レビュー

プロじゃないけど高性能なiPadが欲しい人へ――Apple M1搭載の「iPad Air」(第5世代)

2022年3月18日に「iPad Air」(第5世代)が発売された。アップルが設計した「Apple M1チップ」を搭載するのが特徴で、プロ向けモデルである「iPad Pro」と同等の性能を実現している。実機を使ってのファーストインプレッションをお届けしたい。

Apple M1チップを搭載するiPad Air(第5世代)

Apple M1チップを搭載するiPad Air(第5世代)

外観は第4世代と同じ。「ブルー」はより濃い青に

本体のデザインは一前世代のiPad Air(第4世代)から変わっていない。厚さ6.1mm、重量461g(Wi-Fiモデル)/462g(Wi-Fi+Cellularモデル)という、「Air」の名前の由来であるスリムで軽やかなボディはほぼそのままだ(重量は2~3gほど増えている)。細かく見ていくと、背面のロゴがiPadからiPad Airに変わっており、ひと目でiPad Airであることがわかるようになった。

背面のロゴがiPadからiPad Airに変更されている

背面のロゴがiPadからiPad Airに変更されている

iPad Airはカラーバリエーションが豊富なのも魅力。iPad Air(第5世代)では、「スペースグレイ」「スターライト」「ピンク」「パープル」「ブルー」の5色がラインアップされている。今回はブルーモデルを試したが、iPad Air(第4世代)の「スカイブルー」よりも濃い青色で、落ち着いた雰囲気となっている。

ブルーモデルは、iPad Air(第4世代)のスカイブルーよりも濃い青色

ブルーモデルは、iPad Air(第4世代)のスカイブルーよりも濃い青色

本体上部には指紋認証の「Touch ID」を引き続き搭載する。「iPhone 12」以降はマスク装着時でも「Face ID」が利用できるようになったが、Face IDを搭載するiPad Proでは同機能を使えない。マスク着用時でもロック解除や生体認証が使えるTouch IDはやはり便利だ。

10.9インチのディスプレイは、2360×1640/264ppiと高精細で、P3の広色域をカバー。500ニトの高輝度で明るく鮮やかなディスプレイだ。環境光に合わせて色味を調整する「True Tone」も備える。

従来モデルと同様、本体上部にTouch IDを搭載

従来モデルと同様、本体上部にTouch IDを搭載

アクセサリー類はiPad Air(第4世代)と同じ。「Magic Keyboard」や「Smart Keyboard Folio」、それに「Apple Pencil」(第2世代)に対応している

アクセサリー類はiPad Air(第4世代)と同じ。「Magic Keyboard」や「Smart Keyboard Folio」、それに「Apple Pencil」(第2世代)に対応している

やっぱり速い「Apple M1チップ」

性能面ではやはりApple M1チップの実力が気になるところ。Apple M1チップは8コアCPU、8コアGPU、機械学習用のNeural Engineから構成されており、スペック的にはiPad ProのApple M1チップと同じだ。「A14 Bionicチップ」を搭載していたiPad Air(第4世代)と比べると、CPU性能は最大60%、GPU性能は2倍高速になっているという。スペック上のバッテリー駆動時間は変わっていないので、電力効率にすぐれていることもうかがえる。日常使いはもちろん、クリエイティブな用途から最新ゲームまでサクサクとこなせるだろう。

定番ベンチマークアプリ「Geekbench 5」の結果は、シングルコアが1705、マルチコアが6917、Compute(Metal)が21273。11インチiPad Pro(第3世代)の1TBモデルとスコアはほぼ同じで、iPad Proと同等のパフォーマンスを実現していることがわかる。

Geekbench 5のCPUの結果

Geekbench 5のCPUの結果

Geekbench 5のComputeの結果

Geekbench 5のComputeの結果

今年2月にシーズン2が開幕したバトルロイヤルアクションゲーム「FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER」(スクウェア・エニックス)。激しいアクションも滑らかな画質で楽しめる。新スタイルの「ドラグーン」で初めてプレイしたが、Apple M1チップのパワーのおかげか見事最後まで生き残ることができた!

今年2月にシーズン2が開幕したバトルロイヤルアクションゲーム「FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER」(スクウェア・エニックス)。激しいアクションも滑らかな画質で楽しめる。新スタイルの「ドラグーン」で初めてプレイしたが、Apple M1チップのパワーのおかげか見事最後まで生き残ることができた!

