レビュー
ライバルよりも向上した高性能グラフィックと、夜景に強いカメラを搭載

わずか40分でフル充電可能な圧倒的な急速充電を備えた、OPPO「R17 Pro」

2018年12月21日に発売された、OPPOのアッパーミドル向けSIMフリースマートフォン「R17 Pro」。新製品ラッシュのOPPOのラインアップにあって、どんな特徴を持った製品に仕上がっているのか。1週間ほど使って、その実力をチェックした。

画面サイズ(解像度):約6.4型(1080×2340、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約74.6×157.6×7.4mm
重量:約183g
防水/防塵:−/−
CPU:Snapdragon 710(2.2GHz×8)
RAM容量:6GB
ストレージ容量:128GB
増設用メモリーカードスロット:なし
OS:Android 8.1(Color OS 5.2)
SIMカードスロット:nanoSIM×2(DSDV対応。VoLTEはワイモバイルとauで動作確認済み)
LTE対応バンド:B1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/25/26/28/32/34/38/39/40/41
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz帯/5GHz帯)
NFC:非搭載
FeliCa:非搭載
フルセグチューナー/ワンセグチューナー:非搭載/非搭載
指紋認証センサー:搭載(ディスプレイ指紋認証)
メインカメラ:約1,200万画素+約2,000万画素+ ToFカメラ
フロントカメラ:約2,500万画素
バッテリー容量:3,700mAh
フルセグチューナー/ワンセグチューナー:非搭載/非搭載
USB:USB Type-C(SuperVOOC対応)

背面のグラデーションが強いインパクトを放つ大型スマホ

2018年2月に国内市場に参入したOPPOが、2018年12月末までに投入したスマホは全部で7機種だ。ハイエンドモデルである「Find X」を筆頭に、ミドルレンジモデルは国内初参入モデルの「R11s」、FeliCaポートを搭載する「R15 Pro」、そして今回取り上げるトリプルカメラを備えた「R17 Pro」の3機種、エントリーモデルは、UQモバイル専売の「R17 Neo」と、一般流通モデルの「R15 Neo」、「AX7」の3機種というラインアップである。

「R17 Pro」は、1080×2340表示に対応する約6.4インチという大型の有機ELディスプレイを搭載する。ボディサイズは、約74.6(幅)×157.6(高さ)×7.9(厚さ)mmで、重量は183gだ。OPPOのスマートフォンはいずれも画面が大きく、広く薄いシルエットだが、本機もそうした特徴を備えている。

背面の素材はガラスだが、表面がわずかにマット処理されているので、見た目と感触はしっとりとしている。カラーバリエーションはミストグラデーションとエメラルドグリーンの2色。今回の検証機であるミストグラデーションは、紫から明るいブルーへの美しいグラデーションが特徴。OPPOのスマホは派手なものが多いが、その中でも目立つデザインだ。

手にしたボディはさすがにコンパクトとは言いがたいが、8mm以下に抑えられた厚みや、しっとりとした背面の感触もあって持ちやすさは悪くない。なお、「R15 Pro」とは異なり、本機は防水・防塵・耐衝撃仕様にはなっていないが、樹脂製の半透明カバーが同梱されているのは気がきいている。

約6.4インチという大画面を備えるためボディの横幅は約74.6mmと広いが、厚みを約7.9mmに抑えるなどもあり、携帯性は悪くない

USB Type-Cポートを採用。底面のフレームまでグラデーションになっている

USB Type-Cポートを採用。底面のフレームまでグラデーションになっている

ディスプレイは、上部に小さなノッチが設けられた有機ELディスプレイ。色調は「R15 Pro」や「R17 Neo」などと似た傾向で、落ち着いた雰囲気だ。有機ELの持ち味である暗部の表現は良好で、臨場感のある映像を再生できる。有機ELで気になる明るさも十分なレベルだ。

付加的な機能については、FeliCaポートやワイヤレス充電のQiポートが搭載されていないのは仕方ないとして、NFCに対応していない点は、この価格帯の製品としてはやや残念だ。ただし、生体認証機能は、指紋認証と顔認証に対応しており、指紋認証センサーはディスプレイ上に配置されている。

