レビュー
大容量バッテリーやリモコン機能付きSペンで完成度アップ

処理性能がさらにアップしたサムスン「Galaxy Note9」は今秋最強のスマホ!?

サムスンの大画面スマートフォン「Galaxy Note9」が、NTTドコモとauから2018年10月25日に発売された。そのNTTドコモ版「SC-01L」の製品版をいち早く使用したレビューを届けしよう。

画面サイズ(解像度):約6.4インチ(1440×2960、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約76×162.0×8.8mm
重量:約201g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 845(2.8GHz×4+1.7GHz×4)
RAM容量:6GB
ストレージ容量: 128GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大512GBまで対応)
OS:Android 8.1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
フルセグチューナー/ワンセグチューナー:搭載/搭載
指紋認証センサー:搭載
メインカメラ:約1220万画素×2(広角×1、標準×1)
フロントカメラ:約800万画素
バッテリー容量:4000mAh
電池持ち時間:約130時間
USB:USB Type-C

4000mAhの大容量バッテリーや、リモコン対応のSペンなどで機能強化

サムスンのスマートフォン「Galaxy Note」シリーズは、ペン入力デバイス「Sペン」を備えた大画面&高性能が特徴。グローバルでは毎年新モデルが発表されるが、国内では「Note 4」「Note 5」「Note 7」(Note 6は欠番)の発売が見送られたこともあり、毎年必ず新モデルが発売されるわけではない。いっぽう、大画面&ペン入力という個性的な機能には根強いでファンも多く、ある意味でタブレットとスマートフォンの中間に位置するライバルのほとんどいない独特のポジションにある。

そんな「Galaxy Note」シリーズの最新モデルである「Galaxy Note9」は、1440×2960のQHD+表示に対応する約6.4インチの有機ELディスプレイを搭載し、ボディサイズは約76(幅)×162(高さ)×8.8(厚さ)mm、重量約201gという、大型のスマートフォンだ。
昨年発売された前モデル「Galaxy Note8」と比較して、画面サイズが0.1インチ、幅が1mm、厚さが0.2mm、重量が約11g重くなっており、手にした実機は、さすがに重量感がある。このボディはIPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防水仕様をクリアしている。

約6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。前モデルよりも少しだけ大きくなった

約6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。前モデルよりも少しだけ大きくなった

デザインは近ごろのGalaxyシリーズを踏襲したもので、目新しさはあまりない

デザインは近ごろのGalaxyシリーズを踏襲したもので、目新しさはあまりない

手元のデジタルスケールで計測した重量は、カタログスペックより1gだけ軽い200gだった

手元のデジタルスケールで計測した重量は、カタログスペックより1gだけ軽い200gだった

ディスプレイはもちろんサムスン自慢の有機ELディスプレイで、長辺部分がラウンドしたエッジディスプレイとなっている。ここ1年ほどはアップル「iPhone X」をはじめとして、ハイエンドスマートフォンでは有機ELディスプレイの採用が進んでいる。有機ELの採用では他社に先んじてきたGalaxyシリーズが採用する有機ELディスプレイ(SuperAMOLED)の画質はAndroidスマートフォンの中ではワンランク上だ。特に、違いが現れるのは、輝度を落としても白が自然に見える点。また、細かな色むらも目立たず、完成度が高い。

輝度を調節しても色かぶりがほとんど目立たないあたりに、有機ELパネルでは世界の最先端を行くサムスンの実力を感じる

側面が湾曲したエッジディスプレイを引き続き採用する。曲面ディスプレイを採用するスマートフォンは近ごろ増えているが、本家はサムスンの「Galaxy」シリーズ。本機はその中でも曲率が大きい

ボディ下面に、ヘッドホン端子やUSB Type-Cポート、Sペンの収納スロットが配置される。このレイアウトもGalaxy Noteシリーズではおなじみのもの

ボディの左側面には、ボリュームボタンとサムスン独自のAI機能「Bixby」の呼び出しボタンが配置される

ボディの左側面には、ボリュームボタンとサムスン独自のAI機能「Bixby」の呼び出しボタンが配置される

右側面には電源ボタンが配置される

右側面には電源ボタンが配置される

本機の独自機能である「Sペン」は、スタイラスペンとしての基本的な性能としては、前モデル「Galaxy Note8」から大きな変化はないものの、Bluetooth機能を搭載しているのが大きなトピック。Bluetoothで本体とワイヤレス接続することで、リモコンとしても使えるようになり、カメラのリモートシャッター、画像閲覧アプリ「ギャラリー」のページ送り、ボイスレコーダーの録音/一時停止、音声や動画の再生/一時停止、「PowerPoint」のページ送り、「Chorome」の戻る/進む、といった操作がSペンで行えるようになった。

