レビュー
無印のほうは不具合なし!

4000mAhの大容量バッテリー搭載の高コスパSIMフリースマホ「ZenFone Max(M2)」

ASUS JAPANが2019年3月15日に発売したSIMフリースマートフォン「ZenFone Max(M2)」をレビュー。大容量バッテリーが特徴の「ZenFone Max」シリーズの最新モデルだ。価格.comの「スマートフォン」カテゴリーで3位(2019年4月22日時点)に入っている人気モデルである。

なお、既報の通り、同時に発売された上位機種「ZenFone Max(M2)Pro」は、特定の周波数帯を使用できない不具合のため、交換・返品となっているが、本モデルは原稿執筆時点で同様の不具合は発生していない。ASUS JAPANにも問い合わせたが、こちらは問題はないという返答を得ている。

4000mAhのバッテリーを内蔵するZenFone Max(M2)

4000mAhのバッテリーを内蔵するZenFone Max(M2)

“ノッチ”あるの6.3型縦長ディスプレイを搭載

ZenFone Max(M2)は、4000mAhのバッテリーを内蔵し、カタログスペックで33日間の連続待受を実現したという、スタミナがウリのSIMフリースマホだ。価格.com最安価格は3万円を切る27,000円(2019年4月22日時点)。

ディスプレイは6.3型のIPS液晶。縦横比が19:9の縦長画面で、解像度は720×1520のHD+。フルHD+ではないが、明るくて視野角も広い。Webページの文字が読みやすく、写真や動画も高画質で楽しめる。もちろん、フルHD+のものと並べて比べれば、精細さに違いはあるが、不満なく使えるレベルだと感じた。

1520×720の6.3型IPS液晶ディスプレイを搭載。フルHD+ではないものの、表示品質は高い

720×1520の6.3型IPS液晶ディスプレイを搭載。フルHD+ではないものの、表示品質は高い

画面上部にはいわゆる“ノッチ”(切り欠き)があり、ここに800万画素のインカメラとLEDライト(フラッシュではない)を搭載する。カメラを使った顔認証にも対応しているが、センサーなどはなく2Dによる認証だ。

ノッチ部分に800万画素のインカメラを搭載。自分撮りには大切な「美人エフェクト」も備える

ノッチ部分に800万画素のインカメラを搭載。自分撮りには大切な「美人エフェクト」も備える

本体サイズは76.2(幅)×158.4(高さ)×7.7(厚さ)mm、重量は約160g。丸みのあるボディで、6.3型の大画面ディスプレイを搭載している割には、片手で持ちやすい。ケースなしの状態だと非常に軽く、4000mAhのバッテリーを搭載しているとは思えないほどだ。上位モデルのZenFone Max Pro(M2)はミラー調の高級感のある仕上がりだが、ZenFone Max(M2)は、背面のみ金属素材が使われており、メタルな質感だ。さらりとした手触りで、指紋や汚れが目立ちにくいのが好印象。2万円台のモデルにありがちな、チープな感じはしない。

6.3型の大画面ディスプレイを搭載しているが、幅が76.2mmに抑えられており、片手でもホールドしやすい

6.3型の大画面ディスプレイを搭載しているが、幅が76.2mmに抑えられており、片手でもホールドしやすい

金属素材を使った背面は、サラリとした手触り。カラーバリエーションは今回試用したスペースブルーのほかに、ミッドナイトブラックとメテオシルバーという計3色を用意する

ミドルクラスの性能と4000mAhの大容量バッテリーの組み合わせ

スマートフォンの性能を決めるSoCには、クアルコムの「Snapdragon 632」(オクタコアCPU)を搭載する。ミドルクラスに位置づけられるSoCだ。前モデルの「ZenFone Max(M1)」は、「Snapdragon 430」というエントリークラスのSoCを採用していたが、新モデルではワンランク上のクラスのSoCを採用している。同価格帯のモデルは、Snapdragonのエントリークラスである400番台を搭載しているモデルが多く、それらに比べると性能は上だ。メモリーは4GB、内蔵ストレージは32GB。

実際の動作だが、Webページの閲覧やSNSのチェック、動画の視聴といった日常的な用途ではストレスなく使えた。唯一、カメラアプリの動作(起動やモード変更など)が少しもたつくときがあるのが気になったが、価格を考えれば十分に許容できるレベルだろう。

定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク(Ver7.1.4)」。ライバル機種のファーウェイ「P20 lite」よりはスコアは上(関連記事

一番のウリである4000mAhのバッテリーだが、レビュー中に「驚くほど持つ」という感覚はなかったが、1日使っても半分はバッテリーが残っていることが多かった。使い方にもよるだろうが2日間は充電なしで使えそうだ。

連続待受時間が33日間と長いので、使わずに置いていてもバッテリーがほとんど減っていないのは、2台持ちの人にはメリットがあるのではないだろうか。

長く使えば使うほどバッテリーは劣化していくもので、容量が多いことに越したことはない。Androidスマートフォンの場合、OSのアップデートをして、バッテリーの持ちが悪くなるということはよく聞くので、そもそもの容量が多いZenFone Max(M2)を選んでおくことで安心感は得られるはずだ。

大容量の4000mAhのバッテリーを搭載。使い方によってバッテリーの減りは違ってくるが、OSのアップデートやバッテリーの劣化を考えると安心感がある

別途OTGケーブルを使えば、ZenFone Max(M2)をモバイルバッテリーにして、ほかの機器を充電できる。ケーブルが必須なのは不便だが、万一の時の備えとしてはありがたい機能だ

