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40万円超えの高額モデルがまさかの一番人気!? パナソニックのマッサージチェアが人気の理由

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長年家電業界を見てきた価格.com編集長が、価格.comが保有するさまざまなデータと、自身の知識・経験をベースに、家電製品の最新トレンドを解説。今押さえておくべき機能やスペックを紹介しつつ、コスパ、性能、ユーザー評価などの観点から、今買って間違いなしの製品を厳選して紹介する。

第48回は、敬老の日のギフトとしても人気のマッサージチェアについて、その最新トレンドを解説するとともに、今買って間違いないと思われる厳選モデルを紹介しよう。

「敬老の日」のギフト需要で秋口に盛り上がりを見せるマッサージチェア

【図1】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの閲覧者数推移(過去3年)

【図1】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの閲覧者数推移(過去3年)

図1は、価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの過去3年間にわたる閲覧者数推移を示したものだ。これを見ると、3年前からはやや減少傾向にあるものの、昨年後半からむしろ若干増加に転じており、全体として見ると、波はあるものの横ばいに近い形で推移していることがわかる。コロナ禍における「おうち時間」の増加による需要先食いの反動が出ているカテゴリーが多い家電製品の中では、意外に底堅い需要を維持しているカテゴリーであると言えるだろう。

【図2】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの閲覧者数推移(過去半年)

【図2】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの閲覧者数推移(過去半年)

なお、図2はこの半年の「マッサージチェア」カテゴリーの閲覧者数推移を示したものだ。4月に大きなピークができてからは、アクセスは一定のレベルまで減少して横ばいを続けていたものの、8月後半から9月中盤にかけてアクセスの山ができている。4月のアクセス増加はややイレギュラーではあるものの、図1を合わせて見てもわかるように、毎年8〜9月は一定の需要期を迎えている。これは、9月なかばの「敬老の日」に向けたギフト需要と見られる。元々マッサージチェアは、シニア層に人気が高い製品であり、敬老の日に合わせてシニア層が自身で購入するほか、子どもが年老いた両親にプレゼントするケースも多い。マッサージチェアは、家電製品の中でも高価な部類ではあるが、最近では比較的手ごろな価格の製品も増えてきており、こうした製品が敬老の日のギフト需要をしっかり受け止めていると考えられる。

13年ぶりにモデルチェンジした最上位モデル擁するパナソニックと、低価格ブランド「SYNCA」が注目を集めるフジ医療器の二強状態が続く

【図3】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの主要メーカー別・閲覧者数推移(過去3年)

【図3】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの主要メーカー別・閲覧者数推移(過去3年)

図3は、価格.com「マッサージチェア」カテゴリーの過去3年間にわたる主要メーカー別の閲覧者数推移を示したものだ。これを見ると、パナソニックフジ医療器という2つのメーカーが、3位以下のメーカーを大きく離して人気であることがわかる。この2社は閲覧者ベースで見るとほぼ同等レベルの勝負となっているが、2023年から2024年前半にかけてはややパナソニックが優勢であったのに対し、今年5月以降フジ医療器が巻き返してきていることが見て取れる。

【図4】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーにおける人気モデル別・閲覧者数推移(過去半年)

【図4】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーにおける人気モデル別・閲覧者数推移(過去半年)

図4は、価格.com「マッサージチェア」カテゴリーにおける人気モデル別の閲覧者数推移(過去半年)を示したものだ。これを見ると、全体を通して人気が高いのは、パナソニックの「リアルプロ EP-MA120」。この製品は2023年12月に発売されたパナソニックの最上位モデルだが、13年ぶりのフルモデルチェンジということで話題を呼び、一躍人気となった。40万円を超える高額な製品ではあるが、デザイン、機能・性能ともに高いレベルにあるとユーザー評価も高い。このモデルと、その下のクラスの「スリムプロ EP-MA61」が、パナソニックの人気を引っ張っている2大モデルと言えるだろう。

いっぽう、フジ医療器のほうは、新ブランド「SYNCA」から2024年5月に発売された「SYNCA CirC GRACE マッサージチェア L24 MR380」が人気となっている。元々「SYNCA」は、ジョンソンヘルスケアというメーカーが展開していたブランドだったが、その親会社であるジョンソンヘルステック社がフジ医療器を子会社化したのにともなって、フジ医療器のサブブランドとして再登場した形だ。その第一弾製品である「SYNCA CirC GRACE マッサージチェア L24 MR380」は、カジュアルさを前面に出したデザインと、10万円台で購入できる価格の安さなどから話題となり、特にこの秋の敬老の日ギフト商戦では大きな人気を得た。この動きにつられるように、従来のフジ医療器の中級モデルである「RELAX MASTER AS-R620」も一時人気となり、この秋の商戦を盛り上げた形だ。

【図5】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーにおける人気モデル別・最安価格推移(過去半年)

【図5】価格.com「マッサージチェア」カテゴリーにおける人気モデル別・最安価格推移(過去半年)

なお、上記の人気モデルの販売価格であるが、図5を見るとわかるように、かなり広範囲に分散している。上級モデルとしては、上述したパナソニック「リアルプロ EP-MA120」と、フジ医療器「CYBER-RELAX AS-R2200」がともに40万円オーバーで、ライバル関係にある。その下の中級モデルを見ると、パナソニック「スリムプロ EP-MA61」と、フジ医療器「CYBER-RELAX AS-R700」が20万円なかばくらいの価格帯で、フジ医療器「RELAX MASTER AS-R620」がそれより少し安い20万円強のレンジにつけている。最も安いのは、上述したフジ医療器「SYNCA CirC GRACE マッサージチェア L24 MR380」で、こちらは15万円前後の最安価格を付けており、かなりの低価格であることがわかる。