水滴を模したという小型のノッチの中にはフロントカメラが収まっている

水滴を模したという小型のノッチの中にはフロントカメラが収まっている

有機ELディスプレイはコントラスト比の高さが魅力。本機のディスプレイは輝度も十分高いので、明るい場所での視認性も良好だ

ディスプレイ上の一部に指紋認証センサーを配置した、ディスプレイ指紋認証を搭載する

ディスプレイ上の一部に指紋認証センサーを配置した、ディスプレイ指紋認証を搭載する

ミドルレンジ機としては高いグラフィック性能

本機の基本スペックだが、SoCにクアルコムのミドルハイ向け「Snapdragon 710」を採用し、6GBのRAMと128GBのストレージを組み合わせる。microSDメモリーカードスロットは搭載されていない。OSはAndroid 8.1をベースにしたColor OS 5.2だ。Snapdragon 710は、国内で正規販売されるスマートフォンとしては初採用になる。Snapdragonシリーズ内では、「R15 Pro」などで採用されるSnapdragon 660の少し上というポジションだ。

処理性能を定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」を使って計測してみたところ、総合スコアは155,174(CPU:64,885、GPU:38,146、UX:44,288、MEM:7,855)となった。このスコアを「R15 Pro」の、145,672(CPU:65375、GPU:30,560、UX:38,833、MEM:10,904)と比較すると、サブスコアのひとつ「CPU」はほぼ同じだが、グラフィック性能を示すサブスコア「GPU」が2割ほど向上している。

実際の使用感だが、Webページの閲覧やSNSなどの用途であれば十分な性能といえる。ただし、そうした用途なら、本機より価格の安い「R15 Neo」や「AX7」などでも十分だろう。グラフィック性能が重要になる3Dゲームとして、NEXON「OVERHIT」や、バンダイナムコ「アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ」を使い「R15 Pro」と比較したが、本機のほうがコマ落ちはやや少なく、動作も全般にスムーズだった。また、メモリー容量が大きいので、ゲームをしつつ、攻略サイトやSNSを併用するような使い方も、快適に行えた。

AnTuTuベンチマークのスコア。左が本機のもので、右は「R15 Pro」のもの。グラフィック性能を示す「GPU」のスコアが本機のほうが高い

なお、本機に採用されるColor OS 5.2は、Android 8.1と互換性があり、一般的な使い方ではさほど問題はないが、バッテリー管理など常駐型アプリの動作に制限がかかる場合や、ADBデバッグモードの動作制限、設定項目のひとつ「デバイス管理」を起動する場合に、いちいち認証が必要となるなど、全般に安定・安全志向にカスタマイズされている。この点には注意が必要だ。

Color OSではデベロッパー機能を呼び出すと、いちいち認証を求められることや、動作時間に制限が生じる場合があるなど、細かなOSのカスタマイズは行いづらい

残量ゼロからフル充電までわずか40分。思い立ったときに充電すれば間に合う気軽さ

本機は、容量3,700mAh相当というかなりの大容量バッテリーを搭載している。このバッテリーは、内部のバッテリーセルが1,850mAh×2という構成になっており、同梱される「SuperVOOC」ACアダプターとケーブルを使えば、2個のバッテリーセルを同時に並行して急速充電が可能となる。残量0%の状態から充電を数回試みたが、充電開始から10分で4割の充電が可能、フル充電までにかかった時間はわずか40〜45分という驚きの速さだった。バッテリー容量4,000mAh程度のスマートフォンでは、満充電には早くても2時間半程度はかかるので、本機はその1/3以下だ。これだけ充電が速ければ、いちいちバッテリーの残量を気にしなくても、思い立ったときに充電すれば間に合いそうだ。

なお、バッテリー持ちについては、検証を行った7日間で行った充電は4回で、フル充電から残量ゼロまで最短で24時間、最長で約40時間バッテリーが持続した。比較的高性能な製品だが、大容量バッテリーのため、電池持ちは概して良好。少なくとも、同時期に発売される製品と比較してもバッテリーを極端に消費するということはない。

