レビュー

人気の「Xiaomi Pad 6」レビュー! コスパ最強の11インチタブレット

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「Xiaomi Pad 6」は、シャオミが2023年7月27日に発売した、ミドルハイクラスの11インチタブレット。コストパフォーマンスの高さから人気を集めているモデルだ。従来モデル「Xiaomi Pad 5」からの進化点を交えながら特徴をレビューしよう。

高解像度な11インチディスプレイを採用するAndroidタブレット「Xiaomi Pad 6」。プリインストールされるOSは、Android 13をベースにした「MIUI 14 for Pad」。カラーバリエーションはグラビティグレー、ミストブルー、シャンパンゴールドの3色(今回使用したのはミストブルー)

高解像度な11インチディスプレイを採用するAndroidタブレット「Xiaomi Pad 6」。プリインストールされるOSは、Android 13をベースにした「MIUI 14 for Pad」

圧倒的なコストパフォーマンスを実現

「Xiaomi Pad 6」の魅力として最初にお伝えしたいのが、コストパフォーマンスの高さだ。シャオミの製品はどのジャンルのどの製品も高性能ながら低価格を実現しているが、そのなかでも、本機のコスパの高さは目を見張るものがある。

搭載するスペックで特に注目したいのはディスプレイとSoC。ディスプレイには、2880×1800(QWXGA+)の高解像度な11インチ液晶ディスプレイを採用。SoCはミドルハイクラスの「Snapdragon 870」だ。

ミドルハイクラスのSoC「Snapdragon 870」を搭載

ミドルハイクラスのSoC「Snapdragon 870」を搭載

ラインアップするのは、メモリーとストレージの組み合わせが6GB+128GB、8GB+128GBの2モデル。価格.com最安価格(2023年10月23日時点)は8GB+128Gモデルが47,785円、6GB+128GBモデルが46,749円とかなり安い。価格を考えると間違いなくワンランク上の性能を持つ製品で、お買い得な11インチタブレットとして人気を集めている。

特に8GB+128Gモデルの人気は高く、2023年10月23日時点での価格.com「タブレットPC」カテゴリーの人気売れ筋ランキングは9位。7月27日の発売直後から10位以内をキープし続けている。

2880×1800/144Hz対応の高性能な液晶ディスプレイ

「Xiaomi Pad 6」は、先述のとおり、2880×1800(QWXGA+)の11インチ液晶ディスプレイを採用している。これは従来モデルの2560×1600(WQXGA)の解像度を超えているというだけでなく、2023年10月23日時点では、11〜12インチクラスのAndroidタブレットとしては「OPPO Pad 2」(11.6インチ、2800×2000)に並ぶスペックだ。

2880×1800の11インチ液晶ディスプレイを採用。画素密度は309ppi。色域はDCI-P3をカバーし、HDR 10にも対応している。最大輝度は従来モデルの500nitから550nitに向上。フロントカメラ(800万画素)は横向き時の上部中央に配置されている

2880×1800の11インチ液晶ディスプレイを採用。画素密度は309ppi。色域はDCI-P3をカバーし、HDR 10にも対応している。最大輝度は従来モデルの500nitから550nitに向上。フロントカメラ(800万画素)は横向き時の上部中央に配置されている

従来モデルとディスプレイの見え方を比較してみたところ、解像度が上がっていることに加えて、より自然な色再現にチューニングされているのがわかった。ディスプレイの色彩設定を見ると、従来モデルは、全体的に青味が強い「鮮やか」(推奨設定)と少し黄色寄りの「標準」が用意されているが、「Xiaomi Pad 6」には「原色Pro」(初期設定)という設定が追加されていて、これがとても自然な色で表示してくれるのだ。

「Xiaomi Pad 6」には自然な色再現の「原色Pro」(初期設定)が追加されている

「Xiaomi Pad 6」には自然な色再現の「原色Pro」(初期設定)が追加されている

左が「Xiaomi Pad 6」で、右が「Xiaomi Pad 5」。色彩設定は「Xiaomi Pad 6」が初期設定の「原色Pro」で、「Xiaomi Pad 5」は推奨設定の「鮮やか」。見比べてみると、「Xiaomi Pad 6」のほうが自然な色合いだ。「Xiaomi Pad 5」はグレーやホワイトの部分が少し青被りしている。また、わずかな違いではあるものの、細かい文字などは画面解像度が高い「Xiaomi Pad 6」のほうが見やすい印象を受けた

