2023年の夏は記録的な暑さとなり、連日フル稼働したエアコンの内部はカビやホコリがいっぱい。とはいえエアコン内部の掃除は、個人ではなかなか難しい。そこで以前、「エアコン掃除は“プロまかせ”が大正解!」という記事を紹介しました。
そして今回、さらに徹底的にエアコンの内部をきれいにしたい人に紹介したいのが、富士通ゼネラルが行っているエアコンの「分解洗浄」です。実際に説明会に参加してクリーニングを見学してきたので、実際の工程や掃除の様子などを紹介していきます。
富士通ゼネラルが分解洗浄や高圧洗浄を行う「プレミアムクリーニング 」の料金は、1台25,300円(税込、以下同)。フィルター自動掃除機能を搭載しているモデルの料金は1台30,800円。富士通ゼネラル製の壁掛けルームエアコンのみ対応
エアコンの分解洗浄を見る前に、まずは「プレミアムクリーニング」の概要を紹介します。これは富士通ゼネラルが10年以上前から行っているエアコンのクリーニングメニューのひとつで、自宅で使用しているエアコンの室内機を取り外し、約7〜10日間預かり、分解洗浄や高圧洗浄を行って、エアコンを隅々まできれいにするサービスです。
3つのポイントがあり、1つ目は室内機を預けるので部屋が汚れる心配がないこと。続いて2つ目は、エアコンを分解して各部品をプロがていねいに洗浄してくれること。そして3つ目は、洗浄後も動作検査を行ってくれることです。エアコンを預けている期間は使用できませんが、暖房や冷房を使い始める前にきれいにすることで、臭いの原因はもちろん運転効率も改善されます。
クリーニングの申し込みは、専用ホームページやお問い合わせフォーム、フリーダイヤルから行うことができ、後日電話やメールで見積もりの連絡があり、訪問日程などを調整する流れになっています
ここからは、実際にエアコンの分解洗浄の様子を見ていきましょう。今回洗浄するエアコンは、数年間クリーニングをしていないもので、エアコン内部にはホコリやカビがびっしり、かなりの汚れが溜まっている状態です。まずは洗浄の様子などをダイジェスト動画でご覧ください。
ということで、改めてエアコンの分解洗浄の様子を見ていきましょう。
洗浄前のドレンパン、ファン、アルミフィン、本体カバーです。分解すると内部はカビや汚れがこびり付いているのがわかります
洗浄液が入った容器の中にアルミフィンを沈めてクリーニング開始です。アルミフィンはとてもデリケートで折れやすいため、ブラシで撫でるようにやさしく洗浄していきます
フィンの汚れをブラシで落とした後は、高圧洗浄機でフィンの奥や隙間にこびり付いた汚れや洗浄液を洗い流します
ドレンパンやファンなど、分解したほかの部品も同じように洗浄液に漬けてていねいに汚れを落とし、高圧洗浄機で洗い流していきます。製品を熟知したスタッフによる作業は、やはり安心感が違います
洗浄剤もエアコンの部品を傷めず、汚れを落とすものを使用し、洗浄後の汚水は中和剤を使用して、環境に配慮しているのもポイントです
各パーツを洗った後の洗剤液は汚れで濁り、エアコン内部から出たカビやホコリなどの汚れが浮いています。ここまで汚れが落ちるのは、部品をひとつずつ分解し、ていねいに洗浄しているからなのです
数年間掃除をしていないこともあって、エアコン内部にはかなり汚れが溜まっていましたが、製品を熟知したスタッフによる洗浄で汚れがみるみる内に落ちていくのが、伝わったかと思います。
洗浄前と分解洗浄後の本体カバーを見比べてもわかるとおり、こびり付いていたカビの黒ずみ汚れもご覧のとおりすっきりきれいに!
アルミフィンの隙間や奥に溜まっていた汚れもすっきり落ちて、見違えるようにきれいになっているのがわかります
ご覧いただいたように、エアコンを預かって分解することで、通常では洗浄できない部分の汚れも、しっかり落とすことができるのは、分解洗浄の大きな魅力と言えるでしょう。
富士通ゼネラルでは、今回紹介したエアコンを預かって分解洗浄する「プレミアムクリーニング」以外に、壁掛けのまま洗浄を行う「スタンダードクリーニング」も行っており、どちらのエアコンクリーニングをどのような頻度で選べばよいのかうかがったところ、次の回答がありました。
クリーニングの目安は、エアコンの使用頻度や設置状況に応じて変化しますが、フィルターの自動掃除機能のありなしに関わらず、約1〜2年に1度はエアコン内部のクリーニングを行うことが望ましいそうです。
また分解洗浄の目安は、毎年壁掛け状態でクリーニングを行っている場合でも、アルミフィンの奥などは洗浄しきれないこともあるので、3〜5年に1度は分解洗浄するとよいという回答でした。
3〜5年に1度の洗浄で部屋の空気もきれいになり、運転効率も改善するなど、魅力がいっぱいのクリーニングサービスであることは間違いないでしょう。ただ一点、悩ましい点をあげるとすれば、クリーニングに対応しているのは、富士通ゼネラル製の壁掛けルームエアコンのみということでしょうか。
連日の猛暑でエアコンを酷使した方はもちろん、実は全然お手入れしていないという方は、これをきっかけに一度エアコン内部をチェックしてみてはいかがでしょうか?