同梱されるSuperVOOC対応充電器とケーブルを使うことで、超高速充電が行える。なお、安全性については、ドイツに本拠を置く世界的な第三者認証機関「テュフラインラント」の認証を取得している

Super VOOCで充電中の電流を確認したところ、4730mA(約5A)という大電流が流れている。SuperVOOCは10V/5Aで充電を行い、内部で5V/5Aに変換して2個のバッテリーセルに振り分けられる

高感度撮影に強いトリプルカメラを搭載

本機のメインカメラは、映像記録用の約1,200万画素と、視差を計測する約2,000万画素のイメージセンサーに加えて、ToF(Time of Flight)カメラを組み合わせたトリプルカメラだ。映像記録用カメラは、イメージセンサー自体が1/2.55インチの大型であることに加え、絞りをF1.5とF2.4の2段階で自動で切り替えできるうえに、光学式手ぶれ補正機構まで備えているため、特に暗所の撮影に強い。視差計測用のイメージセンサーは、精度の高い計測を行うため約2,000万画素という高精細なのものが使用される。もうひとつのToFカメラは、微量の光を発することで、被写体との正確な距離を計測するというもので、ARアプリなどに活用される。ただ、発売の時点ではまだソフトウェアが対応しておらず、オンラインアップデート待ちの状態だ。また、フロントカメラは、約2,500万画素とこちらもかなりの高精細だ。

背面のメインカメラはトリプルカメラ仕様。光学手ぶれ補正、絞り自動切り替え(オートアパチャー)など高感度撮影に向いた機能を備えている

本機のメインカメラは、夜景に強いことがセールスポイントとなっているので、夜景など高感度撮影を中心にした作例を以下に掲載。なお、特別な断りがない場合カメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

夜の時計台。明暗差の大きな構図だが、光量も十分で階調表現も肉眼に近い印象。ノイズも見られず、仕上がりは良好だ

イルミネーションが施された街路樹を下から撮影。無数の照明がかもしだす幻想的な雰囲気までうまく再現されている

クリスマスツリーのオーナメントを接写気味にしつつ、2倍のデジタルズームを使って撮影。明暗差があるがこちらも破綻やノイズがない

LED照明の店内で撮影。肉眼ではかなり暗かったが、オートフォーカスの迷いもなく手早く撮影できた

LED照明の店内で撮影。肉眼ではかなり暗かったが、オートフォーカスの迷いもなく手早く撮影できた

日中の路上での撮影。こちらも路面の中央にピントを合わせた。色味も自然で手軽にスナップ撮影が行えるだろう

上は背景ぼかしの「ポートレートモード」で、下は通常のオートモードでの撮影。ポートレートモードでは背景のボケの量が多くなっていることがわかる

今回の検証では夜景だけでも100ショット以上撮影したが、手ぶれが目立ったものはわずか6〜7枚しかなかった。また、背景ぼかしも、視差計測用のセンサーが約2,000万画素と高精細なこともあり、自然な仕上がりである。明るい屋外での低感度撮影ももちろん自然かつキレイなので、カメラスマホという看板に偽りはない。ToFカメラが現状では使えないのが残念だが、オンラインアップデートが配布されれば、さらに活用の幅が広がるだろう。

超高速の急速充電、高感度に強いカメラ、グラフィック性能などにこだわるなら“買い”

本機の販売価格は75,000円前後で、この価格帯のSIMフリースマートフォンは、本機と同じOPPOの「R15 Pro」のほか、ライカ製カメラを備えたファーウェイ「P20」、ハイエンド向けSoCを備えたASUS「ZenFone 5Z」、キーボード付きのBlackBerry「KEY2」など個性的な端末が揃っている。これらの中で、本機「R17 Pro」のアドバンテージを挙げるとSuperVOOCによる驚異的な高速充電、トリプルカメラ、ライバル機を上回るグラフィック性能がある。こうした要素を重視するのであれば、R17 Proは“買い”のSIMフリースマートフォンと言えるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る