左が「Xiaomi Pad 6」で、右が「Xiaomi Pad 5」。色彩設定は「Xiaomi Pad 6」が初期設定の「原色Pro」で、「Xiaomi Pad 5」は推奨設定の「鮮やか」。見比べてみると、「Xiaomi Pad 6」のほうが自然な色合いだ。「Xiaomi Pad 5」はグレーやホワイトの部分が少し青被りしている。また、わずかな違いではあるものの、細かい文字などは画面解像度が高い「Xiaomi Pad 6」のほうが見やすい印象を受けた

「Xiaomi Pad 6」のディスプレイは、リフレッシュレートが従来モデルの120Hzから144Hzに向上しているのも見逃せない。画面スクロール時の表示がスムーズなだけでなく、素早い動きのゲームや動画も滑らかな映像で楽しめる。

144Hzのリフレッシュレートに対応。リフレッシュレートは60Hz/90Hz/144Hzの3段階で設定が可能だ。バッテリー消費を抑えたいときなどにリフレッシュレートを落とせるのが便利

144Hzのリフレッシュレートに対応。リフレッシュレートは60Hz/90Hz/144Hzの3段階で設定が可能だ。バッテリー消費を抑えたいときなどにリフレッシュレートを落とせるのが便利

さらに、横向き時のボディ左右側面にDolby Atmos対応のクアッドステレオスピーカーを採用し、サウンド機能が充実しているのも特徴。映像・音声の両面で、ゲームプレイや動画視聴などのエンターテイメント用途に適したタブレットと言えるだろう。

ボディの左右側面にクアッドスピーカーを搭載

ボディの左右側面にクアッドスピーカーを搭載

薄型・軽量で高品位なアルミユニボディ

「Xiaomi Pad 6」はつなぎ目のないアルミ製のユニボディを採用しており、5万円程度の価格のタブレットとしては、ボディの仕上がりが高品位なのも魅力だ。

単にアルミ製というだけでなく、しっかりとした作りで剛性感が高いのがよい。それでいてボディは軽く、重量は500gを切る490g。従来モデルと比べると21g軽い。

ボディサイズは165.18(幅)×253.95(高さ)×6.51(厚さ)mm。従来モデルとほぼ同等のサイズ感だが、幅は1.07mm、高さは0.74mm、厚さは0.34mm小さくなっている。11インチタブレットとしては薄型・軽量なボディだ。

アルミ製のユニボディを採用。つなぎ目がなくフラットで、剛性感が高い。背面は少し光沢感があって、サラサラとした手触りが心地よい。指紋も目立ちにくいようだ。カラーバリエーションはグラビティグレー、ミストブルー、シャンパンゴールドの3色(今回使用したのはミストブルー)

アルミ製のユニボディを採用。つなぎ目がなくフラットで、剛性感が高い。背面は少し光沢感があって、サラサラとした手触りが心地よい。指紋も目立ちにくいようだ。カラーバリエーションはグラビティグレー、ミストブルー、シャンパンゴールドの3色(今回使用したのはミストブルー)

厚さは約6.51mm。従来モデルと比べて0.34mm薄くなった

厚さは約6.51mm。従来モデルと比べて0.34mm薄くなった

リアカメラは1300万画素/F2.2でPDAF(位相差オートフォーカス)に対応。4K/30p動画の記録が可能だ。なお、カメラが2基備わっているように見えるが、下側はダミーでレンズは非搭載。ボタン類は、リアカメラを囲むように、縦向き時の上面右側に電源ボタンを、右側面上部に音量ボタンを搭載する

リアカメラは1300万画素/F2.2でPDAF(位相差オートフォーカス)に対応。4K/30p動画の記録が可能だ。なお、カメラが2基備わっているように見えるが、下側はダミーでレンズは非搭載。ボタン類は、リアカメラを囲むように、縦向き時の上面右側に電源ボタンを、右側面上部に音量ボタンを搭載する

