レビュー
買うなら今? 充実の割引も魅力

ハイエンドに迫るカメラと高い基本性能を備えた「Galaxy A51 5G」レビュー

ハイエンドモデルを中心にラインアップされてきた感のある5Gスマートフォンだが、近ごろ比較的手ごろな価格で購入できる対応製品が増えている。その中でも防水・防塵、FeliCa、クアッドカメラなどを備えつつ、7万円台で購入可能なサムスン「Galaxy A51 5G」が、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングで10位に付けるなど好評だ(2020年12月21日現在)。本機のNTTドコモ版「SC-54A」を使い、その魅力に迫った。

※本記事中の価格は税込で統一している。

高コスパのミドルレンジ向け5Gスマホ

2020年3月に始まった国内の5G通信サービスだが、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響に加え、各キャリアが用意した5G対応端末のほとんどが10万円を超えるようなハイエンドモデルであったこと、そして通信料金と端末代金との分離により、結果として端末代金が高止まりしてしまったこともあって、今ひとつ盛り上がりに欠けていた。しかし、この秋ごろから5G対応のスマートフォンの中にも価格を抑えたものが増えてきている。

今回取り上げる「Galaxy A51 5G」は、NTTドコモ版「SC-54A」(70,488円)と、au版「SCG07」(75,435円)の2モデルで展開されている。なお、「SC-54A」は上記の端末代金から、4G→5Gへの契約変更で13,200円の割引、MNPなら22,000円の割引となる「5G WELCOME割」が適用できる。auの「SCG07」も「機種変更キャンペーン」の対象に指定されており、新規契約で11,000円、MNP契約で22,000円、機種変更でも5,500円の割引やポイント還元が受けられる。これらを有効に使うことで、5万円前後で端末を購入できるようになり、5G対応端末としては、かなりお得感が強い。

「Galaxy A51 5G」のボディは、サイズが約74(幅)×159(高さ)× 8.8(厚さ)mmで、重量は約189g。これに、2,400×1,080のフルHD+表示に対応する約6.5インチの有機ELディスプレイ「Super AMOLED」を搭載する。このディスプレイは、上位モデル「Galaxy S」シリーズに採用されるものとは異なる平面ディスプレイだが、明るくクッキリとした表示は、上位モデルと比べても見劣りしない。

約6.5インチの有機ELディスプレイを備えたボディはやや大きめだ

約6.5インチの有機ELディスプレイを備えたボディはやや大きめだ

ディスプレイ上部に、フロントカメラを収めた小さなパンチホールを備える

ディスプレイ上部に、フロントカメラを収めた小さなパンチホールを備える

ディスプレイは上位モデルの「Galaxy S」シリーズとは異なる平面ディスプレイだ

ディスプレイは上位モデルの「Galaxy S」シリーズとは異なる平面ディスプレイだ

背面のデザインは左上にカメラを集中させたGalaxyシリーズの特徴を受け継いだもの

背面のデザインは左上にカメラを集中させたGalaxyシリーズの特徴を受け継いだもの

背面には、複雑に反射するプリントが施されている

背面には、複雑に反射するプリントが施されている

カメラ部分の出っ張りは比較的抑えられている

カメラ部分の出っ張りは比較的抑えられている

本機のボディは、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様に対応する。また、FeliCaポートを搭載しており、日本国内向けにしっかり設計されている。なお、本機は、交通系ICカード「モバイルSuica」と「モバイルPASMO」の併用に対応している。

最新SoC「Snapdragon 765G」がもたらす高い処理性能

本機の通信機能は、NTTドコモ版「SC-54A」、au版「SCG070」ともに5Gエリアでは下り最大2.1Gbpsという超高速データ通信が行える。ただし、5Gの対応エリアはまだ限られており、当面の間は4Gをメインに使うことになるだろう。基本スペックに目を向けてみると、最新SoCの「Snapdragon 765G」を搭載しているのが目を引く。「Snapdragon 765G」は、同クラスの前モデルよりも処理性能とグラフィック性能が1.5〜2倍程度向上しているのが特徴。これに加えて、本機の場合は、メモリーを6GB、ストレージも128GBと、十分な容量を搭載しており、基本スペック的には、何ら不足がない。