外部インターフェイスはUSB-Cポートのままだが、USB 3.1 Gen 1(最大5GB/s)からUSB 3.1 Gen 2(最大10GB/s)にパワーアップしている。Wi-Fi+Cellularモデルは5Gに対応。sub-6をサポートし、eSIMも利用できる。

背面カメラは変更なしだが、前面カメラは700万画素から1200万画素の超広角カメラとなり、新たに「センターフレーム」に対応した。センターフレームとは、人物を検出して、人が移動しても画面の真ん中に収まるように自動調整してくれる機能。ビデオ会議やビデオ電話が日常になった今の時代にあると便利な機能だ。これにより、現行のiPadはすべてセンターフレームに対応することになった。

11インチiPad Pro(第3世代)との比較

iPad Air(第5世代)を選ぶ際に比較検討候補に挙がるのが、11インチiPad Pro(第3世代)だろう。画面サイズはほとんど同じで、SoCも同じApple M1チップを搭載する。ストレージ容量に差はあるが、一番リーズナブルなモデルのアップルストアでの価格差は約2万円だ。

 左がiPad Air(第5世代)、右が11インチiPad Pro(第3世代)。サイズはほぼ同じ。額縁はiPad Air(第5世代)のほうが少しだけ太い

左がiPad Air(第5世代)、右が11インチiPad Pro(第3世代)。サイズはほぼ同じ。額縁はiPad Air(第5世代)のほうが少しだけ太い

iPad Proのほうが5.9mmとわずかに薄い。iPad Proの背面のロゴはiPadのまま

iPad Proのほうが5.9mmとわずかに薄い。iPad Proの背面のロゴはiPadのまま

11インチiPad Pro(第3世代)だけに搭載される機能としては、「ProMotionテクノロジー」や距離を測定するLiDAR付きデュアルカメラなどがある。外部インターフェイスがThunderboltに対応していることや、4スピーカーで縦方向でも横方向でステレオ再生ができる点も11インチiPad Pro(第3世代)がiPad Air(第5世代)よりすぐれている点だ。ProMotionテクノロジーはリフレッシュレートが最大120Hzで、滑らかなペンの書き味につながる。Apple Pencilの書き味にこだわるなら、iPad Proのほうを選んだほうがいいだろう。

iPad Air(第5世代)はApple Pencil(第2世代)に対応し、滑らかな書き味だが、ProMotionテクノロジー対応のiPad Proのほうがより紙とペンに近い書き味となっている

iPad Air(第5世代)はApple Pencil(第2世代)に対応し、滑らかな書き味だが、ProMotionテクノロジー対応のiPad Proのほうがより紙とペンに近い書き味となっている

動画や音楽、ゲームなどを楽しむエンタメ用と考えると、4スピーカーは魅力的だ。Face IDとTouch IDの違いも人によっては気になるかもしれない。

ストレージ容量のバリエーションも異なる。iPad Air(第5世代)は64GBと256GBの2種類なのに対して、11インチiPad Pro(第3世代)は128GB/256GB/512GB/1TB/2TBと5つの選択肢が用意されている。同じストレージ容量である256GBモデルのアップルストアでの価格差は14,000円。このくらいの差であれば、11インチiPad Pro(第3世代)を選ぶ人もいるかもしれないが、この14,000円でApple PencilやMagic Keyboardなどを購入するという考え方もできるだろう。

11インチiPad Pro(第3世代)、iPad Air(第5世代)、iPad(第9世代)のアップルストア価格(出典:アップルのWebサイト)

11インチiPad Pro(第3世代)、iPad Air(第5世代)、iPad(第9世代)のアップルストア価格(出典:アップルのWebサイト)

ちょっといいiPadが欲しい人にピッタリのiPad Air(第5世代)

iPad Air(第5世代)はApple M1チップを搭載し、パフォーマンスにさらに磨きがかかった高性能なタブレット端末だ。Apple M1チップを搭載した一番リーズナブルなデバイスでもある。なお、リーズナブルな64GBモデルは、写真や動画を大量に扱ったりすると、すぐにストレージ容量不足になる場合があるので注意してほしい。予算に余裕があるなら256GBモデルを選びたいところだ。

iPad AirはiPad Proと無印iPadに挟まれ、微妙なポジショニングと思うかもしれないが、「プロじゃないけど高性能なiPadが欲しい」「ちょっといいiPadが欲しい」という人にはピッタリのモデルであり、案外そういう人は多いのではないだろうか? 価格設定も機能も絶妙なところをついてきている。ときどき写真や動画を編集する人や、ゲームを快適に楽しみたい人、モバイルノート代わりに持ち運びたい人など幅広い人に向いたモデルだ。新生活に合わせてiPadデビューする人にもぜひ注目してほしい。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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