背面のXiaomiロゴ近くに純正キーボード用の電子接点が備わっている

背面のXiaomiロゴ近くに純正キーボード用の電子接点が備わっている

処理性能は着実に向上

続いて、「Xiaomi Pad 6」の処理性能をチェックしていこう。「AnTuTu Benchmark V10」「Geekbench 6」「3DMark Wild Life Extreme」「AI Benchmark」といった各種ベンチマークアプリの結果をレポートする。

先述したとおり、「Xiaomi Pad 6」はミドルハイクラスのSoC「Snapdragon 870」を搭載している。使用したのは8GB+128GBモデルで、メモリーはLPDDR5、ストレージはUFS 3.1に対応。仮想メモリー機能は利用せずにベンチマークアプリを動作させた。

「Xiaomi Pad 6」のベンチマークアプリの結果
AnTuTu Benchmark V10 総合スコア:786754
Geekbench 6 CPU:シングルコア1304/マルチコア3176
Geekbench 6 GPU:2871
3DMark Wild Life Extreme:1182
AI Benchmark:183

従来モデル「Xiaomi Pad 5」(SoC「Snapdragon 860」、メモリー6GB LPDDR4X、ストレージ128GB UFS 3.1)と比べると、アプリや評価項目にもよるが、「Geekbench 6 GPU」を除いて1.1〜1.2倍高いスコアが得られた。この結果からは、処理スピードの向上を明確に体感できるレベルではないかもしれないが、着実にスペックアップしていることが読み取れる。

「Xiaomi Pad 6」のベンチマークアプリの結果。「AnTuTu Benchmark V10」の総合スコアは786754、「Geekbench 6」のCPUのシングルコアは1304、マルチコアは3176。「Geekbench 6」のGPUは2871

「Xiaomi Pad 6」のベンチマークアプリの結果。「AnTuTu Benchmark V10」の総合スコアは786754、「Geekbench 6」のCPUのシングルコアは1304、マルチコアは3176。「Geekbench 6」のGPUは2871

「3DMark Wild Life Extreme」は1182、「AI Benchmark」は183

「3DMark Wild Life Extreme」は1182、「AI Benchmark」は183

アドベンチャーRPG「原神」をプレイしている様子。滑らかな表示のディスプレイのおかげもあって問題なく楽しめた

アドベンチャーRPG「原神」をプレイしている様子。滑らかな表示のディスプレイのおかげもあって問題なく楽しめた

「MIUI 14 for Pad」がプリインストールされる「Xiaomi Pad 6」は、ストレージの空き容量を最大5GBまで仮想メモリーに割り当てることが可能

「MIUI 14 for Pad」がプリインストールされる「Xiaomi Pad 6」は、ストレージの空き容量を最大5GBまで仮想メモリーに割り当てることが可能

薄型・軽量化しながらもバッテリー性をキープ

「Xiaomi Pad 6」のバッテリー容量は8840mAh。従来モデルは8720mAhだったのでわずかに増えている。ボディを薄型・軽量化しつつ、バッテリー容量を犠牲にしていないのはすばらしい。シャオミのテストによると、1回のフル充電での使用可能時間は音楽再生が65時間、動画再生が16時間、読書モード時が23時間で、連続待機時間は26.9日だ。

実際に使ってみて、バッテリー性能はカタログスペックに近いイメージだと感じた。1日に数時間、動画や音楽を楽しむ程度の使い方であれば、数日に1回の充電で済むだろう。99分間で100%充電できる33Wの急速充電に対応しているので、スピーディーに充電できるのも押さえておきたいポイントだ。

33Wの急速充電に対応するACアダプターとUSBケーブルが付属する

33Wの急速充電に対応するACアダプターとUSBケーブルが付属する

まとめ ゲームや動画が主目的なら「iPad Air」代わりに選んでも納得できる製品

「Xiaomi Pad 6」は、11インチタブレットとして十二分のスペックを持っており、使っていて動作にストレスを感じないのがよい。ゲームや動画、電子書籍といったエンターテイメント用としてフル活用できるだけでなく、別売のスマートペンを追加すれば、イラストなどクリエイティブな使い方に対応できるのも魅力だ。

2880×1800の高解像度な11インチ液晶ディスプレイとSoC「Snapdragon 870」を搭載しながらも5万円程度という価格はやはり安い。ゲームプレイや動画視聴が主な目的ならば、「iPad Air」代わりに選んでも納得できる製品だと思う。

真柄利行(編集部)
Writer / Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
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