実際の処理性能を定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」を使って計測したところ、総合スコアは314,644(内訳、CPU:102,002、GPU:93,245、MEM:61,010、UX:58,387)となった。このスコアはSnapdragon 765G搭載機としては標準的なものだが、10万ポイントに迫るグラフィック性能(サブスコア「GPU」の値)は、従来のミドルハイ向けSoCではなかなか到達できなかったものと言えるだろう。今までのミドルレンジ機では難しかったヘビーなゲームもかなり快適に動作するはずだ。処理性能を示すサブスコア「CPU」も、2世代ほど前のハイエンドSoC「Snapdragon 845」とほぼ同じなので、一般的なアプリもなめらかに動作する。高いグラフィック性能を生かせるゲームを数タイトル試したが、昨年発売の ミドルハイモデルよりも、描画負荷を1ランクか2ランクは引き上げられるだけの余裕があると感じた。

AnTuTuベンチマークの計測結果。処理性能を示すCPUのスコアは10万ポイント以上で、2世代ほど前のハイエンドモデルに迫る性能だ

AnTuTuベンチマークの計測結果。処理性能を示すCPUのスコアは10万ポイント以上で、2世代ほど前のハイエンドモデルに迫る性能だ

スペック要求が非常に高い3Dゲーム「原神」も、グラフィック設定「中」くらいまでなら普通にプレイできる

スペック要求が非常に高い3Dゲーム「原神」も、グラフィック設定「中」くらいまでなら普通にプレイできる

「Galaxy A」シリーズの印象を覆すすぐれたカメラ性能

本機のメインカメラは、約1,200万画素の超広角カメラ(13mm)、約4,800万画素のメインカメラ(25mm)、約500万画素のマクロカメラ(26mm)、約500万画素の被写界深度センサーという組み合わせのクアッドカメラだ。超広角やマクロ撮影などさまざまな構図で撮影が楽しめる。なお、フロントカメラも約3,200万画素とかなりの高画素だ。

メインカメラは4基のカメラを搭載するクアッドカメラ仕様

メインカメラは4基のカメラを搭載するクアッドカメラ仕様

以下にメインカメラを使って撮影した静止画の作例を掲載する。いずれも初期設定のままカメラ任せのAIオートモードで撮影を行っている。

標準カメラで撮影

神社の祠(ほこら)の垂木を撮影。逆光かつ構図内の明暗差を大きくし、わざとカメラに負担のかかる構図にしてみた。フレアは皆無ではないが、HDRが日陰部分の暗さを明るく持ち上げてくれており、肉眼の印象に近い仕上がりだ

神社の祠(ほこら)の垂木を撮影。逆光かつ構図内の明暗差を大きくし、わざとカメラに負担のかかる構図にしてみた。フレアは皆無ではないが、HDRが日陰部分の暗さを明るく持ち上げてくれており、肉眼の印象に近い仕上がりだ

超広角カメラで撮影

上と同じシーンを超広角カメラに切り替えて撮影。35mm換算で13mmという超広角のため、背景の石灯籠などのゆがみは目立つ。ただし、荒れやすい周辺部分のノイズは少ない

上と同じシーンを超広角カメラに切り替えて撮影。35mm換算で13mmという超広角のため、背景の石灯籠などのゆがみは目立つ。ただし、荒れやすい周辺部分のノイズは少ない

標準カメラで撮影

順光で社(やしろ)を撮影。青空がより鮮やかに補正されている。全般に肉眼で見るよりも鮮やかに仕上げる傾向にある

順光で社(やしろ)を撮影。青空がより鮮やかに補正されている。全般に肉眼で見るよりも鮮やかに仕上げる傾向にある

標準カメラで撮影(デジタル4倍ズーム)

上と同じシーンで、中央の三猿を4倍のズームで撮影した。ざらついた印象はあるが千社札がはっきりと認識できる。デジタルズームだが画質もさほど悪くない

上と同じシーンで、中央の三猿を4倍のズームで撮影した。ざらついた印象はあるが千社札がはっきりと認識できる。デジタルズームだが画質もさほど悪くない

標準カメラで撮影(デジタル10倍ズーム)

