レビュー

「ROG Zephyrus G14」レビュー、最新Ryzen搭載の14型ゲーミングノートPCの実力は?

14型のディスプレイを搭載したコンパクトなゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G14」に最新の2022年モデルが登場しました。AMDの最新世代のCPUとGPUを採用したのに加え、天板に極小LEDを組み込んだ「AniMe Matrixディスプレイ」というユニークなシカケもパワーアップしています。

2022年モデルは全部で5モデル。今年3月に発売されたのはそのうちの2モデルだけで、2022年5月21日時点ではほかの3モデルは発売日未定となっています。発売日が決まっていない理由は明らかになっていませんが、新型コロナウイルスの影響や半導体不足、物流の混乱などいろいろなことが関係しているのかもしれません。1日も早い発売を期待したいところです。その中から今回は発売日未定となっている「GA402RK-R96RX6800SGL」を試してみました。

今回試したモデルは発売日未定となっている「ROG Zephyrus G14 (2022) GA402 GA402RK-R96RX6800SGL」。2022年5月21日時点のASUS Storeでの価格は299,800円(税込)

今回試したモデルは発売日未定となっている「ROG Zephyrus G14 (2022) GA402 GA402RK-R96RX6800SGL」。2022年5月21日時点のASUS Storeでの価格は299,800円(税込)

「AniMe Matrixディスプレイ」の進化をチェック

最新のROG Zephyrus G14の見た目は、好評だった従来モデルからほとんど変わっていません。シンプルながら、ゲーマーの心をくすぐりそうなシカケがあちこちにちりばめられています。

その代表がAniMe Matrixディスプレイです。天板に極小LEDが組み込まれており、文字やイラストをドットによるアニメーション表示することができます。2022年モデルではCNC切削加工された穴が1215個から1449個に増え、より緻密な表現ができるようになりました。AniMe Matrixディスプレイを搭載しないモデルは、従来モデルと同様、プリズム状フィルムが使われており、見る角度によってキラキラ光ります。

CNC切削加工で1449個の穴が空けられた天板。その裏には極小LEDが組み込まれており、アニメーションを表示したり文字を表示したりできます。左下のネームプレートはきらりと光るホログラム

CNC切削加工で1449個の穴が空けられた天板。その裏には極小LEDが組み込まれており、アニメーションを表示したり文字を表示したりできます。左下のネームプレートはきらりと光るホログラム

AniMe Matrixディスプレイには、「アニメーションモード」「オーディオモード」「システムモード」の3つのモードが用意されています。アニメーションモードは自作のドットアニメが作成できるもので、表示したい画像を取り込むだけで作成可能。操作は簡単なのですが、かっこよく動かしたりするにはセンスと時間が必要そうです。

価格.comマガジンのロゴをアニメーションモードで表示してみました。何かを宣伝したり、アピールしたりするのにピッタリな機能です

価格.comマガジンのロゴをアニメーションモードで表示してみました。何かを宣伝したり、アピールしたりするのにピッタリな機能です

AniMe Matrixの設定は、ゲームの各種設定や動作モードを変更できる「Armoury Crate」内にあります

AniMe Matrixの設定は、ゲームの各種設定や動作モードを変更できる「Armoury Crate」内にあります

オーディオモードは音楽や動画の再生に合わせてビジュアライザーが表示されるモード。システムモードはバッテリーレベルや時計、日付などを天板に表示するモードです。

新機能として、「OMNI」というバーチャルペット機能が追加されました。画面上に現れるかわいいキャラクターで、見ているだけで楽しめます。「スロットマシン」「シューティングゲーム」「モグラたたき」というミニゲームが楽しめるほか、バーチャルペットを右クリックして、システムステータスを確認することもできます。

バーチャルペットを有効にすると、AniMe Matrixディスプレイにそのキャラクターが表示されます。ミニゲームでハイスコアを獲得するとデスクトップ上でOMNIのアニメーションがアンロックされるようです。

