ファーウェイのスマートウォッチシリーズの中でも特に人気の高い「HUAWEI WATCH FIT」シリーズ。軽量ボディと、見やすいディスプレイ、豊富な機能、コスパの高さなどがユーザーから高評価を得ています。
このシリーズの最新モデルとなる「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」が登場。心拍計測技術が改良され、データ計測の精度がアップしているほか、より詳細なランニングデータの取得が可能になりました。その使い勝手にレビューで迫ります。
「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」の公式サイト販売価格は14,080円(税込)。発売日は2023年8月28日
腕時計タイプ、バンドタイプ、スクエアタイプなど、スマートウォッチにはさまざまなデザインのモデルがありますが、「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」は、バンドタイプとスクエアタイプのちょうど中間に当たるデザインを採用しています。
バンドタイプの特徴と言えば軽量で着け心地がいいこと。しかし、本体が軽いと、コンパクトになる半面、ディスプレイの見やすさや、操作性が下がってしまいます。ただし、ほかのスマートウォッチと比べて圧倒的に軽いです。
スクエアタイプは、四角形のディスプレイを備えており、バンドタイプと比べて大きく、文字盤の情報が見やすいのが特徴です。それゆえに、バンドタイプよりも重量は重くなってしまいます。
この間を“いい感じ”にとっているのが「HUAWEI WATCH FIT」シリーズです。最新モデルも着け心地のよさ、情報の見やすさを両立させています。
1.64インチの有機ELディスプレイを備えながら、重量は約21g
軽量ボディはなんと言っても着け心地が抜群に快適です
本体右側に1つだけボタンを採用したシンプルなデザインを採用し、基本的な操作はタッチ操作で行います。レスポンスは素早く、かつ、1.64インチの画面は操作性が良好。このあたりは、本シリーズのいいところをしっかりと継承しています。
ディスプレイ関連で注目したいのが「スタイル文字盤」という機能です。これは、自分の服装に合わせて文字盤を自動生成してくれる機能。スマートフォンで写真を撮影することで、服装に合った色とデザインの文字盤を作ってくれます。これはなかなかユニークな機能ですよね。
服装と文字盤に統一感が出ると、その日の気分も上がりそうです
「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」は、GPSを内蔵しており、ランニング中などでもスマートフォンを携帯することなく位置情報の取得が可能です。また、ランニング向けの機能も充実しており、走っているときだけではなく、走った後もユーザーをサポートしてくれます。
以下は、ランニングを実際に行ったときのルートの記録。ハイエンドスマートウォッチに匹敵するほどGPSの精度は高くありませんが、記録としては十分でしょう。ゆっくり走った区間は緑、速く走ったところはオレンジで表示するなど、ペースを直感的に把握可能です。
約9kmのランニングのルート。ルートをアニメーションで表示する機能も搭載されています
ランニングで取得可能なデータは、距離や消費カロリーなど基本的なものからVO2MAX、ランニング能力指数、トレーニング負荷など専門的なものまで揃っています。
また、「軽いジョギング」「脂肪燃焼 初級」「テンポラン」など、目的に応じたメニューを選んで走ることも可能です。各メニューは、ウォーミングアップ、ランニング、クールダウンにいたるまで指示してくれるので、効率的に運動ができそうです。
ランニングから回復するまでの時間も教えてくれます
ランニングは走って終わりだと、なかなか運動習慣につなげるのは難しいです。そんなときでも「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」は、過去のランニングのデータからユーザーのランニング能力を評価してくれるほか、回復までの時間も提案してくれるので、モチベーションを高めたり、普段の生活とのバランスをきちんと取るなど、ランニングを持続させるところまでサポートしてくれます。
ファーウェイのスマートウォッチは、バッテリー駆動時間が2週間というのが通例です。しかし、本機は小型ボディでディスプレイが大きいためか、最大9日間駆動となっています。ここが若干気になる人もいるでしょう。
24時間使用、そのうちランニングを2時間(GPS起動)行ったときで、バッテリーは15%減少。やはり、GPSの駆動でバッテリー消費量がグッと上がりますが、毎日運動しても1週間くらいは持ちそうな印象です。最大9日間でも、そこまでバッテリーについて心配する必要はないかなと感じました。
もちろん、バッテリー駆動時間は長ければ長いほど使いやすさが向上するのですが、本機は45分でフル充電が完了する急速充電に対応しています。ですので、朝の準備中や仕事の合間など、隙間時間にサクッと充電できちゃいます。
急速充電だと、バッテリー残量65%からフル充電まで20分ほどかかりました
「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」は、軽量ボディとディスプレイによる使い勝手の高さと、充実したランニング向け機能に加えて、ライフログや睡眠トラッキングなど基本機能はしっかりとカバーしており、「ライトユーザーならこれ1台あれば十分」と言えます。
ライフログや睡眠トラッキングなどの基本機能もばっちり
また、これはHUAWEIのスマートウォッチシリーズ全般に言えることですが、アップデートにより機能が追加されていくのも魅力です。1.5万円を切る価格で購入できるため、ライトユーザーだけではなく、スポーツに本気で取り組む人が運動向けとは別に普段使い用に使い分けるサブ機としてもよさそう。運動に特化したタイプは、デザインやサイズが普段使い向けでないことも多いですから。気になった人は、ぜひチェックしてください。
ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。