Bluetooth対応となり、リモコンとしても使えるようになったSペン

Bluetooth対応となり、リモコンとしても使えるようになったSペン

リモコン操作はSペンのボタンを使って行う。1回クリックのほかダブルクリック、長押し操作も可能で機能性は高い

もうひとつ「Galaxy Note9」の注目点のひとつにバッテリーがある。前モデルでは容量3300mAhだったものが4000mAhまで大容量化した。このことで、NTTドコモ版の「SC-01L」では、実際の利用状況に近い条件で計測したバッテリー持ちの指標である「電池持ち時間」が約115時間から約130時間へ、au版の「SCV40」も約110時間から約130時間に向上している。電池持ちは、前モデルの数少ない弱点だったので、この改良はありがたい。

ベンチマークテストの結果は今期最強レベル

Galaxy Noteシリーズは、代々その時点で最高のスペックを搭載してきた点も特徴だが、本機も例外ではない。搭載されるSoCは、クアルコム社のハイエンド向け「Snapdragon 845」で、「Galaxy S9」シリーズやソニー「Xperia XZ3」、Google「Pixel 3」シリーズなどでも採用されており、現状最強と言われるものだ。なお、RAMの容量は6GBだが、こちらも「Galaxy S9+」、HTC「U12+」などと並んで最高レベル。128GBのストレージも最大レベルで、さらにmicroSDXCメモリーカードスロットも備えているので、512GBまで拡張できる。

ベンチマークテストとして、定番の「AnTuTuベンチマーク」を走らせてみたが、結果は、総合スコア280,823(内訳CPU:87,135、GPU:125,844、UX:59,929、MEM:7915、QHD+モードで計測)となった。基本スペックで近しい「Galaxy S9+」とHTC「U12+」のスコアと比較してみたところ、2万ポイントほど本機のほうが高いという結果となった。サブスコアを見てみると、描画速度を示すGPUのスコアが伸びており、ここが大きく影響したようだ。GPUのスコアがよかった理由として、SoCの冷却に力が入れられていることによる、いわゆる熱だれの軽減が考えられる。

左が「Galaxy Note9」、中央がHTC「U12+」、右が「Galaxy S9+」のベンチマークスコア。いずれも、同じSoCと同容量のRAMを搭載しているが、本機のほうが2万ポイントほど総合スコアが高いという結果になった

デュアルカメラ仕様のメインカメラにデュアルアパチャー機能を搭載

メインカメラはデュアルカメラ仕様で、広角カメラと光学2倍ズームの望遠カメラという組み合わせ。いずれも約1220万画素のイメージセンサーを使用する。「Galaxy S9+」と同様、広角レンズは、F値(絞り)を1.5と2.4の2段階で切り替えられる「デュアルアパチャー」機能を搭載している。この機能は、周囲の明るさに合わせて自動的に適した絞りに切り替えてくれるというもの。暗い場所ならF1.5に、明るい場所ではF2.4モードに自動で切り替わることで、いずれの状況でも自動でキレイな撮影が行える。

メインカメラは、広角カメラ/2倍ズームの望遠カメラというデュアルカメラ仕様。広角側はデュアルアパチャー機能を備えており、周囲の明るさによってF値を1.5と2.4の2段階で切り替えてくれる

以下に、本機のカメラで撮影した作例を掲載する。なお、設定は初期状態まま、カメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

以上、「Galaxy Note9」の発売当日のレビューをお届けした。気になるカメラ機能やバッテリー、Sペンの使い勝手などの詳細については、10月29日に再度このページで続報としてお届けする予定だ。

3mほど離れた場所から、ブロンズ像を広角カメラで撮影。周囲の様子が写る広角カメラらしい構図だ。EXIF情報によると、35mm換算で焦点距離は26mmだった

上と同じ構図で、光学2倍ズームの望遠カメラに切り替えて撮影。EXIF情報によると、35mm換算で焦点距離は52mmとなっている。同じ構図でも何を意図した撮影なのか印象がまったく異なる