OMNIを有効にすると、AniMe MatrixディスプレイにOMNIが表示されます

OMNIを有効にすると、AniMe MatrixディスプレイにOMNIが表示されます

バーチャルペットのOMNI。デスクトップを自由に動き回り、PC起動時などは「最近どう?」などテキストで話しかけてくれます

バーチャルペットのOMNI。デスクトップを自由に動き回り、PC起動時などは「最近どう?」などテキストで話しかけてくれます

OMNIのシューティングゲーム

OMNIのシューティングゲーム

カラーバリエーションは、「エクリプスグレー」と「ムーンライトホワイト」の2色が用意されています。今回試したエクリプスグレーはシンプルで落ち着いた雰囲気。いっぽうのムーンライトホワイトは明るめ白色です。好みに合わせて選ぶといいでしょう。

ゲーム以外の用途にも使いやすい14型というサイズ感

久しぶりにROG Zephyrus G14に触りましたが、やはりこのサイズ感は魅力的でした。ゲーミングノートPCというと大画面でゲームしてなんぼという感じで、大型のモデルが多く、本モデルのような14型クラスは希少です。持ち運ぶ機会が多いというユーザーはもちろん、家の中で使わないときは棚などにPCを片づけているという人にもピッタリでしょう。

重量は約1.72kg(AniMe Matrixディスプレイ非搭載モデルは約1.65kg)。1kg前後のモバイルノートに比べると重いですが、ゲーミングノートPCとしては軽く、持ち運びにも苦労しません。バッテリー駆動時間はカタログスペックで約10.7時間(AniMe Matrixディスプレイ非搭載モデルは約11.7時間)。ゲームをプレイするともっと短くなりますが、仕事などで持ち運んで、Webページのチェックやメールのやり取り程度であれば、長時間使えそうです。AMDの最新CPUである「Ryzen 9 6900HS」の高効率さが光るスペックです。

キッチンスケールでの実測はカタログスペックよりも軽い1697gでした

キッチンスケールでの実測はカタログスペックよりも軽い1697gでした

ACアダプターの重量は719g。本体の半分近い重さです。ゲーミングノートPC用のACアダプターとしては大きくはありませんが、持ち運ぶのには少し苦労しそうです

ACアダプターの重量は719g。本体の半分近い重さです。ゲーミングノートPC用のACアダプターとしては大きくはありませんが、持ち運ぶのには少し苦労しそうです

アスペクト比が16:10に変更、タッチパッドが大きくなり操作性もアップ

使い勝手の面では、ディスプレイのアスペクト比が16:9から16:10に変わり、縦方向の表示エリアが広がりました。昨今のトレンドを反映したかたちです。解像度は2560×1600。ゲーミングノートPCにとって重要なリフレッシュレートは120Hz、応答速度は3msと高いスペックを誇ります。「Dolby Vision」や「Pantone」認証など表示品質も高く、同社が独自に定める高品質ディスプレイの基準「ROG Nebula Display」も満たしています。

アスペクトが16:10に変更された14型ディスプレイ。解像度は2560×1600。リフレッシュレートは120HzでFPSやTPSも快適に楽しめました。ディスプレイの上部にはWindows Hello対応の92万画素のWebカメラを搭載

アスペクトが16:10に変更された14型ディスプレイ。解像度は2560×1600。リフレッシュレートは120HzでFPSやTPSも快適に楽しめました。ディスプレイの上部にはWindows Hello対応の92万画素のWebカメラを搭載

実際に使ってみましたが、スペック通りの表示品質の高いディスプレイだと感じました。鮮やかな表示でゲームをしても残像感はありません。明るさも500ニトと明るく、ゲームだけでなく、仕事やクリエイティブな作業などさまざまな用途に不満なく使えるでしょう。

キーボードはコンパクトなボディながら、実測で約19mmピッチが確保されています。スペースバーが少しだけ短く感じましたが、標準的なキーレイアウトでスムーズにタイピングできました。ゲームに熱中して強めにタイピングしてもボディがたわむことがなく剛性感も上々です。RGBイルミネート仕様で、光り方やカラーを好みに設定できます。打鍵音も静かで、静かな場所でも使いやすいでしょう。また、従来モデルでは小さいと言われてきたタッチパッドが広くなり、ジェスチャー操作などがしやすくなったのも見逃せません。

