レビュー
基本性能、カメラ機能がアップし、バッテリー持ちも良好

ワンランク上の性能を持つdocomo with機、サムスン「Galaxy Feel2 SC-02L」

2018年11月9日に発売された、NTTドコモのAndroidスマートフォン「Galaxy Feel2 SC-02L」(サムスン製)は、月額料金から毎月1,500円の割引が続く「docomo with」の対象機。docomo with対象機の中でも基本性能が高く、価格性能比の高さが魅力となっている。その実力を検証した。

画面サイズ(解像度):約5.6インチ(720×1440、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約70×149×8.4mm
重量:約168g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Exynos 7885(2.2GHz×4+1.6GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:32GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大512GBまで対応)
OS:Android 8.1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/非搭載
メインカメラ:約1,600万画素
フロントカメラ:約1,600万画素
バッテリー容量:3,000mAh
電池持ち時間:約140時間
USBポート:USB Type-C

docomo with対象機としては最強の処理性能を備えた新モデル

NTTドコモのスマートフォン向け割引プラン「docomo with」は、対象となる端末を使い続ける限り毎月1500円の割引がずっと続く。類似する端末の割引プランである「月々サポート」や「端末購入サポート」のように2年間などの割引期間が存在しないので、1台の端末を2年以上使う場合に特に割安になる。docomo withの対象となるのはエントリーおよびミドルレンジ機が中心で、基本性能の面で多少の妥協が必要となるが、「Galaxy Feel2」はdocomo with対象機としては“最速”という触れ込みである。

「Galaxy Fee2」のボディサイズは、約70(幅)×149(高さ)×8.4(厚さ)mmで、重量は約168g。ディスプレイは720×1480のHD+表示に対応する約5.6インチの有機ELパネルを採用しており、この点でもほかのdocomo with機より一歩抜きんでている。前モデル「Galaxy Feel」の画面サイズ、約4.7インチと比較するとかなり大型化し、上位モデル「Galaxy S9」の約5.8インチとさほど変わらない。背面のデザインも「Galaxy S9」のイメージに近く、チープさはない。なお、本機のボディはIPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様をクリアしている。

「Galaxy Feel2」(写真左)と「Galaxy Feel」(写真右)を並べてみたところ。画面サイズがひと回り大きくなったことがわかる

「Galaxy Feel2」(写真左)と「Galaxy S9」(写真右)の背面を並べた。脈拍計の有無など細かな違いはあるが、全体のデザインはよく似ている

SIMカードを挿した状態で、手元のデジタルスケールで計測した重量はカタログ値とほぼ同等の167g。このサイズとしては標準的な重量だ

ボディ下面に、ヘッドホン端子とUSB Type-Cポートを備える

ボディ下面に、ヘッドホン端子とUSB Type-Cポートを備える

上位モデルに搭載される立体音響技術「Dolby Atmos」を搭載。サウンド機能もかなり高い

上位モデルに搭載される立体音響技術「Dolby Atmos」を搭載。サウンド機能もかなり高い

左側面にはボリュームボタンとストラップホールが配置される。なおサムスン独自のAI機能「Bixby」は搭載されているが、Galaxy Sシリーズのような専用の呼び出しボタンは搭載されていない

右側面に備わるのは電源ボタンのみ

右側面に備わるのは電源ボタンのみ

本機のディスプレイはオーソドックスな平面ディスプレイで、「Galaxy S9」シリーズのような曲面ディスプレイではない。有機ELは、黒の表現にすぐれ、濃淡の差が大きい映像の表現が得意だが、本機も発色は有機ELらしく深みがあり、カラフルな写真などがよく映える。応答速度が速いので残像も少なく、動画再生やゲームとの相性も良好だ。いっぽう、サブピクセルの配置が一般的な液晶パネルと異なるうえに、約5.6インチという画面サイズに対してHD+という低めの解像度のため、細かな文字の表示ではにじみを感じる場合があった。

色鮮やかな有機ELディスプレイは一般的な平面パネルだ。画質の傾向は上位モデルの「Galaxy S9」とよく似ている

画面サイズに対して解像度がやや低く、テキストなどではエッジ部分ににじみを感じる場合がある。細かな文字を表示した場合にハイエンド機との差を感じやすい

全般的に向上した基本性能。3Dゲームも軽快に動作する

本機でディスプレイとともに注目なのが処理性能だ。サムスン製のミドルレンジ向けSoC「Exynos 7885」に、4GBの大容量RAMと32GBのストレージ、512GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードを組み合わせる。OSはAndroid 8.1。SoCの「Exynos 7885」は、ARMが設計したパフォーマンス追求型CPUコア「Coretex-A73」と、低消費電力型CPUコア「Coretex-A53」をそれぞれ4基ずつ組み合わせており、一般的なミドルレンジ向けSoCよりもピーク時の高い処理性能が期待できる。描画を受け持つGPUもARMの設計した「Mali-G71 MP2」で、「Galaxy Feel」のGPU「Mali T830 MP1」よりも世代が新しい。

実際の処理性能を、定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク(Ver.7.1.1)を使って計測してみたところ、本機の総合スコアは、124,320(内訳、CPU:55,309、GPU:26,790、35,634、MEM:6,583)となった。この総合スコアは、2年ほど前のハイエンドスマホに近いレベルである。サブスコアで注目したいのは描画性能「GPU」がミドルレンジ向けSoCとしては高い点で、3Dを駆使したゲームでも快適な動作が見込める。

