レビュー
洗剤で丸洗い可能な防水タフネスボディを備えたエントリーモデル

ケータイからの移行ならこれで十分! ドコモ最安のスマホ「arrows Be4 F-41A」レビュー

「arrows Be4 F-41A」(富士通製。以下、arrows Be4)は、2020年6月25日に発売された、NTTドコモの最新エントリーモデル。23,760円(税込。割引や特典を加味しないオンライン直販価格)のコスパ重視機ではあるが、有機ELディスプレイ、おサイフケータイ対応、防水・防塵・タフネスボディなど、あなどれない機能性を備えている。エントリーモデルとしての使い勝手を中心にレビューしよう。

フルHD+の有機ELディスプレイと本格的なタフネスボディを備えるエントリーモデル

キャッシュレス決済や新型コロナウイルス対策など、スマートフォンを持つことが前提のサービスや政策が近ごろ増えている。また、NTTドコモでは2026年に3Gネットワーク「FOMA」のサービス終了を予定している。いずれにしてもあと数年以内に、使い慣れたケータイからスマートフォンへの移行は必須となるはずだ。

「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)」も、スマートフォンの保有を前提としている

「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)」も、スマートフォンの保有を前提としている

「arrows Be4」は、そんなケータイからスマホへの移行を考える人に適したエントリーモデルだ。ボディサイズは約70(幅)×147(高さ)×8.9(厚さ)mm、重量は約144gという比較的コンパクトなボディに、2,220×1,080のフルHD+表示に対応する約5.6インチの有機ELディスプレイを搭載する。エントリーモデルながら高画質な有機ELディスプレイを搭載しているのがポイントで、液晶ディスプレイよりも引き締まった映像を表現できる。また、フルHD+という十分な解像度が確保されているので、細かな文字の表示もなめらかだ。

約70mmに収められた横幅と、大きくラウンドした背面デザインの組み合わせで、片手でも持ちやすい

約70mmに収められた横幅と、大きくラウンドした背面デザインの組み合わせで、片手でも持ちやすい

ボディ下面に、ストラップホール、ヘッドホン端子、USB Type-Cポートを備える

ボディ下面に、ストラップホール、ヘッドホン端子、USB Type-Cポートを備える

右側面には、電源とボリュームの各ボタンが配置される

右側面には、電源とボリュームの各ボタンが配置される

有機ELディスプレイの魅力のひとつは発色のよさ。コントラスト比が高く深みのある鮮やかな映像を映し出すことができる

フルHD+表示に対応しているので、細かな文字もクッキリと表示できる

フルHD+表示に対応しているので、細かな文字もクッキリと表示できる

本機のボディは、IPX5/8等級の防水仕様、IP6X等級の防塵仕様に対応するほか、米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」の落下や耐衝撃を含む23項目をクリアした本格的なタフネス仕様だ。特にディスプレイの破損対策を重視しており、約1.5mの高さからの落下に耐えることができるとしている。また、泡タイプのハンドソープまたは液体タイプの食器用洗剤でボディを丸洗い可能なうえに、浴室でも利用できる。タフネスボディを採用するスマートフォンは、ボディが大きく重くなりやすいが、本機は一般的なスマートフォンと変わらない大きさ・重さで実現しているのが魅力だ。

食器用洗剤でボディを丸洗いしてみた。衛生面もさることながら、皮脂が取れてさっぱりとしたさわり心地になる

米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」が定める、耐落下や耐衝撃を含む23項目をクリアした本格的なタフネスボディだ

機能面では、FeliCa・NFCポートを搭載しており、おサイフケータイの諸サービスを利用可能。もちろん各社のQRコード決済も使えるので、本機1台でさまざまなスマホ決済を利用できる。なお、フルセグ・ワンセグのテレビチューナーは非搭載となっている。

内蔵式のバッテリーは容量2,780mAhとそれほど大容量ではないが、実際の利用条件に近い条件で計測した電池持ちの指標である「電池持ち時間」は約105時間と十分。今回は6日間検証を行ったが、フル充電で40〜48時間はバッテリーが持続した。これなら1泊2日の旅行でも、ぎりぎり充電器なしでも持ちこたえられそうだ。なお、充電にかかる時間はNTTドコモで最高性能の充電器「ACアダプタ 07」を使っても約190分とやや長めで、急速充電には対応してない。

ケータイからの乗り換えに配慮した、選べるユーザーインターフェイス

「arrows Be4」は、ケータイからの移行ユーザーに向けて数々の配慮がなされている。操作の中心となるホーム画面は4種類から選ぶことができるが、そのひとつである「シンプルホーム」は、ケータイをイメージした視認性重視のデザインとなっている。また、音声通話についても、テンキー表示をメインにした「かんたん電話」と、文字の大きな電話帳「かんたん電話帳」という2種類の独自アプリから使用アプリを選ぶことができる。