外部インターフェイスは、最近搭載モデルが増えているUSB Type-Cポートではなく、microUSBポートだ。カードスロットは2枚のnanoSIMと1枚のmicroSDメモリーカードをセットできるトリプルスロット。国内3キャリアのVoLTEをサポートし、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)にも対応している。

外部インターフェイスはmicroUSBポート。上部にはヘッドホン出力兼マイク入力ポートを備える

外部インターフェイスはmicroUSBポート。上部にはヘッドホン出力兼マイク入力ポートを備える

2枚のnanoSIMと1枚のmicroSDメモリーカードをセットできるトリプルスロット

2枚のnanoSIMと1枚のmicroSDメモリーカードをセットできるトリプルスロット

2万円台ながら、カメラにはAIシーン分析機能を搭載

アウトカメラは、1300万画素(F1.8)と200万画素のデュアルカメラ。200万画素カメラは深度測定用で、背景をぼかして撮影できる「ポートレート」モードの時に利用する。主に人物撮影時に使うモードだが、人物以外でも利用は可能だ。

さらに、この価格帯でAI(人工知能)シーン分析機能を搭載するのもポイント。たとえば、花を撮影するときは「フラワー」、空のときは「スカイ」、食べ物のときは「フード」と、被写体を自動で認識し、それに適した設定で写真を撮れる。動画は3840×2160の4Kまでサポートする。

アップルやサムスン、ファーウェイほど、カメラ機能をウリにしてはいないが、画質は期待以上だった。屋外でのポートレートは、自然な写りで好印象。いっぽう、競合他社が力を入れている暗い場所はノイズが多く、やや苦手なようだ。

アウトカメラは、メインの1300万画素(F1.8)と深度測定用の200万画素のデュアルカメラ

アウトカメラは、メインの1300万画素(F1.8)と深度測定用の200万画素のデュアルカメラ

撮影モードは「オート」「Pro」「HDR」「スポーツ」「夜景」の5つ。「ポートレート」モードはメインの撮影画面でオン・オフできる

「ポートレートモード」は人物以外でも利用可能。メインの被写体と背景にある程度の距離がないと上手にボケないが、いろいろなシーンで使えそうだ

AIシーン分析機能の例。左が「フード」、中央が「フラワー」、右が「スカイ」

AIシーン分析機能の例。左が「フード」、中央が「フラワー」、右が「スカイ」

ラーメンを撮影したところ、AIが食べ物と認識して「フード」に設定され、少し暖色が強く調整された

ラーメンを撮影したところ、AIが食べ物と認識して「フード」に設定され、少し暖色が強く調整された

花を撮影すると「フラワー」に設定され、紫やオレンジ、黄色などが鮮やかに調整される

花を撮影すると「フラワー」に設定され、紫やオレンジ、黄色などが鮮やかに調整される

空を入れると「スカイ」という設定となり、空が抜けのよい青色に調整されるようだ

空を入れると「スカイ」という設定となり、空が抜けのよい青色に調整されるようだ

暗所はやや苦手。しっかりと固定すれば手ブレはしないが、明暗差が大きいと白トビして、光の表現も安いコンデジのようだ

「ピュアAndroid」で乗り換えがスムーズ

認証は前述の顔認証に加え、背面に指紋認証センサーも使えるので、シーンに応じて使い分けるのがいいだろう。顔認証は2Dで暗い場所だと使いにくいのではと思っていたが、画面がライト代わりになり意外と使えた。

ZenFone Max(M2)は、「Zen UI」ではなく素のAndroidである「ピュアAndroid」を搭載している。Zen UIに慣れている、愛着があるというユーザーにとっては残念な変更かもしれないが、他社のAndroidスマートフォンから乗り換えるユーザーにとっては、クセがなくスムーズに使いはじめられるだろう。

OSは「Android 8.1」。独自のZen UIをやめ、素のAndroidを搭載。ほかのAndroidスマートフォンからスムーズに乗り換えられるようになった

まとめ

ZenFone Max(M2)は2万円台のSIMフリースマホとしては、完成度が高く、性能も充実している。今風のノッチ付き縦長ディスプレイで、見た目もスマート。質感もチープな感じはしない。ワイヤレス充電非対応、5GHz帯の無線LAN非対応、防水・防塵非対応など、コストカットされている部分はあるが、SoCやバッテリーといったスマホにとって重要な部分にはしっかりとこだわったモデルだ。

新しいZenFone Maxシリーズは、コストパフォーマンスが高く、発売直後から高い人気を得ていた。上位モデルのZenFone Max Pro(M2)は、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーで長く人気ランキングで1位だったファーウェイ「P20 lite」を抜き首位も獲得した。今回の不具合問題は、そんないい流れに冷や水を浴びせる格好になってしまったのは残念だ。

価格.comのクチコミでは、交換対応の申し込みをしたという人の書き込みが見られ、交換品は4月の第3週に送られるというケースが多いようだ。電話サポートはさすがに待たされるようだが、チャットではスムーズに対応できたという書き込みもある。なお、現行モデルは使い続けると電波法違反のおそれがあるということで、ASUS JAPANでは必ず交換または返品するように呼びかけている。

・ZenFone Max Pro (M2) の不具合詳細
ZenFone Max Pro (M2) (ZB631KL)が特定の周波数帯を使用できない不具合についてのお知らせと対応について(ASUS JAPAN公式サイト)

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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