標準的なキーレイアウトで、ゲーム以外の用途でも快適に使えます。スペースバーが少しだけ短いので、人によっては慣れが必要になるでしょう。タッチパッドが広くなりマウスが使いにくいシーンでも使いやすくなりました

標準的なキーレイアウトで、ゲーム以外の用途でも快適に使えます。スペースバーが少しだけ短いので、人によっては慣れが必要になるでしょう。タッチパッドが広くなりマウスが使いにくいシーンでも使いやすくなりました

RGBイルミネートキーボードはギラギラには光りませんが、光り方や色をカスタマイズできるので、しっかりと個性を発揮できます。暗いところでの作業にも役立ちます

RGBイルミネートキーボードはギラギラには光りませんが、光り方や色をカスタマイズできるので、しっかりと個性を発揮できます。暗いところでの作業にも役立ちます

リフトアップヒンジでキーボード面にわずかに傾斜がつきます

リフトアップヒンジでキーボード面にわずかに傾斜がつきます

ディスプレイは180°開きます

ディスプレイは180°開きます

AMDの最新CPU&GPUの実力は?

最後にスペックをチェックしていきましょう。ラインアップと各モデルのスペックは以下の通りです。

★GA402RK-R96RX6800SGL(今回試したモデル)
CPU:Ryzen 9 6900HS
GPU:Radeon RX 6800S
メモリー:32GB DDR5-4800
ストレージ:1TB SSD (PCI Express 4.0 x4接続)
カラー:エクリプスグレーAniMe Matrix
バッテリー駆動時間:約10.7時間
本体サイズ: 312(幅)×227(奥行)×19.5〜22.61(高さ)mm
重量:約1.72kg

GA402RK-R96RX6800SWL
CPU:Ryzen 9 6900HS
GPU:Radeon RX 6800S
メモリー:32GB DDR5-4800
ストレージ:1TB SSD (PCI Express 4.0 x4接続)
カラー:ムーンライトホワイトAniMe Matrix
バッテリー駆動時間:約10.7時間
本体サイズ:312(幅)×227(奥行)×19.5〜22.61(高さ)mm
重量:約1.72kg

GA402RJ-R96RX6700SGL
CPU:Ryzen 9 6900HS
GPU:Radeon RX 6700S
メモリー:16GB DDR5-4800
ストレージ:512TB SSD (PCI Express 4.0 x4接続)
カラー:エクリプスグレーAniMe Matrix
バッテリー駆動時間:約10.7時間
本体サイズ:312(幅)×227(奥行)×19.5〜22.61(高さ)mm
重量:約1.72kg

GA402RJ-R76RX6700SG
CPU:Ryzen 9 6800HS
GPU:Radeon RX 6700S
メモリー:16GB DDR5-4800
ストレージ:512TB SSD (PCI Express 4.0 x4接続)
カラー:エクリプスグレー(AniMe Matrixディスプレイ非搭載)
バッテリー駆動時間:約11.7時間
本体サイズ:312(幅)×227(奥行)×18.5〜21.74(高さ)mm
重量:約1.65kg

GA402RJ-R76RX6700SW
CPU:Ryzen 9 6900HS
GPU:Radeon RX 6700S
メモリー:16GB DDR5-4800
ストレージ:512TB SSD (PCI Express 4.0 x4接続)
カラー:ムーンライトホワイト(AniMe Matrixディスプレイ非搭載)
バッテリー駆動時間:約11.7時間
本体サイズ:312(幅)×227(奥行)×18.5〜21.74(高さ)mm
重量:約1.65kg

