業務用美顔器など、美容機器の最先端を行く専門メーカー、ヤーマンが展開する「HOT SHAVE」は、高周波のRF(ラジオ波)でスキンケアしながら深剃りできる“温剃り電気シェーバー”ブランド。2024年3月1日、その最新版「HOT SHAVE Skin Pro」が発売された。また、同ブランドの新グルーミングシェーバー「HOT SHAVE Trimmer」も同時発売。両モデルを肌の弱い筆者が実際に使用して、使い心地をチェックした。
VIOを含む全身グルーミングが可能な温剃りシェーバー「HOT SHAVE Trimmer(ホットシェイブ トリマー)」(写真左)と、ヒゲに特化した温剃り電動シェーバー「HOT SHAVE Skin Pro(ホットシェイブ スキンプロ)」(写真右)
医療現場からエステサロンまで幅広く使われている、30〜300MHzの高周波を指すRF(ラジオ波)テクノロジー。肌に照射すると、肌の深層(角質層まで)を素早く温め、肌の柔軟性を高められるのが特徴だ。
そうしたRF(ラジオ波)テクノロジーを駆使し、ヤーマンが2022年に生み出したのが、日本初の温剃りシェーバー「HOT SHAVE」シリーズである。やわらかくなった肌は、シェーバーヘッドが密着しやすいのでとてもいいコンディション。密着するほど深剃りはしやすいし、傷つきにくいというメリットがあるからだ。
赤く光っているのがRF(ラジオ波)
「ホットシェイブ スキンプロ」は、シェーバー市場でシェアが高い長方形の往復式ヘッドではなく、回転式ヘッドを採用した電動シェーバー。回転式は一般的に往復式よりも肌への刺激が少ないとされているので、美肌を考えるなら自然な選択肢である。
前モデルである初代「ホットシェイブ」は、シェーバーらしいブラックボディが印象的だったが、新モデルではシンプルなホワイトボディに変更された。機能的進化のポイントは2つ。RFがパワーアップしたことと、シリーズ史上最高となる81枚刃のサージカルステンレスによる3重回転刃を搭載し、従来比150%となる毎分約202,500回のカット数を実現したことだ。
充電時間はACアダプター経由で約3時間。連続使用時間は、RFを光らせるせいか、24分と短め(1回約3分として8日間程度)
ヘッドの外刃部分を触ってみても、滑らかな感触。もちろんネック部分もしっかり動く
本体を持ってみた。見た目はほかのシェーバーより少し大きい印象だったが、約255gとそれほど重くない。上下に並ぶ下の電源ボタンを長押しして起動。デフォルトは「RFシェーバーモード」で、赤く光りながら温剃りができる。上のモードボタンを押せば「シェーバーのみ」や「RFのみモード」も選択できる。
基本は、シェービングジェルやクリームなどをつけたウェットシェービングが推奨されている。シェーバーのヘッドをスムーズに滑らせられるなら、普段使っている化粧水などでもよいという。筆者は普段使用しているシェービングクリームで試してみた。
起動すると、ヘッド中心部が真っ赤に光り、未来的でかっこいい。そしてすぐに温かく、むしろ熱くなったことに驚いた。取扱説明書を読むと、「ヘッドを早めに動かしてください」とのこと。なるほど。
剃り方は、手で肌を伸ばしつつ、クルクルと円を描きながら行う。手を止めてしまうと、熱さが集中してしまうので注意。早く動かすと肌が傷つくのではないかと心配になったが、そこはラジオ波。肌が温まっているせいか、強い刺激は感じなかった。
外刃の感触は、滑らかそのもの。ちゃんと剃れているのか心配になるくらい滑らかだが、意外に剃れていた。強力な深剃りタイプの往復式と比べると、まさに紳士のようなやさしい剃り心地だ。剃った部分はほんのり赤くなるのが、ラジオ波の効果なのだろう。
全部剃り終えた頃には、若干ほろ酔いのときのような顔色に変わっていたのが面白い(放っておくとすぐ戻る)。回転式への慣れは必要だが、繰り返し滑らせても刺激がなく、事後のヒリヒリ感がほぼなかったのに感動した。
油断して動きを遅くしすぎると、「アツッ」となることもあったが、早めにクルクル剃り上げられるのはタイパがよくてうれしい。5日ほど使ってみたが、わずかながら肌ツヤが出た気がする。長く使えば使うほど、それなりの結果を出してくれるのではないだろうか。
放っておくと熱々になるので注意。電源を入れたらすぐに使おう
小回りがきかなそうでいて、肌が温まっているせいか皮膚の伸びがよく、意外と細部まで攻め込める。ただ、もみあげや長いヒゲは、ヘッド部分を付属の「トリマー」に付け替えてカットする
右半分(向かって左側)だけ剃ってみた。手で触ると滑らか
同時発売の「HOT SHAVE Trimmer YJED0」は、3種(3/5/7mm)のアタッチメント付きで、VIOを含むあらゆる部位のムダ毛を温剃りできるシェーバー。外刃2枚と網刃(往復式)というシンプルな構造で、剃り上げずに長さを揃えたいときに重宝するタイプだ。
実際に使ってみると、「スキンプロ」のようにヘッドが赤く光るのだが、なぜか熱くなりにくい。元々あまり毛深くないすね毛を剃ってみたが、ほんわか熱いヘッドでスムーズに行えた。こちらではシェービングジェルを使用したが、長さを整えるだけなら使わなくてもいいかもしれない。
ちなみに、公式ではこちらもウェットシェービング推奨で風呂剃りが可能だ。
「スキンプロ」の半額以下でRFシェービングが可能な「HOT SHAVE Trimmer」
右半分(向かって左側)だけを剃ってみた
トリマーを装着すると、安心感が違う
RFシェービングを体験できる2機種を使用して感じたのは、「剃る+美肌を目指す」という意識の変化だった。筆者はもう十分におじさんだが、美意識がちょっとだけ高まった気がしたのだ。
写真では今ひとつわかりにくいが、数回「スキンプロ」を使用したら、顔面の触感がザラザラからツルツルになった。今さらツルツルになってどうするつもりなのかと自問自答もしたけれど、何となくうれしいものである。ラジオ波、気に入った!