新製品レポート
「インテル9」シリーズ・チップセット対応

インテルが「Iris Proグラフィックス6200」搭載の第5世代Coreの実力を披露

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インテルは2015年6月24日、「第5世代Coreプロセッサー」(開発コード名は「Broadwell」)の新製品に関する記者説明会を開催した。同CPUは今年2015年1月に発表済みだが、今回の新製品は描画性能の高いグラフィックス機能「Iris Proグラフィックス6200」を搭載するのが特徴で、高性能なノートパソコンおよびデスクトップパソコン向けの製品となる。

今回インテルが説明した第5世代Coreプロセッサーの新製品は、COMPUTEX TAIPEI 2015で発表済みのもので、ノートパソコン向けの「Hプロセッサー」が5製品、デスクトップパソコン向けの「R/Cプロセッサー」が5製品の計10モデル。TDP(熱設計電力)が48WのHプロセッサーはCore i7-5950HQ/5850HQ/5750HQ/5700HQ、i5-5350H。TDPが65WのR/CプロセッサーはCore i7-5775C/5775R、i5-5675C/5675R/5575R。Core i7-5700HQ以外の9モデルは、Iris Proグラフィックス6200を搭載する。

ris Proグラフィックス6200を搭載する第5世代Coreプロセッサーのダイ(半導体本体)

ris Proグラフィックス6200を搭載する第5世代Coreプロセッサーのダイ(半導体本体)

Iris Proグラフィックス6200を搭載するのは、ノートパソコン向けのHプロセッサーとデスクトップパソコン向けのR/Cプロセッサー

Iris Proグラフィックス6200を搭載したLGAパッケージが登場

第5世代Coreプロセッサーは、アーキテクチャーは「第4世代Coreプロセッサー」(開発コード名は「Haswell」)から大きな変更はないが、製造プロセスに14nmを採用することで、性能を向上しつつ消費電力を引き下げている。1月に発表済みの第5世代Coreプロセッサー(Uプロセッサー)は、消費電力の低さが特徴で、薄くて軽いノートパソコン向けなのに対して、今回の新製品は高性能なパソコンをターゲットにしたCPUだ。微細化により生まれたスペースをグラフィックスに使うことで描画性能を大幅に引き上げている。

デスクトップパソコン向けのCプロセッサーは、Iris Proグラフィックス6200を搭載した自作パソコン向けのCPUだ。「インテル9」シリーズ・チップセットに対応しており、対応のマザーボードを利用中であれば、CPUを取り替えるだけで使える。アンロックにも対応しており、オーバークロックも可能だ。性能面では4Kの解像度に対応。同社によると、前世代の「HDグラフィックス4600」を搭載した「Core i7-4790S」と比べて、3Dグラフィックスは最大2倍、ビデオ変換(トランスコード処理)は最大35%、計算性能は最大20%向上しているという。TDPを65Wに抑えることで、薄型の液晶一体型デスクトップパソコンや「NUC」などの小型デスクトップパソコンへの採用が見込まれる。

いっぽう、ノートパソコン向けのHプロセッサーは、外出先でのコンテンツ制作、ゲーミング、モバイルワークステーション向けのCPUだ。「HDグラフィックス5200」を搭載したCore i7-4950HQと比較して、3Dグラフィックスは最大20%、ビデオ変換は最大20%、生産性は最大15%向上しているという。同社のチャネル戦略企画室 室長の小澤剛氏は、「申し分ないスペックに仕上がっている」と、その性能に自信を見せた。

デスクトップパソコン向けのCore i7-5775CとCore i7-4790Sの性能比較

デスクトップパソコン向けのCore i7-5775CとCore i7-4790Sの性能比較

ノートパソコン向けのCore i7-5950HQとCore i7-4950HQの性能比較

ノートパソコン向けのCore i7-5950HQとCore i7-4950HQの性能比較

描画性能は9年で100倍に

インテルは数年前から描画性能に注力しており、その結果、2006年から約100倍に性能が向上しているという。EU(実行ユニット)は、「第2世代Coreプロセッサー」が12だったのに対して、第5世代Coreプロセッサーでは48まで増えている。描画性能の向上によるメモリー帯域の圧迫に関しては、eDRAMコントローラーをCPUパッケージに組み込み、ボトルネックになるのを防いでいる。eDRAMコントローラーは第4世代Coreプロセッサーでも採用していたが、その容量を64MBから128MBへ倍増するなど、着実な強化が図られている。

Iris Proグラフィックス6200の性能は、市場に出回っている80%の外付けグラフィックスカードと同等レベルであるという。描画性能に関しては、「引き続き投資をして注力して伸ばしていく」(小澤氏)。

説明会では、キヤノンのRAWデータの現像ソフト「Cinema RAW Development 1.3」を使用したデモンストレーションも披露。4KのRAW映像をRAWのままプレビューするもので、1分51秒(データ容量は75GB)の映像を、スムーズに再生できる様子を見せた。Iris Proグラフィックス6200を搭載した第5世代Coreプロセッサーを使えば、巨大なワークステーションは不要となるのかもしれない。

CPU内蔵のグラフィックス機能の性能は、2006年から約100倍に向上している

CPU内蔵のグラフィックス機能の性能は、2006年から約100倍に向上している

グラフィックスの変遷。実行ユニットが着実に増えているのがわかる

グラフィックスの変遷。実行ユニットが着実に増えているのがわかる

Cinema RAW Development 1.3を使ったデモンストレーション。左がCore i7-5775Cを搭載したパソコン、右がCore i7-4790Kを搭載したパソコン。Core i7-4790Kを搭載したパソコンでは処理が追い付かずにカクカクした映像だったのに対して、Iris Proグラフィックス6200を搭載するCore i7-5775Cのパソコンでは滑らかに再生された

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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