もちろんこの価格差は、そのまま機能・性能に直結している。上級モデルになればなるほど、搭載されるもみ玉やエアーバッグの数が増えるほか、マッサージの運転コースも多彩になり、さまざまなマッサージを、使用者の身体に合わせた細かな調整を基に行えるようになる。価格が安くなればなるほど、こうした機能が減っていき、機能としてはシンプルになっていく。このあたりの機能の必要性は、個人によって異なるので、購入の際には一度店頭などで試してみたほうがよいだろう。

コレ買っときゃ間違いない! 価格.com編集長が今注目するマッサージチェア5選

※最安価格とユーザー満足度・評価は、いずれも2024年10月16日時点のものです。

パナソニック「リアルプロ EP-MA120」

EP-MA120

価格.com最安価格:444,000円
発売日:2023年12月1日発売
ユーザー満足度・評価:★4.48(21人)

パナソニックが、13年ぶりにフルモデルチェンジして昨年12月に発売した最上位モデル。身体の曲線にやさしく沿うという新フレームを採用し、4つのもみ玉が太もものつけ根まわりまで届くため、お尻全体をしっかりもみほぐせる。また、最小10mm幅のもみ技まで実現するという同社独自の「ヒューマンハンドモミメカ」が、プロの指圧師が親指の腹で深くねり回してコリをほぐすさまを再現。ボディデザインでは全身を包み込むような「シェルフォルム」が、上質なプライベート空間を創出してくれる。改良版の「EP-MA121」が今年12月に発売予定だが、価格差が20万円以上あるため、今買うならこちらのほうが買い得感が高い。

フジ医療器「CYBER-RELAX AS-R2200」

AS-R2200

価格.com最安価格:407,431円
発売日:2022年11月25日発売
ユーザー満足度・評価:★4.18(6人)

フジ医療器のマッサージチェア最上位モデル。AIによる繊細なもみ動作制御と、筋肉の状態に合わせてリアルタイムに力加減を自動調節する「5D-AIメカPLUS」を搭載。8種類の新たなもみ技を含めた全53タイプのマッサージが楽しめる。1人ひとりの身体に合わせてマッサージを最適化する「AIダブルセンシング+」を搭載し、自分好みのマッサージにカスタマイズ可能。11種類の多彩なストレッチメニューを含む、38種類のコースメニューを搭載するなど、運転メニューも多種多彩だ。

パナソニック「スリムプロ EP-MA61」

EP-MA61

価格.com最安価格:271,692円
発売日:2021年11月1日発売
ユーザー満足度・評価:★5.00(6人)

パナソニックが2021年に発売した中級モデル。マンションなどにも置きやすい横幅約68cmを実現したスリムボディが特徴。左右2つのもみ玉に温感ヒートディスクを一体化した「温感モミ玉」を採用し、頚椎まわりや腰椎まわりを温めながらほぐしてくれる。「足裏・ふくらはぎユニット」は上位モデル「リアルプロ」と同等のものを搭載。大きさ、価格、性能のバランスにすぐれた1台となっている。

フジ医療器「RELAX MASTER AS-R620」

AS-R620

価格.com最安価格:209,000円
発売日:2023年4月14日発売
ユーザー満足度・評価:★5.00(1人)

フジ医療器が昨年4月に発売した中級モデル。幅70cmのコンパクトボディで、設置しやすいのが特徴。肩をしっかりつかみほぐすことを追求して開発された独自のつかみ機構「GRIP式メカ 4.0」を採用し、6つのもみ玉が動きながら多彩なもみ心地を実現する。運転モードは、6種類の「マッサージコース」、6種類の「専用技」、4種類の「基本技」を搭載。このほか、計22個のエアーバッグが全身を包み込むようにマッサージする。

フジ医療器「SYNCA CirC GRACE マッサージチェア L24 MR380」

MR380

価格.com最安価格:149,817円
発売日:2024年5月1日発売
ユーザー満足度・評価:★3.50(5人)

フジ医療器が今年5月に発売した、新ブランド「SYNCA」のマッサージチェア第1段製品。最安価格で15万円前後の低価格を実現しているのが特徴で、ギフトにも最適。やわらかな青い光が癒やし空間を演出する「アンビエントLED」や、Bluetoothスピーカー機能によって音楽を聴きながら、マッサージが行えるカジュアルな製品だ。弾力のある4つのもみ玉が、首からお尻まで広範囲にほぐすほか、腰まわりとふくらはぎは8個のエアーバッグが包み込むようにマッサージ。その日の疲れによって選べる5種類の自動コースを搭載するほか、お好みで選べる8タイプのもみ技を搭載する。

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2024/05/01 19:00
鎌田 剛(編集部)
Writer
鎌田 剛(編集部)
1996年にソフトバンクにて複数のパソコン情報誌の編集・立ち上げに携わった後、2002年にカカクコム入社。2006年「価格.comマガジン」を創刊。以降、編集長としてメディア運営に携わる。日経MJにてコラム連載、ラジオ出演なども幅広く行う。家電製品アドバイザー資格保持者。
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北島圭介(編集部)
Editor
北島圭介(編集部)
出版社で10数年、編集者として経験を積み、2022年にカカクコム入社。家電製品から文房具など、さまざまな商品を検証するモノ雑誌の編集経験を生かし、価格.comマガジンで生活家電を中心に気になる製品をレビューしている。
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