最大となる10倍までズーム倍率を上げてみた。さすがにデジタルノイズが目立ってくるが、これくらいの明るさのシーンなら極端な手ぶれは見られない

最大となる10倍までズーム倍率を上げてみた。さすがにデジタルノイズが目立ってくるが、これくらいの明るさのシーンなら極端な手ぶれは見られない

マクロカメラで撮影

40mmの至近距離まで寄って撮れるマクロカメラ。松ぼっくりを接写したが、身近なものでも接写撮影だと異なった印象の仕上がりになる

40mmの至近距離まで寄って撮れるマクロカメラ。松ぼっくりを接写したが、身近なものでも接写撮影だと異なった印象の仕上がりになる

標準カメラで撮影

ビル街の夜景を撮影。過度に明るさを持ち上げるようなことはないが、構図手前から奥までノイズの少ないクリアな仕上がりだ。手ぶれも目立たず、ハイライトや影の部分も飽和していない

ビル街の夜景を撮影。過度に明るさを持ち上げるようなことはないが、構図手前から奥までノイズの少ないクリアな仕上がりだ。手ぶれも目立たず、ハイライトや影の部分も飽和していない

超広角カメラで撮影

上と同じシーンを超広角カメラに切り替えて撮影した。13mmという焦点距離を生かし、周囲の様子が広く構図に収まる。標準カメラとややトーンが異なるが、ノイズが少なくクリアな画質だ

上と同じシーンを超広角カメラに切り替えて撮影した。13mmという焦点距離を生かし、周囲の様子が広く構図に収まる。標準カメラとややトーンが異なるが、ノイズが少なくクリアな画質だ

「Galaxy A」シリーズに搭載されるカメラは、上位モデルの「Galaxy S」シリーズや「Galaxy Note」シリーズといった上位モデルと比べると、これまでは性能面でかなり見劣りしていた。しかし、本機のカメラは、撮影シーンを選びにくい使いやすいカメラで、従来の「Galaxy A」シリーズのイメージを覆すほどの高性能だ。望遠カメラは備えていないが、メインカメラを高画素化することで、デジタルズームの劣化を抑えるGalaxyシリーズのコンセプトを継承しており、4倍程度のズームであれば十分に実用的。超広角から望遠、マクロまでさまざまな構図で撮影を楽しめるだろう。

待ち受け主体なら4日は持つバッテリー

本機は4,500mAhという大容量のバッテリーを内蔵し、連続待ち受け時間は約350時間、連続通話時間は約1590分、「電池持ち時間」は約135時間となっている(いずれもLTEエリア、SC-54Aの値)。価格.comのユーザーレビュー「バッテリー」の項目は3.93ポイント(2020年12月17日現在の値)で、カテゴリー平均値の3.65よりはよいものの、特別にバッテリーが持続するという様子ではなさそうだ。今回の検証は6日間行ったが、そのうち充電は2回行った。セットアップや撮影など負荷のかかる利用状況が続いた場合は1日半でバッテリー残量がゼロになったが、待ち受け主体では4日はバッテリーが持つ印象だ。5Gスマートフォンの中ではバッテリー持ちは良好な部類と言える。

今5Gへの移行を考えるなら魅力的なモデル

本機の属するミドルハイ向け5Gスマートフォンは、現在ライバルが急増している。ざっと思いつくだけでも、LG「LG Velvet」、富士通「arrows NX9」、シャオミ「Mi 10 Lite 5G」、Google「Pixel 5」、シャープ「AQUOS zero5G basic」、オッポ「Reno 3 5G」などの名前があがる。本機は、防水・防塵、FeliCaポートといった日本市場で重視される機能をしっかり備えているうえに、基本スペックも十分で、上位シリーズと比べると見劣りが目立ったカメラ機能が改良されるなど、大きな欠点が見当たらない。2〜3年使ったハイエンドモデルから乗り換えても、大きな不満は感じられない内容だ。上述の通り、キャンペーンをうまく適用すれば、5万円くらいから購入できる価格の安さも大きな魅力。この冬、5G対応スマートフォンに買い換えようと思っているなら、選択肢のひとつに入れるべき製品と言えるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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