今秋に登場予定のMac用の最新OS「macOS Mojave」。南カリフォルニアにある美しい砂漠から名付けられたこのOSには、Macを使い込んでいるパワーユーザーからインスピレーションを得たという新機能が数多く盛り込まれている。今回は新機能の一部を先行して体験できるパブリックベータ版を使って、5つの注目機能を紹介したい。なお、パブリックベータ版を使っての情報発信は禁止されているが、今回はアップルより許可を得て記事化している。
まずは、今年6月に開催された開発者向け会議「WWDC 2018」で発表されたときにも話題となった「ダークモード」。名前の通り、ツールバーやメニューが黒ベースのカラーリングとなるモードだ。夜間や暗い場所での視認性が高まるのはもちろん、写真や動画などのコンテンツが見やすくなるのもメリットと言える。ダークモードは明るい場所でも見やすいので、常時ダークモードで利用するというのもアリだと感じた。
夜だけダークモードを使いたいという場合は、「ダイナミックデスクトップ」を使うといいだろう。デスクトップピクチャ(壁紙)を含む作業環境が時刻に合わせて、暗くなればダークモード、明るくなればライトモードと変化する。
ライトモード
ダークモード
「設定」→「一般」で外観を切り替えられる
デスクトップが写真や書類で散らかっているという人に使ってほしいのが「スタック」。種類ごと、日付ごと、タグごとにファイルを自動で整理整頓してくれる機能だ。タグ付けを活用すれば、プロジェクトごとにファイルを管理するといった使い方もできる。
ファイルの種類だけでなく、追加日、変更日、作成日、タグなどでグループ分けができる
「Finder」には、新たな表示スタイルの「ギャラリー表示」が追加された。大きなプレビューの下にサムネイルが並ぶ形式で、これまでの「Cover Flow」に変わるものだ。ファイル形式に関係なくプレビュー表示され、PagesやKeynoteなどは、次ページへの移動も可能。ギャラリー表示以外は、これまでと変わらず、「アイコン表示」「リスト表示」「カラム表示」があり、好みの表示スタイルを標準に設定することができる。
ギャラリー表示で便利なのが「プレビューパネル」。ファイルのすべてのメタデータが表示できるので、写真の整理や管理がFinderだけで済んでしまいそうだ。また、画像の回転や手書き文字などを加えられるマークアップも、ギャラリー表示から行える。
さらに、スペースキーを押して利用する「クイックルック」もパワーアップ。アプリケーションを起動せずに、ファイルの中身を確認できる機能だが、画像やPDFに注釈を加えたりトリミングすることも可能となった。音声ファイルや動画がファイルのトリミングもクイックルックでできるようになるので、ちょっとした編集作業がFinder+クイックルックで済んでしまう。作業効率がぐんと高まる機能としてぜひ覚えておいてほしい。
ギャラリー表示
動画もFinder内で再生可能
クイックルックで注釈などを加えられるようになった
クリエイターや開発者、Macの使い方記事などを作成している人には、新しいスクリーンショットが便利だろう。これまでは「Command」+「shift」+「3」で全画面、「Cmmand」+「shift」+「4」で選択範囲といった具合でスクリーンショットが取れていたが、新しいスクリーンショットは、「Command」+「shift」+「5」でスクリーンショット関連のメニューがすべて呼び出せるようになった。画面を録画して動画として保存できる機能も、メニューに表示されているので、操作(使い方)を動画で説明するといった際に重宝しそうだ。なお、「Touch Bar」を備えたモデルであれば、Touch Barにメニューが表示される。
「Command」+「shift」+「5」でスクリーンショットに関するメニューが表示される
「連携カメラ」は、iPhoneやiPad用OSの最新バージョン「iOS 12」と組み合わせて利用する新機能。たとえばmiPhoneで撮影したレシートを、「Number」に貼り付けるといった使い方ができる。写真を撮影して、Macに取り込んだり、送ったりといった手間がいっさいにかからないのが便利だ。
連携カメラはさまざまなアプリで利用できる
ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!