総合家電メーカーのハイセンスジャパンは、ルームエアコン2機種とスポットエアコン1機種を2025年4月中旬に発売します。ポイントとなるのは、日本の住環境に合わせた“日本基準”で開発されたモデルというところです。製品の詳細とあわせてチェックしていきましょう。
ハイセンスジャパンは、清潔性と利便性、品質にこだわったルームエアコンを展開しています。昨年までのルームエアコン(壁掛けタイプ)のラインアップは、ベーシックモデルの「Sシリーズ」のみでしたが、今回新たに清潔機能にこだわった「Mシリーズ」が登場しました。まずは新シリーズの気になるポイントを3つチェックしていきます。
「Mシリーズ」は6畳、10畳、14畳の3機種が登場。市場想定価格は、120,000円〜160,000円前後
・フィルターの自動掃除機能を追加した充実の清潔機能
・スマホ操作や体感温度センサー搭載リモコンなど高い利便性
・耐久面はもちろん生産ラインや安全性も日本基準の品質をキープ
今回新たに加わった「Mシリーズ」のいちばんの注目ポイントは、フィルター自動掃除機能の搭載です。同社のエアコンは、清潔性にこだわっており、ベーシックモデルの「Sシリーズ」でも、室内機と室外機の汚れを凍らせて洗浄する「どっちも解凍洗浄」機能の搭載されています。
「Mシリーズ」には、「どっちも解凍洗浄」機能に、フィルター自動掃除機能が加わるため、清潔さはさらにアップしたと言っていいでしょう。また、フィルター自動掃除機能によりフィルターの目詰まりも防げ、むだな電力消費のカットになるため、清潔さだけでなく電気代の節減にも役立ちそうです。
一定時間運転したときだけでなく、長期間間隔が空いてから運転した際にも自動でプレフィルターを掃除
「どっちも解凍洗浄」は、室内機と室外機の熱交換器を-19度に冷やし、凍らせた後に一気に溶かして熱交換器の油汚れやほこりなどを洗い流します
フィルター樹脂は、はっ水素材を練り込んであり、フィルター表面に付いた汚れも簡単に洗い流せるのが魅力です。無機系銀抗菌加工により、フィルター表面を清潔に保つそう
続いてのポイントは、利便性の高さです。大型リモコンは視認性がよく、操作しやすいだけでなく、温度も0.5度単位で細かく調整できるため使い勝手がよくなっています。また、専用アプリ「Connect Lifeアプリ」を使ったスマホ操作が可能なのもポイント。外出先から遠隔でエアコンのON/OFF操作や、運転状況の確認などを行えます。さらに、部屋の温度が30度を超えたら自動で運転を開始させる設定などもでき、非常に便利な仕上がりになっています。
専用アプリ「Connect Lifeアプリ」で温度調節はもちろん、運転モードの切り替えや風量、スイングなど基本的な操作をスマホから行えます。また、エアコン以外にも同社のテレビや生活家電なども操作できるよう準備しているそう
最後に注目したいのは、日本基準の“品質”にこだわっているところです。同社が日本で展開しているエアコンは、すべて日本向けの専用ラインで生産しています。日本専用に設計されていることもありますが、機械化できない複雑な部分を熟練工が組み立てを行うなど、製品の品質にしっかりこだわっているのがポイントです。
耐久性にもこだわっており、外気温50度でも正常に作動する、高外気温対応モデルとなっています。近年、猛暑が増えている日本の環境にもしっかり配慮しているところはうれしいポイント
各パーツも日本製にこだわっており、室外機のコンデンサーなどでも日本製を採用
「Sシリーズ」は6畳、8畳、10畳、14畳の4機種を展開。市場想定価格は80,000円〜120,000円前後
本機は基本性能にこだわったベーシックモデルですが、特に清潔性に力を入れており、「どっちも解凍洗浄」と「内部クリーン」の2つのクリーン機能を搭載しているところがポイントです。
「どっちも解凍洗浄」は、室内機と室外機の熱交換器を-19度に冷やし、凍らせた後に一気に溶かして汚れを洗い流します。熱交換器の油汚れやほこりなどを手軽に洗浄できるのが魅力です。
「内部クリーン」は、運転後にエアコン内部を乾燥させ、カビやニオイの発生を抑制する機能。冷房や除湿運転を行なうと、エアコン内部に湿気が溜まり、カビやニオイの原因になるので、これらを未然に防いでくれます。
大きなディスプレイで操作ボタンもシンプル、わかりやすいのが特徴です
さらに注目したいのは、“黒い”ボディカラーが目を引く「Sシリーズ ブラックモデル」です。
「Sシリーズ ブラックモデル」は6畳、10畳、14畳の3機種を展開。市場想定価格は90,000円〜130,000円前後
基本的な性能は上記の「Sシリーズ」とほとんど同じですが、やはり注目はカラー展開です。そもそも冷蔵庫や洗濯機などの生活家電は“白物家電”と言われるように、ホワイトカラーの製品が多いですが、近年はブラックカラーの需要も高まっています。
同社はそこに注目し、ほかメーカーでは高額モデルで展開されることが多いブラックモデルを、ベーシックモデルでも選べるようにと考えて誕生したのが、この「Sシリーズ ブラックモデル」。家電をブラックカラーでまとめたいこだわり派の人はもちろん、モノトーンなどシックな部屋にマッチそうです。
室内機はマットな質感で、インテリアになじみやすく高級感のあるブラックカラーが特徴的です。また、それに合わせるようにリモコンもブラックに統一されているのがポイント
そのほか「Sシリーズ」との違いは、Wi-Fi機能に対応しており、専用アプリ「Connect Lifeアプリ」を使ってスマホで操作が可能な点です
最後に紹介するのは、室外機が不要で取り付け工事なしで使えるスポットエアコン「HPAC-22H」です。
本体サイズ幅300×奥行330×高さ670mm、冷風能力(50/60Hz) 2.0/2.2kW。市場想定価格は、45,000円前後
本機は、キャスター付きで移動させやすく、キッチンやガレージなど、エアコンの設置が難しい場所でも使いやすいスポットエアコンです。冷風、除湿、送風の3モードに対応しており、冷房能力は50Hzで2.0kW、60Hzで2.2kWとパワフルなのが魅力。
排熱ダクトと窓枠パネルを使用することで、背面から出る排熱を室外に逃がし、効率的に部屋を涼しくできます。そのほか、地球温暖化係数が低く、環境負荷が少ない冷媒「R32」を採用しており、環境にも配慮されているのがポイントです。
リモコンに体感温度センサーを搭載しており、体の近くに置くことで体感温度に近い快適な温度にコントロールが可能
清潔機能にこだわった「Mシリーズ」や、ベーシックモデルの「Sシリーズ」、工事不要で使えるスポットエアコンなどをチェックしてきましたが、豊富な便利機能を搭載したモデルが着実にラインアップされている印象です。
特に、フィルター掃除機能やスマホ操作などは、日本をターゲットに開発された機能ですし、品質にもしっかりこだわっているところからも、日本のエアコン市場に注力していることが感じられるものでした。カラバリを含めてラインアップのさらなる拡充にも注目したいところです。
今回、紹介しきれていないこだわりの機能や、運転モードなどが気になった人は、価格.comのクチコミや家電量販店でぜひチェックしてみてください。