LGエレクトロニクス・ジャパンは2024年1月31日、薄型・軽量なモバイルノートPC「LG gram」の新モデル10機種を発表した。全機種がインテルの最新CPU「Core Ultraプロセッサー」を採用するほか、独自のデバイス連携アプリ「LG gram Link」も新たに搭載。ハード・ソフトの両面が強化されているのがポイントだ。
新ラインの「Proシリーズ」を中心に特徴をレポートしよう。
より高性能な「Proシリーズ」2モデルが加わった「LG gram」の新ラインアップ
2016年に国内向けモデルが初めて登場して以降、毎年新モデルを投入してきた「LG gram」。その最大の特徴は、「薄型・軽量」「高性能」「長時間駆動」「高耐久」というモバイルノートに求められる要素を高いレベルで実現していることだ。モバイルノートながら大画面モデルを用意しているのも見逃せないポイントである。
今回発表された「LG gram」の新モデルは、全機種がインテルの最新CPU「Core Ultraプロセッサー」を採用している。さらに、転送速度40Gbps対応のThunderbolt 4端子も搭載。どのモデルも性能・機能が強化されている。
そのなかでも特に注目したいのが、薄型・軽量と高性能を徹底追求した「Proシリーズ」だ。今回新たに追加されたシリーズで、17型の「LG gram Pro」(17Z90SP-MA78J)と、16型の2in1タイプ「LG gram Pro 2in1」(16T90SP-MA78J)の2モデルが用意されている。
「Core Ultraプロセッサー」は、インテルが「クライアントSoCアーキテクチャにおける40年間で最大の転換」と表現する最新CPU。AI処理専用の「NPU」を内蔵し、PC上でのAI処理に強いのが特徴だ
「LG gram Pro」(17Z90SP-MA78J)は、17型(2560×1600、16:10、アンチグレア)の液晶ディスプレイを搭載する大画面モデル。17型ながら厚さ12.9mm(突起部を除く)で重量1299gの薄型・軽量ボディを実現している。
17型ディスプレイを採用する「LG gram Pro」(17Z90SP-MA78J)
厚さ12.9mm(突起部を除く)の薄型ボディを実現。Thunderbolt 4端子を2系統搭載している
17型ながら重量は1299gと軽量だ
キーボードはテンキー付きの英語100キー
ディスプレイは31〜144Hzの範囲で動作するVRRに対応。CPUには、16コア/22スレッドの高性能な「Core Ultra 7 155H」を採用する。メモリーは16GB、ストレージは1TB SSD。バッテリー容量は77Whで、バッテリー駆動時間はアイドル時が20.5時間/動画再生時が13時間。
2024年3月上旬の発売予定で、市場想定価格は320,000円前後(税込)。
「LG gram Pro 2in1」(16T90SP-MA78J)は、クリエイティブ用途向けの2in1モデル。360度回転できる16型ディスプレイを搭載しながら、厚さ12.9mm(突起部を除く)/重量1399gの薄型・軽量なのが特徴だ。16型ディスプレイ(グレア)はタッチパネル対応で、解像度は2560×1600(16:10)。31〜144Hzの範囲で動作するVRRにも対応している。
16型ディスプレイ搭載の2in1モデル「LG gram Pro 2in1」(16T90SP-MA78J)
厚さ12.9mm(突起部を除く)/重量1399gの薄型・軽量ボディを実現
基本スペックは、CPUが16コア/22スレッドの「Core Ultra 7 155H」。メモリーが16GB、ストレージが1TB SSD。バッテリー容量は77Whで、バッテリー駆動時間はアイドル時が20.5時間/動画再生時が11.5時間。筆圧を4096段階で感知するスタイラスペン「LG Stylus Pen」が付属する。
発売は2024年3月上旬の予定だ。市場想定価格は340,000円前後(税込)。
「LG gram」のスタンダードモデルとしては、17型の「17Z90S」、16型の「16Z90S」、15.6型の「15Z90S」、14型の「14Z90S」もラインアップ。「Microsoft Office」搭載モデルと、ビジネス向けモデル(「Microsoft Office」非搭載)が用意されている。
スタンダードモデルは17型から14型までラインアップ
先述のとおり、スタンダードモデルでもインテルの最新CPU「Core Ultraプロセッサー」を共通で採用。16コア/22スレッドの「Core Ultra 7 155H」、もしくは14コア/18スレッドの「Core Ultra 5 125H」を搭載している。
いずれも、液晶ディスプレイはアンチグレア仕様で、リフレッシュレートは60Hz。解像度(アスペクト比)は17型/16型が2560×1600(16:10)、15.6型が1920×1080(16:9)、14型が1920×1200(16:10)。バッテリー駆動時間(アイドル時/動画再生時)は、17型が19.5時間/12時間、16型が23時間/13時間、15.6型が22時間/12.5時間、14型が31時間/14時間。
2024年2月1日から順次発売される。各機種の基本スペックと市場想定価格は、以下のとおり。
17型 17Z90S-MA78J2
2560×1600(16:10)
Core Ultra 7 155H、16GBメモリー、1TB SSD
325,000円前後(税込)
16型 16Z90S-MA78J2
2560×1600(16:10)
Core Ultra 7 155H、16GBメモリー、1TB SSD
315,000円前後(税込)
15.6型 15Z90S-MR54J2
1920×1080(16:9)
Core Ultra 5 125H、8GBメモリー、512GB SSD
250,000円前後(税込)
14型 14Z90S-MA78J2
1920×1200(16:10)
Core Ultra 7 155H、16GBメモリー、1TB SSD
295,000円前後
17型 17Z90S-VP55J
2560×1600(16:10)
Core Ultra 5 125H、16GBメモリー、512GB SSD
260,000円前後(税込)
15.6型 15Z90S-VP55J
1920×1080(16:9)
Core Ultra 5 125H、16GBメモリー、512GB SSD
230,000円前後(税込)
14型 14Z90S-VP55J
1920×1200(16:10)
Core Ultra 5 125H、16GBメモリー、512GB SSD
220,000 円前後(税込)
また、2in1タイプでは14型ディスプレイ(1920×1200、16:10、グレア、60Hz)採用の「14T90S-MA55J」も用意。重量1250gの軽量ボディで、CPUに14コア/18スレッドの「Core Ultra 5 125H」を搭載している。アイドル時で30.5時間/動画再生時で13.5時間のロングバッテリーライフを実現しているのもポイントだ。スタイラスペン「LG Stylus Pen」が付属する。
2024年3月上旬の発売予定。市場想定価格は250,000円前後(税込)。
重量1250gの軽量ボディを実現した、14型の2in1モデル「14T90S-MA55J」
「LG gram」の新モデルでは、iOS/Androidデバイスと連携できる独自アプリ「LG gram Link」を初めて搭載することも押さえておきたい。
このアプリでは、簡単な設定・操作で各種デバイスとファイルを共有したり、タブレットをサブディスプレイとして画面を拡張・複製したりすることが可能。スマートフォンの画面をPCの画面に投影するミラーリングや、マウス/キーボードの連携操作にも対応している。AIを活用して写真を自動的にカテゴライズする「AIギャラリー」機能も備わっている。
独自アプリ「LG gram Link」を使えば、各種デバイスとファイルを共有したり、画面を拡張・複製したりできる