3種類のホーム画面が用意される。左が「シンプルホーム」、中央が富士通製「arrowsホーム」、右がNTTドコモ製「docomo LIVE UX」だ。このほかに、ディズニーのウィジェットや壁紙を利用できる「Disney DX」も選べる

左画面は「かんたん電話」、数字ボタンを大きく配置した画面デザインだ。右画面は「かんたん電話帳」、大きな文字で通話とSMSの送信をわかりやすくデザインしている

もうひとつの特徴は、指紋認証センサーを使った2種類の操作機能だ。ひとつは、以前から富士通のスマートフォンで搭載されていた「エクスライダー(Exlider)」。指紋認証センサー上で指を動かすことで、最大5倍までの画面拡大と、上下の画面スクロール操作が行える。しかも、ユーザー側で追加したアプリや設定画面でもこの機能は使えるので、利用シーンは広い。もうひとつは、4種類のアプリを登録しておき素早く起動できるランチャー機能「FASTフィンガーランチャー」となる。

エクスライダーは、原則的にどのアプリでも動作する。ユーザーが追加したアプリでも問題なく利用できるのはありがたい

指紋とリンクした4種類のアプリを登録できるランチャー「FASTフィンガーランチャー」を搭載。カメラやキャッシュレス決済など、よく使う機能をスムーズに起動できる

日本語入力アプリには独自の「Super ATOK ULTIAS(スーパー エイトック ウルティアス)」が搭載される。入力画面は、「通常」(左)のほか、ケータイのテンキーを再現した「ケータイキーボード」(中央)、文字をはっきりクッキリと表示させる「かんたんキーボード」(右)の3種類から選ぶことができる

処理性能を大きく左右するSoCは、エントリー向けの「Snpadragon 450」で、3GBのメモリーと32GBのストレージ、1TBまで対応するmicroSDXCメモリーカードを組み合わせる。OSはAndroid 10だ。正直、処理性能自体はあまり高くないが、Web閲覧やSNS利用が中心であれば十分なスペックだろう。

AnTuTuベンチマークの計測結果は「92253」。価格重視のエントリーモデルということもあり、総合スコアは10万点を下回っている。1〜2年前のミドルレンジ機の処理性能に近い

カメラは必要最小限のシンプル設計

本機に搭載されるカメラは、約1,310万画素のメインカメラと、約810万画素のフロントカメラというシンプルなものだ。メインカメラは近ごろはエントリーモデルでも珍しいシングルカメラだが、電子式手ぶれ補正機能を備えるほか、背景ぼかしや最大8倍のデジタルズームに対応している。

以下に、本機のメインカメラを使って撮影した静止画の作例を掲載する。いずれも初期設定のままカメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

日中の日本庭園を撮影。メインカメラは23mmというやや広角寄りのレンズを採用しているので、風景写真などに適する。空は白飛びを起こしているものの、荒れやすい周辺部分の画質は比較的良好だ

アジサイを接写。葉脈や水滴の表現も自然で、細部もしっかり写っている。ある程度の光量がありつつ、明暗差が少ない構図なら、しっかりと写せる印象だ

木陰で樹液を吸うコガネムシの集団を写したもの。明るく写っているが、10ショット撮ったいずれにも手ぶれが見られた。暗所での撮影はあまり得意ではないようだ

本機のメインカメラは、焦点距離23mmというやや広角寄りのレンズを採用しており、風景を広く収めることができる。そのいっぽう、接写も可能で、花の緻密なディテールもしっかり撮影できた。ただし、薄暗いところでは手ぶれが起こりやすかった。必要最小限のカメラ性能と言えるだろう。

ケータイユーザーが移行しやすいバランスの取れたエントリーモデル

本機はNTTドコモの2020年夏モデルとしては最安の23,760円(税込)という価格設定がなされており、24回の分割払いなら月々の支払いはわずか990円(税込)だ。しかも、FOMA(3G)→Xi(LTE)の契約変更なら、10,000ポイントのdポイントが進呈される「はじめてスマホ購入サポート」の対象機種でもある。フルHD+表示の有機ELディスプレイや、防水・防塵・タフネス仕様のボディに、FeliCa・NFCポートを備えるなどの機能性を考えれば、価格性能比はかなり高い。

本機のライバルは、NTTドコモのラインアップでは、現在も販売が続いている2019年のエントリーモデルであるサムスン「Galaxy A20 SC-02M」があげられる。この両機はほぼ互角の処理性能の製品だが、本機は有機ELディスプレイ搭載かつ画面解像度がフルHD+と高く、画質面では有利だ。また、タフネスボディも本機の優位点だろう。FeliCaポートを使って幅広いキャッシュレス決済に対応することを含め、従来のケータイからの移行はしやすいモデルと言える。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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