデルに関しては最大2倍にアップしている。

パフォーマンスアップの例としては、アップルの開発ツール「Xcode」では、iPhone用アプリを同時にシミュレーションできる数が3から5へ増加。同じくアップの動画編集ソフト「Final Cut Pro X」では、これまで最大5ストリームだったマルチカムプロジェクトの編集が最大9フレームまでサポートされる。プログラミングや動画編集、画像編集といったプロ向けのアプリケーションを利用しているパワーユーザーには大きな恩恵があるのは間違いないだろう。

プログラマー、フォトグラファー、映像クリエイターなど、プロが求める高いパフォーマンスに応えたのが、今回の新しいMacBook Pro(2018)だ

また、15インチモデルだけだが、オプションで32GBメモリーを用意。従来モデルの最大16GBに不満を持っていたユーザーも少なくなかったので、32GBのサポートは歓迎されそうだ。ストレージ容量は15インチモデルが最大4TB、13インチモデルが最大2TBと大幅にアップしている。細かい点だが、15インチモデルはバッテリー容量が76Whから83.6Whに増えている。メモリーのパワーアップ分をバッテリー容量を大きくすることでカバーしており、最大10時間というバッテリー駆動時間をキープしている。

パフォーマンス面では、Blackmagic Designの外付けGPU(eGPU)も忘れてはならない。「Radeon Pro 580」を搭載しており、グラフィックスへの負荷の高いアプリケーションを軽快に動作させられる。もちろん、ゲームにも効果が見込める。接続はThunderbolt 3ポートだけという手軽さもポイント。Thunderbolt 3ポートを2基、USB3.0ポートを4基、HDMI2.0を1基と外部インターフェイスも充実している。アップルストアでの価格は89,800円(税別)。

Thunderbolt 3で接続して利用する外付けGPU。実物はなかなかの大きさだ

Thunderbolt 3で接続して利用する外付けGPU。実物はなかなかの大きさだ

Thunderbolt 3ポートは2。対応ディスプレイならデイジーチェーンでマルチディスプレイ環境をシンプルな形で構築できる

「T2チップ」搭載で「Hey Siri」をサポート

本体デザインは前モデルから変わっていないが、ディスプレイは周囲の光の色温度に合わせてホワイトバランスを自動調整し、自然な見え方を実現する「True Toneテクノロジー」をサポート。iPhoneやiPadではおなじみの機能だ。500ニットの高輝度、P3という広色域をカバーするなど、表示品質は変わっておらず、ノートパソコンとしては最高クラスとなっている。

また、「iMac Pro」の「T2チップ」が、第2世代となり新型MacBook Proに搭載された。各種コントローラーが統合されたチップで、MacBook Proの安全性をより強固なものとしている。セキュアブート機能と暗号化ストレージ機能の基盤となる「Secure Enclaveコプロセッサ」が組み込まれており、SSDをすべて暗号化することも可能。さらに、ハンズフリーで音声アシスト機能の「Siri」が利用できる、「Hey Siri」もサポートされた。これにより、書類を作成しながら、音楽再生をSiriにお願いしたり、調べ物をお願いしたりできるようになった。

静かになったキーボード

何かと話題のキーボードはキーストローク、キーピッチは前モデルから変わっていないが、打鍵音が静かになっている。前モデルと打ち比べてみたが、タンタンという高い音が押さえられている印象を受けた。個人的には前モデルでもうるさく感じたり、耳障りに感じたりはしなかったが、打鍵音が気になるという声があったのも事実なので、アップルが対応したということだろう。

このほか、iPad用と同じレザースリーブが登場。ミッドナイトブルー、サドルブラウン、ブラックの3色が用意されており、アップルストア価格は13インチモデル用が22,800円(税別)、15インチモデル用が24,800円(税別)。なお、アップデートはなかったがMacBook用のレザースリーブも18,800円(アップルストア価格、税別)で同じ3色が用意される。

ヨーロピアンレザーで作られたレザースリーブ。内側はマイクロファイバーの裏地を採用している

ヨーロピアンレザーで作られたレザースリーブ。内側はマイクロファイバーの裏地を採用している

最後に価格だが、13インチモデルは198,800円(税別)から、15インチモデルは258,800円(税別)からとなっている(アップルストア価格)。スペックを考えると妥当な価格と言えそうだ。なお、15インチモデルを最強仕様(Core i9、32GBメモリー、4TB SSD)にカスタマイズすると70万円を超えるので、価格も完全のプロ仕様となる。もちろん、そこまでパフォーマンスを求めないというユーザー向けにはMacBookやMacBook Air、そしてTouch Barなしの13インチMacBook Proという選択肢が用意されている。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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