2022年に家電事業に本格参入し、その第1弾として、業界初のサーキュレーター搭載スチーム式加湿器「SSH-8000WH」を発売したSANKA(サンカ)が、加湿効果を高めるとともに、さらに清潔な加湿を実現した「サーキュレーター付UVパワースチーム式加湿器 SSH-8100UVBK」を発表。「煮沸」と「UV-C」を組み合わせた新モデルの詳細を紹介します。
「サーキュレーター付UVパワースチーム式加湿器 SSH-8100UVBK」(以下、「SSH-8100UVBK」)の基本構造は、2022年に発売された「サーキュレーター付パワースチーム式加湿器 SSH-8000WH」(以下、「SSH-8000WH」)と同じです。ヒーターで水を沸騰させて蒸気で加湿するスチーム式の加湿器にサーキュレーターを搭載し、蒸気をサーキュレーターの風にのせて放出することで部屋の隅々まで素早く加湿できるのが特徴。一般的なスチーム式加湿器と比べ、部屋の湿度が50%に到達するまでの時間が約35%短縮できたそう。ちなみに、サーキュレーター機能と加湿機能はそれぞれ単独運転が可能。就寝時などサーキュレーターの音が気になるときにはオフにして加湿したり、加湿が必要ない時期にはサーキュレーターのみ稼働させたりする使い方もできます。
既存の「SSH-8000WH」と基本的な構造やデザインは同じですが、「SSH-8000WH」はホワイト、新モデル「SSH-8100UVBK」はブラックとカラーが異なります。どちらもサイズは335(幅)×200(奧行)×390(高さ)mmで、加湿量約800mL/h
水タンクは本体後方に搭載。容量は約4Lで、連続加湿時間は約5時間(Hyperモード時)です
写真は、前面パネルを取り外した様子。水タンク内の水は「加熱槽」(写真の拡大部)に流れ、加熱されます。その後、蒸気をそのまま放出するのではなく、ダクトを通して吹出口の下にある「蒸気筒(上)」にいったん溜めるのがポイント。ここで蒸気を対流させ、吹出口近くの蒸気の温度が60度くらいになるように温度を下げてから放出します
サーキュレーター機能をオンにしているときは「サーキュレーター吹出口」から蒸気が出て拡散され、オフにしたときには「蒸気吹出口」から蒸気が放出されます。消費電力は加湿器が650Wで、サーキュレーターが19W
グラフは「SSH-8000WH」の発表会で投影されたものですが、基本性能は同じなので、「SSH-8100UVBK」でもサーキュレーターの拡散効果で素早い加湿が期待できます
では、既存の「SSH-8000WH」と新モデル「SSH-8100UVBK」はどこが異なるのでしょうか。それは、「UVスチーム機能」の有無です。「SSH-8100UVBK」は「蒸気筒(上)」内にUVランプを搭載。蒸気に直接UV-Cを照射し、UVイオン化作用で蒸気に含まれる水の粒子を超微細化します。下の動画は通常の加湿モードで運転している途中で、UVスチーム機能をオンにし、水蒸気の状態が変わる様子を撮影したもの。うっすらとしか見えていなかった蒸気が、UVスチーム機能をオンにすると水の粒子径が約1/5に小さくなり、密度が高まるため、白くはっきり見えるようになります。
水の粒子を最適なサイズに縮小させるには、一定時間UV-Cを照射しなければなりません。「SSH-8100UVBK」は蒸気をいったん「蒸気筒(上)」に留めて対流させる仕組みなため、蒸気の温度を下げつつ、UV-Cを照射し続けることができます
粒子が小さくなった「UVスチーム」は空気に溶け込みやすいほか、重量が軽いので、通常の加湿よりも素早く部屋の隅々まで潤いを届けることができるそうです。
UVスチーム機能のオン/オフは自由に選べます
また、UV-Cの効果は吹出口付近やダクト(蒸気の通り道)にも届くため、その部分の除菌もできるそう。スチーム式加湿器は煮沸するため、ほかの加湿方式に比べて本体内に雑菌やカビなどが繁殖しにくいですが、安全性に配慮して蒸気の温度を下げて放出するモデルの場合、吹出口付近の衛生面が気になることも。その点、「SSH-8100UVBK」は「UVスチーム機能」をオンにしておけば、煮沸とUV-CのW除菌効果で衛生的な加湿を実現します。
「UVスチーム機能」を備えた「UVスチーム加湿器シリーズ」は「SSH-8100UVBK」のほか、加湿量約400mL/hの「SSH-4100UVBK」と加湿量約200mL/hの「SSH-2100UVBK」もラインアップ。ただし、「SSH-4100UVBK」と「SSH-2100UVBK」にはサーキュレーターは搭載されていません。3機種は、2023年9月8日より順次発売されます。
市場想定価格は「SSH-8100UVBK」が38,500円(税込)、「SSH-4100UVBK」が24,200円(税込)、「SSH-2100UVBK」が18,700円(税込)
また、「UVスチーム機能」を搭載しない「SSH-8000WH」と同シリーズとして、サーキュレーター非搭載の「SSH-4000WH」(加湿量約400mL/h)とパーソナルタイプの「SSH-2000WH」(加湿量約200mL/h)も発売されています。
市場想定価格は「SSH-8000WH」が33,000円(税込)、「SSH-4000WH」が22,000円(税込)、「SSH-2000WH」が16,500円(税込)
加湿量約400ml/hの「SSH-4100UVBK」と「SSH-4000WH」のサイズは270(幅)×155(奧行)×355(高さ)mm、消費電力は350W。加湿量約200ml/hの「SSH-2100UVBK」と「SSH-2000WH」のサイズは270(幅)×150(奧行)×230(高さ)mm、消費電力は200Wです。
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。