このスコアを、本機が登場するまでdocomo with対象機最速を誇ったLG「LG Style」の総合スコア66,866(内訳、CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)および、SIMフリースマホで人気のファーウェイ「P20 lite」のスコア88,284(内訳、CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)と比較しても、全般的にスコアが高いことがわかるだろう。

実際の体感速度も、なかなか良好である。大型アプリの起動にかかる時間は、手元にあったAndroidスマホでは現在最速クラスの「Galaxy S9」と比べても1拍遅れる程度。潤沢なRAMを搭載しているため、タスクの切り替えもスムーズだ。今までのdocomo with対象機では不向きだった3Dを使ったゲーム「ミリシタ(アイドルマスターミリオンライブシアターデイズ)」でもっとも描画負荷のかかる13人ライブモードでも、設定を1段低めにすればスムーズに動作する。

AnTuTuベンチマークのスコア。左が本機、中央が「LG Style」、右が「P20 lite」のもの。本機は、全体的にスコアが高いが、ミドルレンジ機としてはGPUのスコアが26,790と高めなのが大きな特徴

高感度撮影時の手ぶれが減少し、さらに使いやすくなったカメラ

本機のメインカメラは、有効画素数約1,600万のイメージセンサーに、F1.7のレンズを組み合わせたもの。フロントカメラもイメージセンサーの有効画素数は約1,600万画素だが、レンズはF1.9だ。なお、メインカメラは、新たに電子式の手ぶれ補正を備えている。以下に作例を掲載する。いずれもカメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

メインカメラは、電子式手ぶれ補正機構やF1.7のレンズを搭載することで、高感度撮影に期待の持てるスペックとなった

明るい屋外の撮影。日なたの背景と中央の竜像で明暗差のある構図となった。HDRが動作しているが明るい部分が少し白飛びしている

逆光で撮影した五重塔。HDR撮影機能が動作しているが、日陰部分は細部がつぶれ気味だ

逆光で撮影した五重塔。HDR撮影機能が動作しているが、日陰部分は細部がつぶれ気味だ

LED照明の店内でラーメンを接写気味で撮影。中央の赤いトウガラシ味噌が鮮やか。肉眼の印象に近い写真が撮れた

ビルの夜景を手持ちで撮影。わずかに手ぶれが見られるが、十分実用レベル。今回の作例撮影でも手ぶれが目立ったものをあえて選んでみた

夜の高架下を撮影。かなり暗い仕上がりだが手ぶれは目立っていない

夜の高架下を撮影。かなり暗い仕上がりだが手ぶれは目立っていない

以前、価格.comマガジンでお届けした前モデル「Galaxy Feel」のレビューでは、画質は概して良好だが、夜景などの高感度撮影時に手ぶれが起こりやすい点を指摘していた。今回の検証も夜景を50ショットほど撮影したが、手ぶれは激減している。前モデルでは搭載されていなかった電子式手ぶれ補正機構や、F1.9からF1.7へと明るくなったレンズが効いているのだろう。ただ、HDR機能を備える割に明暗差のある構図には弱い印象を受けた。

前モデルほど圧倒的ではないが、バッテリー持ちは良好

前モデル「Galaxy Feel」は、3,000mAhという標準的なバッテリー容量ながら、電池持ち時間が約170時間という圧倒的なバッテリー性能を誇っていた。いっぽう本機は、バッテリー容量に変更はないが、画面が大きくなったことなども影響して電池持ち時間は約140時間と、2割ほど数値が落ちている。とは言っても、本機と同じdocomo with対象機である富士通「arrows Be F-04K」の約130時間や、価格帯はまったく違うがバッテリー持ちのよさをセールスポイントのひとつにしているサムスン「Galaxy Note SC-01L」の約130時間を上回っており、今冬発売されるスマートフォンの中では優秀な部類だ。

今回の検証でも、1日1時間程度のゲームや200ショット以上のカメラ撮影などでそれなりに酷使しても2日はバッテリーが持続した。待ち受け主体の運用パターンでは3日目でもまだバッテリーは3割強の残量があった。バッテリー持ちについては引き続き高いレベルにある。

基本性能が向上し、利用シーンを選ばないdocomo with対象機

docomo with対象機は、本体価格をあまり上げられないため、基本性能にも制限がある。そのため、Web閲覧やSNS利用なら問題はないものの、カメラ機能や3Dゲームを快適にプレーするためのグラフィック機能では妥協が必要というのが定説だった。だが、本機は、処理性能、特にGPUの性能向上により、今までグラフィック性能の不足でプレーが難しかった3Dを使ったゲームアプリも、かなり快適に動作する。カメラも電子式手ぶれ補正機構やF1.7のレンズの採用で、前モデルで目立った高感度撮影時の手ぶれが抑えられている。画面サイズを約5.6インチまで大型化しつつ、前モデルの美点だったバッテリー持ちのよさが引き継がれているのも美点だ。

気になる点としては、現在の基準で見ると、解像度不足のため少々粗く感じられるディスプレイだ。これは、個人で感じ方の差が大きい部分なので、店頭で確認しておいたほうがよい。

端末価格は、docomo with対象機では高めの42,120円(税込み)となっており、今冬発売のシャープの注目モデル「AQUOS sense2」の31,752円よりは1万円以上高いものの、内容を見れば十分納得できる。1台を長く使うことが前提のdocomo with対象機なら、基本性能により余裕のある本機を選ぶのは合理的な選択と言えよう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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