望遠カメラで、日光の差し込む室内で撮影。肉眼の印象に近い仕上がりだ

望遠カメラで、日光の差し込む室内で撮影。肉眼の印象に近い仕上がりだ

重厚な木製のドアを広角カメラで撮影。薄暗くなってきた夕方だが、明るさは十分。レリーフの質感も申し分ない

近ごろのGalaxy SおよびGalaxy Noteシリーズは、いずれもカメラの評価が高いが、メインカメラには光学手ぶれ補正が備わっており、失敗写真の発生はかなり抑えられる。暗い構図でも手ぶれは目立たず、オートフォーカスの迷いも起こらなかった。ハイエンドスマートフォンの中でも優秀なカメラである言ってよいだろう。

前モデルからの改良点である、Sペンのリモコン機能と大容量バッテリーを検証

Galaxy Noteシリーズの「Sペン」は、以前からその性能には定評があり、この機能ほしさに、Noteシリーズを購入するという人もいるほどだ。スペック的には、4096段階の筆圧感知に対応しており、約0.7mmという細いペン先を備えるなど、専用のタブレットなどに匹敵する内容だ。このあたりは前モデル「Galaxy Note8」から大きな変化はなく、定番の画面メモ機能や、イラスト機能、画面オフでもメモができる機能や、翻訳機能など、変わりはない。

新機能のBluetooth機能については、カメラのリモコンシャッターを使ってみた。この機能は特に多人数でのセルフィ機能において便利に使える。セルフィ撮影では片手でスマホをホールドする必要があるので構図がどうしても単調になりやすいが、スマホと離れた場所からディスプレイを確認しつつリモート操作ができるので、柔軟な構図で撮影できる。Bluetooth化されても内蔵のコンデンサーで十分電力をまかなえており、電池切れを心配せずに使える。

ペンを抜き出せば、本体はスリープ状態でも画面にメモが残せる。Galaxy Note8から引き継がれた機能だが、この機能は本当に便利だ

Sペンをリモコンシャッターとして利用可能。なお、ボタンをダブルクリックすれば、フロントカメラとメインカメラの切り替えも行える

塗り絵機能も搭載。小さな子供に使わせたら喜びそうだ

塗り絵機能も搭載。小さな子供に使わせたら喜びそうだ

最後にバッテリーについて検証してみた。Galaxy Note8は3300mAhだったバッテリー容量は、本機では4000mAhまでアップし、2割増えた。今回の検証は実質5日使用したが、その間に行った充電は2回。途中、ゲームやカメラ撮影などをしながら使用したが、だいたい2日程度はバッテリーが持続した計算で、総じて、電池の持ちはよい。この点については、前モデル「Galaxy Note8」よりも確実に進化したポイントだ。

検証を行った5日間のバッテリー消費のペース。検証の都合でバッテリー残量ぎりぎりまで使うことはできなかったが、それでもフル充電から48時間以上はバッテリーが持った

今秋発売の高性能スマホの決定的存在。ただし、前モデルから買い換えるほどかは悩ましい

以上、Galaxy Note9のレビューをお届けした。前モデル「Galaxy Note8」は同シリーズの国内発売が3年ぶりのモデルで、Galaxy Noteシリーズのユーザーにとって待望の存在だった。その1年後に発売された本機は、基本性能の向上は見られるものの、すでに十分ハイレベルだった前モデルの正常進化版という感じで、劇的な進化と言うほどの進化にはなっていない。

また、大画面かつ高性能のスマートフォンというもともとGalaxy Noteシリーズが持っていたイメージも、本機の兄弟機である「Galaxy S9+」と重なる。両機は、画面サイズで0.1インチのみ。大きな違いはSペンの有無とストレージ容量だ(Galaxy S9+は64GB)。そんな両機の実質負担金は、NTTドコモ版で2万円強(月々サポート適用時)、au版では、8000円程度(アップグレードプログラムEXに加入し、 25か月目で機種変更した場合)。特にNTTドコモ版の価格差は無視できない額だ。

本機の完成度は文句のないもので、これ以上の性能を備えたAndroidスマートフォンは、今のところ国内に存在しない。だが、スマートフォン全体の大型化が進んだことで、かつてのような圧倒的な存在感は薄れていることもまた否めないところだ。より進化したSペンの便利さに注目するのであれば、もちろん「買い」だが、前モデルから買い換えるかどうかは悩ましい。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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