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格安スマホ・SIM「UQ mobile」、月額1,980円でスマホが使える「イチキュッパ割」

UQコミュニケーションズは2016年6月23日、「UQ mobile」に関する報道陣向けの説明会を開催し、夏のボーナス商戦に向けた割引キャンペーンや新端末を発表した。新規契約またはMNPで加入した人を対象に、利用開始月から13か月間、基本料金を1,000円割引する「イチキュッパ割」を7月1日から開始する。同キャンペーンを利用すると、月額1,980円(税別)からスマートフォン(スマホ)を使える。ソフトバンクも「ワイモバイル」ブランドで同じ料金を打ち出しており、それに対抗する形だ。

新規・MNP加入者を対象に7月1日から開始するイチキュッパ割

新規・MNP加入者を対象に7月1日から開始するイチキュッパ割

「ワンキュッパ割」に対抗して「イチキュッパ割」

今回の割引キャンペーンの名称は、ワイモバイルの「ワンキュッパ割」に対抗して、イチキュッパ割。新規契約またはMNP(au、au系MVNOは対象外)で、「ぴったりプラン」(2年契約)に加入した人が対象だ。割引キャンペーン適用後の料金は、月1GBのデータ容量を利用できるぴったりプラン(通常月額2,980円)が月額1,980円、3GBの「ぴったりプランたっぷりオプション」(通常月額3,980円)が月額2,980円。

同社は今年の4月1日からデータ容量を最大25か月間、2倍にする「データ増量キャンペーン」を実施している。ぴったりプランは1GBが2GB、ぴったりプランたっぷりオプションは3GBが6GBとなる。7月1日からは新たに、無料通話も2倍にする。ぴったりプランは、最大30分(1,200分)までの無料通話がついてくるが、最大60分(2,400円分)の通話が可能となる。ぴったりプランたっぷりオプションでは最大60分が最大120分まで無料だ。こちらも新規・MNP加入者が対象で、適用期間は利用開始月から25か月。

ぴったりプランには無料通話が付いてくるが、キャンペーンで無料通話の時間が2倍になる

ぴったりプランには無料通話が付いてくるが、キャンペーンで無料通話の時間が2倍になる

また、WiMAXで実施しているお試しサービスも開始する。「Try WiMAX」のノウハウを生かしたもので、UQ mobileの強みである速度を体験してもらうのが狙いだ。Try WiMAXと同様、15日間無料で試せる。借りられるのは、端末+SIMセットとSIMのみ(nanoSIM、microSIM、マルチSIMから選択可能)の2種類から選べる。

さらに、データ残量の確認やターボ機能の切り替えなどができる専用アプリ「UQ mobileポータルアプリ」を6月23日から無料で提供する。ターボ機能の切り替えは、「高速モード」と「節約モード」をアプリまたはウィジェットで直感的に切り替えられるというもの。節約モードでも送受信最大300kbpsでの通信が可能なので、SNSやメールのチェックといった用途であれば、高速モードを使わずに済むという。データ容量の追加チャージが可能なデータチャージ機能も備える。

WiMAXで実施しているお試しサービスをUQ mobileでも実施する

WiMAXで実施しているお試しサービスをUQ mobileでも実施する

UQ mobileポータルアプリでは、データ残量の確認やターボ機能切り替えなどが可能。iOS、Android版を提供する。Android版ならウィジェット機能を利用できる

防水・防塵対応、泡ハンドソープで洗える「DIGNO L」

新端末として、京セラ製の「DIGNO L」を7月28日に発売する。au向けの「DIGNO rafre」のUQコミュニケーションズ向けモデルで、「洗えるスマホ」がコンセプト。泡ハンドソープでも洗える防水(IPX5/8)・防塵(IP5X)に対応するほか、浅い擦り傷を自然に回復する「スクラッチヒーリング」を背面にコーティングしている。音と振動で相手の声を伝える京セラ独自の「スマートソニックレシーバー」なども備える。

主なスペックは、ディスプレイが約5.0インチ液晶(720×1280)、CPUがクアッドコアの「MSM8916」(1.2GHz)、メモリー(RAM)が2GB、ストレージ(ROM)が16GB。microSDXCメモリーカードスロット(最大128GB)を備える。バッテリー容量は3000mAh。4G LTEおよびWiMAX 2+に対応し、通信速度は受信最大150Mbps、送信最大25Mbps。OSは「Android 5.1」。本体サイズは約71(幅)×141(高さ)×10.1(厚さ)mm、重量は約155g。カラーはコーラルピンクとカシミアホワイトの2色を用意する。

女性をターゲットにしたDIGNO L

女性をターゲットにしたDIGNO L

WiMAXのノウハウとau連携でスマホ市場の「第3極」を目指す

UQ mobileは、auのネットワーク網を利用したMVNOとして2014年12月にサービスを開始。当時は、KDDIバリューイネイブラー(KVE)が事業を展開し、UQコミュニケーションズはUQブランドを提供するだけだった。その後、紆余曲折あり、2015年10月に両社が合併し、現在はWiMAXとUQ mobileを手掛ける会社となっている。同社がUQ mobileに関する報道陣向けの説明会を開くのは今回が初めてということで、同社の野坂章雄社長が改めて、UQ mobileがどんなことを考えでやってきたのか、今度どんなことをやっていくのかを説明した。

野坂社長がUQの強みとして挙げたのが、WiMAXで培った技術力と量販営業。WiMAXは年々通信速度がアップし、年内には4×4MIMOとキャリアアアグリゲーションにより、下り最大440Mbpsを実現する見込みだ。販売に関しては、量販店での営業力をUQ mobileでも活かせると考えている。さらに、auと連携することで、取扱家電量販店が1000店舗に拡大する見込みだ。ほかの格安スマホや格安SIMと違い、ユーザーとのタッチポイント(接点)が多い強みを活かす。今後については、大手キャリアと格安スマホの中間、単に安いだけでなく、価格と価値のバランスがとれた「第3極」を目指すという。

端末に関しては、現時点では競合他社に比べると見劣るが、「時間をおかず、ぞくぞくと出していきたい」(野坂社長)とラインアップの強化に力を入れる。また、WiMAXで培ったオープンデバイスのDNA(周辺機器メーカー、PCメーカー、ルーターメーカーなどさまざまなメーカーと協力していく)を継承し、SIMフリースマホ、中古スマホと幅広い端末で利用できる環境を整える。初期コストを抑える「端末購入アシスト」や「マンスリー割」といった購入サポートにも力を入れていく。

UQ mobileの歩み

UQ mobileの歩み

UQ mobileは、価格やサポート面で、格安スマホと大手キャリアの間のポジション、「第3極」を目指す

UQ mobileは、価格やサポート面で、格安スマホと大手キャリアの間のポジション、「第3極」を目指す

三浦善弘(編集部)
Writer / Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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