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ZTEから高コスパの格安SIMフリースマホ登場! 指紋認証&メタルボディの「BLADE V7 Lite」は約2万円

ZTEジャパンは2016年6月15日、SIMフリースマートフォン(スマホ)の新モデルとして、「BLADE V7 Lite」と「BLADE E01」の2機種を7月中旬に発売すると発表した。どちらも手ごろな価格が特徴で、市場想定価格はBLADE V7 Liteが21,800円(税別)、BLADE E01が14,800円(税別)。ファーウェイやASUSなどが低価格なSIMフリースマホ、いわゆる格安スマホに力を入れており、格安SIMとともに存在感が高まっている。中国のスマホ大手で北米や欧州、ロシアなどで高いシェアを誇るZTEもこの波に乗れるか注目だ。

市場想定価格が21,800円(税別)のBLADE V7 Lite。この価格で指紋認証センサーなどを搭載するのが特徴だ

市場想定価格が21,800円(税別)のBLADE V7 Lite。この価格で指紋認証センサーを搭載するのが特徴だ

指紋認証センサーを搭載したフルメタルボディの「BLADE V7 Lite」

BLADE V7 Liteは、昨年末に発売した「BLADE V6」の後継モデル。約5.0インチの液晶ディスプレイ(720×1280)や指紋認証センサーを搭載しつつ、市場想定価格21,800円(税別)の手ごろな価格を実現したのが特徴だ。本体のデザインは、独・ミュンヘンのデザインチームが担当。アルミ合金の金属ボディで、2.5Dの曲面加工ガラスを使うことで、持ちやすさにも配慮した。実物は約2万円のモデルとは思えないほど、質感が高く、持ちやすかった。

約5.0インチの液晶ディスプレイを搭載するBLADE V7 Lite。人間工学に基づいて作られたボディは、持ちやすくホールドしやすい。厚さも約7.9mmとスリムだ

高級感のあるフルメタルボディ。格安スマホだが、外装にもこだわっている

高級感のあるフルメタルボディ。格安スマホだが、外装にはお金がかかっている

この価格で指紋認証センサーを搭載するのも大きな特徴だ。360度どこからでも指紋を認証でき、認証にかかる時間も0.3秒の速さを実現。画面のロック解除だけでなく、アプリにロックをかけることも可能。最大5本の指まで登録でき、5本指それぞれに特定のアプリを割り当て、画面オフの状態からワンタッチで割り当てたアプリを起動できるユニークな機能も備える。さらに、カメラ起動中に指紋センサーをタップするとシャッターを切れたり、音楽再生中にスワイプすると曲送り/曲戻しといった操作もできる。

背面に指紋認証センサーを搭載する

背面に指紋認証センサーを搭載する

指紋認証センサーはロックの解除だけでなく、アプリの操作にも利用できる

指紋認証センサーはロックの解除だけでなく、アプリの操作にも利用できる

ファーウェイなども採用している消灯画面上でのジェスチャーにも対応。消灯画面上に「M」と文字を書くと音楽プレーヤーが、「O」と書くとブラウザーが起動する。本体を耳に当てると発呼・応答などができるアクション機能も搭載。カメラ機能では、顔認識、笑顔認識のほか、美肌モードや音声操作などに対応。インカメラは、有効800万画素で、フラッシュを備えており、自分撮りにも向いている。このほか、仏Arkamys社の技術を採用することで、ひずみのないサウンドを実現。災害時などに情報を取得できるよう、FMラジオ機能も備えている。

主なスペックは、CPUはMediaTekのクアッドコアCPU「MT6735P」(1.0GHz)、メモリー(RAM)が2GB、ストレージ(ROM)が16GB。microSDメモリーカードスロット(最大32GBまで対応)も備える。バッテリーは2500mAh、OSは「Android 6.0」。カメラは、アウトカメラが有効800万画素、インカメラが有効800万画素。モバイルネットワークの対応周波数は、FDD-LTEが2100MHz(B1)/1800MHz(B3)/850MHz(B5)/900MHz(B8)/800MHz(B19)、HSPA/WCDMAが2100MHz(B1)/800MHz(B6)/900MHz(B8)/800MHz(B19)、GSMが1900MHz/1800MHz/900MHz/850MHz。本体サイズは約70.2(幅)×143.8(高さ)×7.9(厚さ)mm、重量は約135g。カラーはシルバーとグレーの2色を用意する。

消灯画面上のジェスチャー機能の種類

消灯画面上のジェスチャー機能の種類

14,800円の格安スマホ「BLADE E01」

BLADE E01は、希望小売価格14,800円(税別)という格安スマホだ。約5.0インチの液晶ディスプレイ(720×1280)、クアッドコアCPUのMT6735P(1.0GHz)、1GBのメモリー(RAM)、8GBのストレージ(ROM)を搭載する。外装は樹脂素材で控えめなスペックだが、LTEに対応しており、実物に触れたがチープな印象も受けなかった。

BLADE E01のブラックモデル

BLADE E01のブラックモデル

樹脂素材のボディだが、フレームは金属のような塗装が施されており、チープな感じはしなかった

樹脂素材のボディだが、フレームは金属のような塗装が施されており、チープな感じはしなかった

BLADE V7 Liteのような指紋認証センサーは搭載していないが、写真や動画のデータをパターンロックで保護できる機能を備える。OSは「Android 5.1」で、ユーザーインターフェイスも素のAndroidを採用する。カメラはアウトカメラが有効800万画素、インカメラが有効500万画素。バッテリーは2200mAh。

モバイルネットワークの対応周波数は、FDD-LTEが2100MHz(B1)/1800MHz(B3)/900MHz(B8)/800MHz(B19)、HSPA/WCDMAが2100MHz(B1)/800MHz(B6)/900MHz(B8)/800MHz(B19)、GSMが1900MHz/1800MHz/900MHz/850MHz。本体サイズは約71(幅)×142.5(高さ)×7.8(厚さ)mm、重量は約155g。カラーはホワイトとブラックの2色を用意する。

まずは手ごろな価格でZTEの端末を使ってもらうことを優先

ZTEは先月、最新のフラッグシップモデル「AXON 7」を中国で発表。グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」に対応するなど、最新の機能を盛り込んだプレミアムなモデルだ。今回はAXON 7についての話はなかったが、「日本市場では、手ごろな価格のモデルをそろえて、まずは気軽に使ってもらうことを優先し、その先に中級機や上級機があることを知ってもらいたい」(ZTEジャパンのプロダクトマーケティングディレクター 吉本晃氏)と、まずはブランド認知度の向上に力を入れる考えを示した。

SIMフリースマホは、前述のファーウェイやASUS、日本エイサー、FREETELブランドを展開するプラスワン・マーケティングなど、競争が激化している。すでに価格も底値に近く、BLADE E01の14,800円という価格も激安とまでは言えない状況だ。そんな中で、ZTEがどこまで日本市場で存在感を高められるか注目したい。

6月15日に東京都内で開催された発表にはシンガーソングライターのhitomiさんが登場。1日クリエイティブディレクターに就任し、新モデルをアピールした

三浦善弘(編集部)
Writer / Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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