今回試したGA402RK-R96RX6800SGLは、CPUに8コア16スレッドのRyzen 9 6900HS(3.3GHz〜4.9GHz)を搭載。6nmプロセスルールで製造され、省電力化を図った「Zen 3+アーキテクチャー」を採用する最新世代のCPUです。CPU性能を測定する定番ベンチマークソフト「CINEBENCH R20」の結果はマルチコアCPUが5447、シングルコアCPUが594でした。昨年レビューした「Ryzen 9 5900HS」を搭載した「ROG Zephyrus G15」(2021年モデル)のCINEBENCH R20の結果はマルチコアCPUが5120、シングルコアCPUが562なので、着実にパワーアップしていることがうかがえます。

CINEBENCH R20の結果
ROG Zephyrus G14(2022年モデル)Ryzen 6900HS
マルチコアCPU:5447、シングルコアCPU:594
ROG Zephyrus G15(2021年モデル)Ryzen 5900HS
マルチコアCPU:5120、シングルコアCPU:562

GPUにはRadeon RX 6800S(ビデオメモリー8GB)を搭載します。ゲーミングノートPCのGPUと言えば、NVIDIAを採用したモデルが多いですが、AMDのGPUの実力はどうでしょう? 前述のROG Zephyrus G15はNVIDAの「GeForce RTX 3080」を搭載しているので、グラフィック性能を測定する定番ベンチマークソフト「3D Mark Professional」でその性能を比較してみましょう。

3D Mark Professionalの結果
ROG Zephyrus G14(2021年モデル)Radeon RX 6800S
Time Spy:9057
Time Spy Extreme:4132
Port Royal:4025
Fire Strike Ultra:6227
Fire Strike Extreme:11745
Fire Strike:23254

ROG Zephyrus G15(2021年モデル)GeForce RTX 3080
Time Spy:10096
Time Spy Extreme:5032
Port Royal:6287
Fire Strike Ultra:6906
Fire Strike Extreme:12514
Fire Strike:22054

AMDの「Radeon RX 6000Sシリーズモバイル・グラフィックス」は、Radeon RX 6800S、同 6700S、同 6600Sの3タイプがラインアップされており、Radeon RX 6800Sは最上位のGPUです。GeForce RTX 3080もGeForce RTXシリーズの最上位クラスのGPUです。比べると、わずかにスコアでは劣るところはありますが、大きな差は見られませんでした。ノートパソコン用の最上位GPUとして十分な性能と言えるでしょう。

冷却性能では、ベイパーチャンバーがCPUとGPU、それに電源の放熱を行い、安定性と信頼性が向上。同社のゲーミングノートPCで採用される熱伝導率の高い液体金属グリスも採用します。このほか、底面には穴開き金属を使うことで薄さと軽さを維持しつつ、通気性を高めています。冷却性能にはかなりのこだわりを感じます。

穴開き金属を使った底面。穴の数が多く、冷却にはかなりこだわっています

穴開き金属を使った底面。穴の数が多く、冷却にはかなりこだわっています

動作モードを「Turbo」や「パフォーマンス」に設定すると、さすがにファンの音はしますが、「サイレント」にするとすべてのファンがオフにしなり、文字通り無音となります。仕事やネットの調べ物など負荷の低い作業をするときはサイレントに設定するといいでしょう。もちろん、CPUやGPUの温度が上昇した場合はファンが自動的に再稼働するので、設定をいじる必要はありません。

まとめ コンパクトなゲーミングノートPCの中ではひとつ抜け出た存在

コンパクトなゲーミングノートPCとして希少な存在のROG Zephyrus G14。最近は他社からも14型のゲーミングノートPCが登場するようになってきましたが、コンパクトさや性能の高さは、ライバル機種よりもワンランク上で、コンパクトなゲーミングノートPCの中ではひとつ抜け出た存在と言えるでしょう。

ゲーミングノートPCとしてはシンプルなデザインで幅広いシーンで利用できるのも魅力。仕事や勉強など、ゲーミングノートPCが使いにくいシチュエーションでも、本モデルなら違和感なく使えそうです。もちろん、AniMe Matrixディスプレイは使うシーンや表示する情報を慎重に選ぶのをお忘れなく。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!

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